ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

雷親父

2012年08月17日 | 其の他

小学生の頃、夏休みになると午前中のテレビ番組には、子供向けアニメ特撮番組の再放送がズラッとラインナップされた。其れ等を見るのがとても楽しみだったのだが、此の時間帯に再放送される番組の中には、過去に放送されていたテレビ・ドラマも。そんなテレビ・ドラマの1つに「木下恵介アワー おやじ太鼓」(動画)というのが在り、其のインパクトの強さは、今でも忘れられない。

 

今ではもう死語となってしまったが、“雷親父”が此のドラマの主人公。「頑固で人の話を聞かず、気に食わないと家族に手を上げる。でもは人が良く、何とも憎めない親父。」に振り回される家族を描いた作品だ。

 

ロイド眼鏡ちょび髭姿という雷親父を演じていたのは、悪役俳優として有名だった進藤英太郎氏。此方に書かれている様に、放送当時(1968年)には既にこういった雷親父は希少な存在だったと思われる。既に“親子の断絶”という現象は社会問題化しており、そういった状況から制作側が、『昔乍らの雷親父に、今の社会を一喝して貰おう。』という姿勢で作られたドラマ。とか。

 

母方の祖父はそうでも無かったが、父方の祖父は雷親父の雰囲気がやや在ったと聞く。此のドラマの中で雷親父は、会社から帰宅すると直ぐにスーツを脱ぎ、和服に着替えるのが定番父方の祖父も同様だったと言うし、母方の祖父も和服に着替えていたっけ。「そんな父親、今は絶滅危惧種なのだろうなあ。」と思ったりする。

 

「仲の良さを最優先させ、友達の様な父子関係。」というのは、何か違う気がする。父親が「暴君」で在ってはならないけれど、「聞き分けの良い、甘いだけの父親。」というのは、子供を駄目にするだけだと考えるので。


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4 コメント

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CSドラマチャンネル愛好家より (spade)
2012-08-18 00:30:47
なんとなく似たような人物が出てくる「お荷物小荷物」、「寺内貫太郎一家」のようなシチュエーションものが成立した最後の時代なんでしょうね。現実にそういう人が少なくなっているが、10数年前には結構いた、というような感覚でしょうか。また真逆のパターンの「雑居時代」(弱気な父親が出てくる)も。
これらのそのシチュエーションを1980年代以降にリメイクしたものもあるけどあまり良い反応は得てないんですよね。
他にその時代独特の空気をもった「俺たちの旅」「俺たちの朝」のようなシチュエーションもリメイクするとイマイチな結果に。

そういえば何年か前、親類の葬式に出たら、子供たちがワーワー騒ぐか、小学生(中学年か)はDSばかりやっていた。けれども誰一人怒らない。子供の頃「意地悪ババア」と思っていた伯母も猫なで声出してガキどもに話しかけているが、子供たちは馬鹿にして相手にしない。そんな時突然怒鳴りだしたのがアルツの伯父(意地悪ババアの夫で元地元中堅商社重役)。その場は凍りつき、ガキども泣き喚き、大人はシラーっとした光景に。心の中で「爺さん、ナイス」と思いましたが、意地悪ババアの対応は伯父さんを別室に隔離することでした。そしてまた阿鼻叫喚の場に。ババアの一言「あんな子供相手に本気で怒るようになっちゃって」
いやいや、本気で怒ってもらわないと。葬式はガキどもの騒ぐ場ではないんだよ、K叔父さんを送る式だよ!あんた喪主の叔母さんをなめてかかってるでしょ?昔からそうだったよね?と思ったが、アルツ爺さんの二の舞になってしまうのが恐ろしくて何もいえませんでした。
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>spade様 (giants-55)
2012-08-18 03:34:51
書き込み有り難う御座いました。

地上波に見るべきチャンネルが殆ど無い状況故、専らCSやらBSやらを見ております。「サインはV」や「高原へいらっしゃい」(田宮二郎氏ヴァージョン)、「雑居時代」、「水もれ甲介」等、懐かしいドラマが目白押しな訳ですが、個人的に一番嬉しいのが「おくさまは18歳」の再放送。石立鉄男氏の癖の強い演技も良いが、何よりも冨士眞奈美さんの“怪演”が良い。大昔の彼女の写真を見ると「絶世の美女」なのだけれど、自分が彼女を初めて知ったのは、子供の時に見ていた此の番組。メイ牛山さんを思わせる引っ詰め髪に黒縁眼鏡で、好奇心丸出しのオールドミス(此の表現の、今や差別用語になってしまった感も在りますが。)という彼女の姿が強烈に印象に残っています。

「時間ですよ」や「寺内貫太郎一家」等、リメークされたけれど大失敗に終わったドラマって、結構在りますよね。彼の時代だったからこそ面白かったけれど、無理無理に今の時代に合わせてのリメークだと、全く駄目というのが、制作者には判っていなかったのかもしれません。

正論を吐いたり、きちんと注意をしたりすると、変人に思われてしまったり、最悪のケースでは刺されてしまったりする昨今。全くおかしな話です。
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Unknown (spade)
2012-08-19 01:42:29
そうですね、富士真奈美さんは「オールドミス」とか「出もどり」とか今はほぼ死語で現される役柄の印象が強いですね。「ハイミス」という言葉もありました。

「パパと呼ばないで」を数年前CSで見て再発見したのですけど、ちょっと裕福そうな夫婦がチーちゃんを養子にと言ってくるのですが、石立&真奈美が「うちじゃ(大坂志郎が)ドドイツうなる爺さんだが、あの家に行けばあの奥さんがピアノを弾いてくれる。うちで出るおやつは団子だが、あの家なら奥さんが手作りのケーキ。あっちに行ったほうが幸せになれるんだ」と泣くシーンがあって、この時代には「ドドイツをうなる爺さん」がまだいた(田舎だと民謡?)というのと、ケーキはあまりオヤツで出なかったけかな?ブルジョワの象徴?とか何かと「新鮮」に感じました。そういえばブルボンの「ルマンド」とかの菓子ですら結構贅沢な時代だったかなとか思い出しました。

あと「時間ですよ」などの集団就職?で来た少女?お手伝いさんとか「時間ですよ」の最初の放送時期でギリギリの設定だったかもしれないですね。

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>spade様 (giants-55)
2012-08-19 22:36:52
書き込み有り難う御座いました。

子供の頃、「御金持ちの家」と言えば、「芝生の生えた広い庭」や「ピアノが在る。」、そして「白いスピッツを飼っている。」というのが定番だった様に思います。住んでいるのが御嬢さんならば、色が透ける様に白く、何故か白い鍔広の帽子を被っているイメージというのも、又、定番だった気が。
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