ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「名球会」の入会資格に付いて考える

2012年04月28日 | スポーツ関連

「勝利数:42勝、セーヴ数:46、安打数:214本」というシーズン最高記録を“上限”と考えるならば、今季中に日本球界通算「200勝」、又は通算「2,000本安打」を達成可能な選手は、以下の10人となろう。(勝利数及び安打数は、昨日の時点での数字。)

 

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西口文也投手(ライオンズ):177勝

石井一久投手(ライオンズ):173勝

稲葉篤紀選手(ファイターズ):1,999本 

宮本慎也選手(スワローズ):1,993本 

小久保裕紀選手(ホークス):1,979本

谷繁元信選手(ドラゴンズ):1,896本

中村紀洋選手(ベイスターズ):1,871本

大村直之選手(無所属):1,865本

谷佳知選手(ジャイアンツ):1,864本

城島健司選手(タイガース):1,836本

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通算「250セーヴ」に最も近いのは藤川球児投手(タイガース)だが、昨季終了時点での通算セーヴ数が「196」なので、上記した上限を考えると、「今季中の達成は、不可能。」と考える。

 

「何故、通算で『200勝』や『250セーヴ』、そして『2,000本』に拘ったか?」と言えば、此れ等が「日本プロ野球名球会」、所謂「名球会」の入会資格が与えられる通算成績なので。

 

名球会は、社団法人の1つに過ぎない。「会員になったから偉い。」とか、「会員じゃないから駄目。」等とは思わないけれど、でもプロ野球選手ならば“良くも悪くも”、強く意識する組織なのは確かだろう。

 

名球会の会員数(退会扱いの人及び物故者を含む。)は、「投手:21人、野手:40人」という構成になっている。、(OBを含めた)「投手」と「野手」の其れ其れの総数に大きな違いが在るだろうから、一概には言えないのだけれど、野手40人に対して、投手が約半分の21人というのはバランスが悪いなあ。という気がしている。過去5年間(2007年~2011年)で言えば、名球会の会員になったのは「投手:2人、野手:6人」。巷間で指摘されている様に、名球会の入会資格は、野手に比べて投手に厳しい状況。というのを改めて感じる。

 

「大昔は2,000本よりも、200勝を達成する方が楽だった。」という話が在る。しかし、少なくとも自分がリアル・タイムで見続けて来た時代は「打高投低」と、概して投手に不利な状況に思えた。昨季より導入された「統一球」により、「投高打低」へと投手有利に転じた感も在るが・・・。

 

「名球会の入会資格、投手と野手とのバランスを調整した方が良いのではないか?」と思っている人は少なくない様で、ネット上で其の手の書き込みを散見する。2ちゃんねるに「2,000本安打と200勝の難易度が違いすぎる」というスレッドが立っていたので、其の中から幾つか抽出してみた。其の主張が正しいのかかは未確認なので、其れ念頭に置かれた上で読んで戴きたい。

 

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「2,000本安打と200勝の難易度が違いすぎる」

 

・ 日本記録で考えたら、「200勝=稲尾のペースで5年(最速23歳)、2,000本=マートンのペースで10年(最速28歳)、250セーヴ=岩瀬のペースで6年(最速24歳)」。つまり難易度としては、「200勝≧250セーヴ>2,000本」。

 

・ シングル・ヒットもホームランも1安打はおかしい。「投手:200勝(2.5セーヴで1勝、4ホールドで1勝と換算。)、打者:5,000塁打」、これくらいが妥当。  

 

・ 150勝でいいんじゃないかな。ただ勝ち試合だろうが、負け試合だろうが積み重ねていける。安打数と違って、運不運に数字が左右されちゃうから、なんか明確代替基準ってないかねえ。300責任試合とか、6回以上を投げきった回数400とか。沢村賞みたく、複数項目の達成率で判断とかでもいい。打者の方も安打の数だけじゃなく、本塁打や盗塁が特化してることを加味して、きちんとトータルで判断したりさ。

 

・ 野球は「投手1人、野手8人」だから、「200勝投手:2,000本打者=1:8」が適正なんだろうね。現在200勝が24人に対して、2,000本が38人しかいないことだけ見てみると、200勝の方が簡単とも言えなくはないんじゃないの?セーヴは知らん。

 

・ 「先発:2,000投球回リリーフ:500投球回」でいいだろ。そこまでいったら、「150勝以上」か「300セーヴ以上」してるだろうし。

 

・ 150勝と2,000本安打が同じぐらいの価値じゃね。それでもかつてエースといわれた小松辰(中日)が通算122勝、遠藤大洋)が通算134勝で、彼らですら150勝いかなかったことを考えると、150勝には2,000本安打以上の価値はあると思う。

 

・ 2,000本を例えば15年以内とかにすればそれなりに、というかかなり難易度上がるし、まぁいいや。とにかく200はきついよね。やっぱ、イニングで見るべきだよね。
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「通算勝利数」、「通算セーヴ数」、そして「通算安打数」という“現在の入会資格対象項目”は其のとした上で、自分に“新しい入会資格”を考えてみた。

 

「昔」と「今」で言えば、「1年間に行われる試合数」や「登板間隔」等、大なり小なりの違いは存在する。又、「今」で在っても、「チーム力」や「投手と野手の総人数」等、此れ又結構な違いが在る。そういった違いを考えれば、「完璧指標」なんて作り得るも無い。以下の我が指標作りは、飽く迄も「1年間」という単位に重きを置いた、参考レヴェルの物と理解して貰いたい。

 

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=2011年度に於ける「投手の平均登板数」と「野手の平均出場試合数」=

 

① 投手

個人投手成績(規定投球回以上) 2011年度 セントラル・リーグ」と「個人投手成績(規定投球回以上) 2011年度 パシフィック・リーグ」から、先発投手は併せて「33人が876登板」、抑え投手は「23人が1,200登板」している事が判る。其処から計算し、先発投手は「26.55登板/人/年」、抑え投手は「52.17登板/人/年」という平均が導き出される。

 

② 野手

個人打撃成績(規定打席以上) 2011年度 セントラル・リーグ」と「個人打撃成績(規定打席以上) 2011年度 パシフィック・リーグ」から、野手は併せて「51人が6,159試合」に出場している事が判る。其処から計算し、野手は平均で「120.76試合/人/年」出場している事に。

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上記の平均値を、以降は「A」と称する事にする。

 

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=通算記録上位選手の分析=

 

① 通算勝利数で上位100投手(2012年4月25日時点)の「平均勝利数/登板」

併せて「52,844登板で17,020勝利」となり、其処から「0.32勝/登板」という平均値が導き出される。200勝を達成するには、平均で「625.0登板」が必要な計算に。

 

② 通算セーヴ数で上位40投手(2012年4月25日時点)の「平均セーヴ数/登板」

併せて「17,525登板で5,258セーヴ」となっており、平均を出すと「0.30セーヴ/登板」という数値が。250セーヴ達成の為には、平均で「833.3登板」要する計算。

 

③ 通算安打数で上位100選手(2012年4月25日時点)の「平均安打数/試合」

併せて「197,064試合で194,102本」となり、其処から「0.98本/試合」という平均値が。2,000本を達成する為には、平均で「2,040.8試合」要する計算。

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此の平均値、以降は「B」と称する事にする。

 

「A」及び「B」の平均値から、「通算200勝」、「通算250セーヴ」、そして「通算2,000本」を達成する為には、平均で以下の年数を要する計算に。

 

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① 通算200勝:23.5年 

② 通算250セーヴ:16.0年

③ 通算2,000本:16.7年 

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此の結果だけを見れば、達成難易度は「通算200勝>通算2,000本≧通算250セーヴ」という感じか。

 

以上のデータをにして、「新しい入会資格」を算出してみる。

 

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=新しい入会資格案=

 

 

① 「通算200勝」は据え置いた場合 

「通算200勝達成」と「通算250セーヴ達成」に必要な平均年数の差は「7.5年」。「A」の抑え投手は「52.17登板/人/年」、「B」の「0.30セーヴ/登板」から、「7.5年分のセーヴ数」を上乗せすると、加算するセーヴ数は「117.38」となり、即ち「通算367セーヴ」が「通算200勝」と釣り合う計算となる。

 

次に「通算200勝達成」と「通算2,000本達成」に必要な平均年数の差を出すと、「6.8年」という数字が導き出される。「A」の野手は平均で「120.76試合/人/年」出場、「B」の「0.98本/試合」から、「6.8年分の安打数」を上乗せすると、加算する安打数は「804.47本」となり、即ち「通算2,804本」が「通算200勝」と釣り合う事に。

 

「通算367セーヴ」及び「通算2,804本」に変えた場合、投手では岩瀬仁紀投手(321セーヴ - 2012年4月25日時点)、高津臣吾投手(286セーヴ - 2012年4月25日時点)、そして佐々木主浩氏(252セーヴ)の3人が、又、野手ではイチロー選手(マリナーズ)に張本勲氏、野村克也氏を除く合計37人の名球会会員が資格を失う。投手&野手併せて40人が資格を失い、名球会会員の構成は「投手:18人、野手3人」というバランスの悪さ。此れは、余りに非現実的だろう。

 

② 「通算170勝」に変更した場合

上記の算出方法から「通算170勝達成」は、「通算200勝」達成よりも「3.5年」短縮される。①の数字から通算セーヴ数は「54.77」、通算安打数は「414.20本」を差し引くと、「通算312セーヴ」及び「通算2,390本」が釣り合う事に。

 

「通算170勝、通算312セーヴ」、通算2,389本」という入会資格に変わると、野手では山本浩二氏(2,339本)以下の25人の名球会会員が資格を失う。(入会拒否している人、又、「昭和生まれの選手限定」という名球会入会資格から、其れ以前に生まれた選手は除く。)投手は岩瀬投手と佐々木投手の2人が資格を失う一方、長谷川良平氏(197勝)から桑田真澄氏&石井一久投手(173勝)の合計13人が新たに資格を得る。此れにより、名球会会員の構成は「投手:32人、野手15人」に。此のケースも、バランスが良いとは言えないだろう。

 

③ 「通算150勝」に変更した場合

上記の算出方法から「通算150勝達成」は、「通算200勝」達成よりも「5.9年」短縮される。。①の数字から通算セーヴ数は「92.34」、通算安打数は「698.23本」を差し引くと、「通算275セーヴ」及び「通算2,106本」が釣り合う事に。

 

「通算150勝、通算275セーヴ」、通算2,106本」という入会資格に変わると、野手では15人が、投手では1人(佐々木投手)が資格を失う。其の一方、20人の投手が新たに資格を得て、名球会会員の構成は「投手:40人、野手:25人」になる計算だ。

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間口を狭くし過ぎてしまうと、“新陳代謝”が図れなくなり、組織は衰退して行く。しかし、逆に間口を広げ過ぎてしまうと、組織の存在価値が下がってしまい兼ねない。其のバランスが非常に難しい訳だが、以上の想定を考え合わせると、数字を丸め「通算150勝、通算270セーヴ、通算2,100本」というのが、名球会の新しい入会資格に相応しいと考える。


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