メタン・ハイドレートやコールベッド・メタン等と共に、新エネルギー源として挙がるのがシェール・ガス。(古い映画が好きなので「シェール・ガス」という用語を目にすると、ついつい「シェルブールの雨傘」を思い浮かべてしまうのだが。)従来のガス田では無い場所(頁岩層)から生産される事から、「非在来型天然ガス資源」と呼ばれ、アメリカやカナダ、オーストラリア、ヨーロッパ諸国、アジア諸国等、世界の多くの国で注目を集めている。「2020年迄に北米の天然ガス生産量の凡そ半分は、シェールガスに置き換わるだろう。」と予想する研究者も居るとか。其れ故に、「アメリカでは、シェール・ガスの採掘が増加している。」という話は見聞していたが・・・。
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「シェール・ガス採掘、地震誘発? 米中部、M3以上6倍」(4月26日、朝日新聞)
米中部で起きるマグニチュード(M)3以上の地震が、10年前に比べ6倍以上に急増している事が米地質調査所(USGS)の調べで判った。元々地震が余り起きない地域で、研究チームは、日本でも輸入に向けた動きが在るシェール・ガス等の採掘活動等に伴う「人為的な地震」が関係していると見ている。
米地震学会での発表によると、米大陸中部でM3以上の地震は、1970年から2000年迄は平均年21回。其れが2001~20008年には平均29回、2009年は50回、2010年は87回、昨年は134回と6倍以上になっていた。昨年はコロラド州とオクラホマ州でM5を超える観測史上最大級を記録した。
研究チームは「自然原因とは考え難い。」とし、此の地域で増えているシェール・ガスや石油の採掘との関連を指摘。採掘で出て来る大量の廃水を深井戸から高圧で地下に戻している為、此れが地震を誘発している可能性を挙げた。
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「アメリカ中部は、元々地震が余り起きない地域。」と言う割に、「1970年から2000年迄に同地域で発生したマグニチュード3以上の地震は、平均年21回。」というのは「結構、発生してるのでは?」と思わなくも無い。でも、同地域でマグニチュード3以上の地震が近年、異常に増加しているのは確かだろう。
「温泉ブームにより我が国では温泉採掘が増加し、其の事で地盤沈下を誘発している。」という説が在る。真偽の程は不明なれど、「過ぎたるは猶及ばざるが如し」で、何事も余りに遣り過ぎてしまうと、何等かの悪影響が出てしまうのは良く在る事。