2003年5月に打ち上げられて以降、幾度も危機的な状況に陥り乍らも、総航程60億kmに及ぶ長旅を終えて無事地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」。技術的な知識の無い自分ですら、この探査機が見舞われたトラブルの数々を目にすると、「良くぞまあ、無事に帰還出来たなあ。」と感心してしまう。様々なトラブルに堪え得る機体設計というのも然る事乍ら、不測の事態が発生した際には、持てる知識を結集させて“応急措置”に当たったというのが凄い。この分野に於ける日本の技術力の高さを世界に示せたというのは、日本人の一人として誇らしく思う。ハヤブサ内から回収されたカプセルの中に小惑星「イトカワ」の物質が何か入っているのか?又、入っていたとしたら、それはどういう物質なのか?今後の報道が気になる所だ。
今回の快挙は非常に喜ばしい事なのだが、この事で「事業仕訳け」を“全面否定”する様な論調が出ているのには疑問を感じる。「昨年の事業仕訳けで『後継継機開発等、衛星関連予算の削減』を決めたが、これは長期的ヴィジョンに欠けた、安直な判断だったのではないか?」という主張ならば、それは自分も納得出来る。今回、高い技術力を世界にアピール出来た事で、これが我が国に大きなビジネス・チャンスを生み出し、それが国益に結び付く可能性は高いだろうから。
しかし中には「宇宙航空研究開発機構等、航空宇宙開発に関わる独立行政法人の予算を減らすのは全く許し難い。」といった主張も少なからず在り、これには疑問を感じる。と言うのも、血税を使う以上は「何でもかんでも手を広げれば良い。」というのでは無く、“或る程度の”対費用効果を考えなければならないと思うから。幾らでも血税を注ぎ込めるという“理想郷”ならいざ知らず、現実社会では“或る程度”の対費用効果を考えるのは必要な事。そして何よりも、“実際の研究以外で発生している費用”に目を向けないといけない。他の独立行政法人の様に、訳の判らない天下りが行われていないか?他の天下り組織を養ったり、天下り組織から高値で資材を購入してはいないか等、しっかりとチェックする必要は在る筈。血税を使う以上は「聖域」を設けてはいけないし、「技術力向上の為の費用」と「明らかに無駄な費用」とはきちんと分けて考えなければならないだろう。
「分けて考えなければいけない。」と言えば、今世間を騒がせている「大相撲の野球賭博問題」も同様だ。この問題に関して「一般人でもゴルフや麻雀で賭けたりしているのだから、今回の問題だって大した事ではないじゃないか。」と擁護する声も在るけれど、これは違うと思う。同じ賭け事で在るのは確かだけれど、「仲間内でちょい賭けする。」のと「暴力団が関与しての組織的な賭け事に関わる。」のとでは、社会(治安面)に与える影響が全く異なるし、分けて考えなければいけないのではないか?“普通に考えても”野球賭博に暴力団組織が関与しているのは明らかだし、彼等にとっての莫大な資金源になっているのは間違い無いだろう。*1
大相撲と暴力団との関係、元力士達の告白を鑑みると、大昔からずぶずぶの関係に在ったのは確実。だからこそ現役力士のみならず現役の親方迄野球賭博に興じていたのだろうし、日本相撲協会の幹部ですら野球賭博に興じた経験の在る者が居る可能性は否定出来ない。
「時津風部屋力士暴行死事件」(個人的には「殺人事件」と言っても良いと思っている。)を始めとして、近年不祥事が続発している日本相撲協会。問題が起こる度に「徹底的に膿を出す。」と協会幹部達は口にして来たけれど、結局は「臭い物に蓋をする」という形で終わらせ、その隠蔽体質は今回も全く変わっていない。失礼を承知で敢えて書くならば、「少年時代より閉ざされた空間で育った事で、社会常識が著しく欠落した者が日本相撲協会には少なからず居る。」というのが問題なのではないだろうか。勿論、一般常識を兼ね備えた立派な人物もそれなりに居るとは思うが、そういったまともな人達の言葉が掻き消されてしまう環境が在る様にも。「ビール瓶で額を殴るのは大丈夫なんです!」を始めとして、余りにアレな発言をマスメディアで堂々と口にしている龍虎勢朋大先生を見ると、そんな思いを強くする。
「協会幹部に、“相撲協会の息が掛っていない”外部の人間を多く据える。」等、抜本的な組織改革&透明化を図れないので在れば、税金面で大きな優遇措置が取られている「特例民法法人」の座を、国が召し上げても良い時期に来ていると思う。
*1 「暴力団に多く在籍しているので、在日中国人及び在日韓国・朝鮮人を国外追放すべきで在る!」といった論調の記事を、ネット上ではちょこちょこ目にする。この手の記事を見て思うのは、「こういった事を書いている人って『暴力団』という存在を挙げてはいるけれど、結局は在日中国人及び在日韓国・朝鮮人を罵倒する事“だけ”が目的なんだろうな。」と。もし暴力団を許し難い存在と認識しているのならば、「暴力団の追放」を徹底的に記した上で、“補足説明として”(事実かどうかは別にしても)「構成員に在日中国人及び在日韓国・朝鮮人が少なくない。」と書くのが普通と考えるので。実際問題、そういった記事を書いている人達の中に、今回の“暴力団絡みの問題”を批判している人は殆ど見受けられないし。
今回の快挙は非常に喜ばしい事なのだが、この事で「事業仕訳け」を“全面否定”する様な論調が出ているのには疑問を感じる。「昨年の事業仕訳けで『後継継機開発等、衛星関連予算の削減』を決めたが、これは長期的ヴィジョンに欠けた、安直な判断だったのではないか?」という主張ならば、それは自分も納得出来る。今回、高い技術力を世界にアピール出来た事で、これが我が国に大きなビジネス・チャンスを生み出し、それが国益に結び付く可能性は高いだろうから。
しかし中には「宇宙航空研究開発機構等、航空宇宙開発に関わる独立行政法人の予算を減らすのは全く許し難い。」といった主張も少なからず在り、これには疑問を感じる。と言うのも、血税を使う以上は「何でもかんでも手を広げれば良い。」というのでは無く、“或る程度の”対費用効果を考えなければならないと思うから。幾らでも血税を注ぎ込めるという“理想郷”ならいざ知らず、現実社会では“或る程度”の対費用効果を考えるのは必要な事。そして何よりも、“実際の研究以外で発生している費用”に目を向けないといけない。他の独立行政法人の様に、訳の判らない天下りが行われていないか?他の天下り組織を養ったり、天下り組織から高値で資材を購入してはいないか等、しっかりとチェックする必要は在る筈。血税を使う以上は「聖域」を設けてはいけないし、「技術力向上の為の費用」と「明らかに無駄な費用」とはきちんと分けて考えなければならないだろう。
「分けて考えなければいけない。」と言えば、今世間を騒がせている「大相撲の野球賭博問題」も同様だ。この問題に関して「一般人でもゴルフや麻雀で賭けたりしているのだから、今回の問題だって大した事ではないじゃないか。」と擁護する声も在るけれど、これは違うと思う。同じ賭け事で在るのは確かだけれど、「仲間内でちょい賭けする。」のと「暴力団が関与しての組織的な賭け事に関わる。」のとでは、社会(治安面)に与える影響が全く異なるし、分けて考えなければいけないのではないか?“普通に考えても”野球賭博に暴力団組織が関与しているのは明らかだし、彼等にとっての莫大な資金源になっているのは間違い無いだろう。*1
大相撲と暴力団との関係、元力士達の告白を鑑みると、大昔からずぶずぶの関係に在ったのは確実。だからこそ現役力士のみならず現役の親方迄野球賭博に興じていたのだろうし、日本相撲協会の幹部ですら野球賭博に興じた経験の在る者が居る可能性は否定出来ない。
「時津風部屋力士暴行死事件」(個人的には「殺人事件」と言っても良いと思っている。)を始めとして、近年不祥事が続発している日本相撲協会。問題が起こる度に「徹底的に膿を出す。」と協会幹部達は口にして来たけれど、結局は「臭い物に蓋をする」という形で終わらせ、その隠蔽体質は今回も全く変わっていない。失礼を承知で敢えて書くならば、「少年時代より閉ざされた空間で育った事で、社会常識が著しく欠落した者が日本相撲協会には少なからず居る。」というのが問題なのではないだろうか。勿論、一般常識を兼ね備えた立派な人物もそれなりに居るとは思うが、そういったまともな人達の言葉が掻き消されてしまう環境が在る様にも。「ビール瓶で額を殴るのは大丈夫なんです!」を始めとして、余りにアレな発言をマスメディアで堂々と口にしている龍虎勢朋大先生を見ると、そんな思いを強くする。
「協会幹部に、“相撲協会の息が掛っていない”外部の人間を多く据える。」等、抜本的な組織改革&透明化を図れないので在れば、税金面で大きな優遇措置が取られている「特例民法法人」の座を、国が召し上げても良い時期に来ていると思う。
*1 「暴力団に多く在籍しているので、在日中国人及び在日韓国・朝鮮人を国外追放すべきで在る!」といった論調の記事を、ネット上ではちょこちょこ目にする。この手の記事を見て思うのは、「こういった事を書いている人って『暴力団』という存在を挙げてはいるけれど、結局は在日中国人及び在日韓国・朝鮮人を罵倒する事“だけ”が目的なんだろうな。」と。もし暴力団を許し難い存在と認識しているのならば、「暴力団の追放」を徹底的に記した上で、“補足説明として”(事実かどうかは別にしても)「構成員に在日中国人及び在日韓国・朝鮮人が少なくない。」と書くのが普通と考えるので。実際問題、そういった記事を書いている人達の中に、今回の“暴力団絡みの問題”を批判している人は殆ど見受けられないし。
「仲間内での麻雀賭博と、暴力団の資金源となる野球賭博とを一緒にしてはいけません。」
ということを強調していましたし、
「本丸は相撲賭博」
であることも強調していました。以前、宮崎哲弥氏が書いてましたが、二宮氏、実は「裏社会」の情報に詳しい人らしいです。
文部大臣からは、
「こんなに不祥事の多い公益法人は他にない。」
とのコメントも出ていましたし、決して冗談でなく、次回の事業仕分けの対象になるでしょう。
公益法人がここまでボロボロになるまで見てみぬふりを続けていた、自民党政権下の文部行政にもいくらかの責任はあるのではないでしょうか?
教条主義的な発言が目立つ玉木正之氏には疑問を感じる事が多いけれど、是々非々で物を語れる二宮氏は、スポーツ・ジャーナリストの中で好きな人物の一人です。
「仲間内の賭け事も、暴力団が絡んだ賭け事も、賭け事に変わりはないじゃないか。」、そう主張される方も居られるでしょうが、社会的な影響を考えると自分は明確に分けて考えるべきだと思っています。ですので、二宮氏が同じ主張をされていたというのは心強く思ったりも。
歴史の在るスポーツですから旧態依然とした部分が残っているのは仕方無いけれど、それにしても旧態依然とした部分に端を発した不祥事が余りに多過ぎる。それも「古い組織だから仕方無い。」と言える範疇を遥かに超えた不祥事ばかりで、自浄能力の無さが致命的。特例民法法人で在り乍ら、これ程迄に違法行為が罷り通っているのでは、“御取り潰し”が在ってもおかしくないと思う訳ですけれど、結局は又表面的な改革で終わってしまうのでしょうね・・・。
「パチンコや競馬は許されるのか?」
などと脇道にそれるような方向に進みかねません。
二宮氏、球界再編問題では例のIT成金を持ち上げたり、北京五輪では出場選手に政治的アピールを促したりと、僕の考えとは多少異なる方向のコメントが目立ってましたが、相撲界の一連の問題へのコメントは、同意できます。
何よりも、「相撲協会は公的資金で運営される公益法人」という事を基本において、元横綱の不祥事についても、「品格」という抽象的な物差しではなく、
「公益法人の看板として適切かどうか」
という観点から批判していたのが良かったと思います。
昨年のロシア人力士の大麻問題でも、ロシア人力士の弁護士の「ドーピング検査そのものへの無知」ぶりに呆れ果て、まともに相手をしようとしていなかったのも印象的でした。
「甲子園が産んだ最高の投手は、江川卓でも松坂大輔でもなく、太田幸司」
という記事を以前書いていましたが、これはやはり、僕と同世代の愛媛県人ならではでしたね。
一口に「賭博」といっても、競馬やパチンコの様に「違法性の無い賭博」と「違法な賭博」とでは明確に考え分けなければならない。又、「違法な賭博」で在るのは何等変わりが無いにしても、「息抜き感覚で行う、仲間内の少額な賭博。」のと「暴力団組織が絡んでの大々的な賭博」とでは、記事内でも書いた様に「社会に与える影響の大きさ」を鑑みると、全く同一に捉えてしまうのも妙な物だとも。
品格だ何だという抽象的な概念を持ち出し、狙い撃ちの様に外国人力士を排他している様な遣り口にはどうも共感を覚えないけれど、公的な下支えの在る「公益法人」の場合には、違法性の在る事柄に関しては断固たる処罰が下されて然る可きだと思っています。しかしこの期に及んでも相撲協会からは、事を極力穏便に済ませようという意思が透けて見えるのが、本当に情け無い。「品格」だ何だと口にしていたトップ達なのに、今の姿勢こそその品格が無いのではないか?一般人が同じ事をしたら、とっくの昔に逮捕されている様に思うのだけれど・・・。