「決してマイナーでは無いが、然りとて超メジャーでも無い。そんな存在で在っても、自分にとっては忘れられない名曲。」を紹介する第三弾は、江利チエミさんの「酒場にて」(動画)とあがた森魚氏の「赤色エレジー」(動画)の2曲。共に、何とも言えない哀愁を感じさせる曲。江利さんがああいう亡くなられ方をしただけに、「酒場にて」を聞くと余計に感情移入してしまう。又、「赤色エレジー」は以前にも記事にして紹介させて貰ったが、改めて取り上げたくなる程気になる曲で在る。
閑話休題。
「AERA(4月28日号)」に「地方公務員のコネ採用 相場は1人300万円」という記事が載っていた。奈良県の5つの市町村を担当する中和広域消防組合で2005年度に採用された23人の内、何と19人もが裏口合格だった事が判明したという。採用者の8割以上が裏口合格というのも驚きだが、消防長自らが応募者の親から1人に付き現金50万円程を受け取り、人事課長に試験の得点の水増しを命じていたそうで、親を消防長に紹介していたのが市議会議員だったというのも併せて呆れ返ってしまう。受験倍率12倍を越える286人が受験したが、水増しの御蔭で「消防適正」試験の得点が零点でも合格した者が居たとか。
コネ採用が露見したのは、不正採用の新人達の勤務態度が余りに酷かった為、困り果てた先輩職員が警察に電話をし、警察の内偵捜査の結果。「消火活動中の指示に対して『面倒臭い。』と吐き捨てた。」、「当直勤務中に机に足を載せ、漫画を読んでいたので注意した所、『誰に向かって口きいてるんだ!』と反抗された。」等、不正採用者達の遣りたい放題さが紹介されていたが、これじゃあ先輩職員が助けを求める気持ちも理解出来る。
結果として消防長と人事課長、議員と親迄が逮捕され、18人の不正合格者は全て採用取り消しに。「何故こんな仕打ちに会うのか判らない。」と涙ぐむ不正採用者も居り、周囲が呆れ返ったとも。その後、消防長は懲戒免職となり、裁判では虚偽有印公文書作成・同行使、加重収賄、地方公務員法違反で執行猶予付きの有罪判決を、又、人事課長は「上司の指示に逆らえなかったの仕方ない。」という事で起訴猶予となったものの、定職6ヶ月の上に降格処分を受けた。
「職員の任用は、受験成績、勤務成績その他の能力の実証に基づいて行わなければならない。」と地方公務員法で定められているが、実際には議員や幹部職員のコネで採用するケースが結構在ると聞く。口利きの相場は1人に付き200~300万円とも。「口利き料を一回支払ってしまえば、子供を一生安泰な公務員にさせられる。直ぐに元が取れる。」という親の気持ちに漬け込んだ犯罪とも言えよう。
入手困難なチケットを廻して貰ったり等、自分もコネを全く使わない人生を送って来た訳では無い。
唯、受験や入社試験ではコネを使った事が無い。使いたくても母子家庭の自分には、そんなコネ等そもそも存在しなかったのだ。正規の手続きに則って受験し、その合否を仰ぐのが当然だと思っているし、仮にコネが在ったとしてもそれを行使したいとは思わない。正義感云々からでは無く、実力も無いのに不正な形で合格しても、入った後に諸々の面で苦労するのは目に見えているからだ。
知人が良く言う言葉に、「コネも実力の内。」というのが在る。「強力なコネを持った親(乃至は親族)の下に生まれたのも、その人間が持って生まれた実力なのだ。」という事だが、この考え方はどうしても受け容れ難い。敢えて言うならば「コネも運の内。」ではないか?運としてコネを使っても実力が伴わなければ、結果的に本人が苦しみ続けるだけだと思うのだが・・・。
閑話休題。
「AERA(4月28日号)」に「地方公務員のコネ採用 相場は1人300万円」という記事が載っていた。奈良県の5つの市町村を担当する中和広域消防組合で2005年度に採用された23人の内、何と19人もが裏口合格だった事が判明したという。採用者の8割以上が裏口合格というのも驚きだが、消防長自らが応募者の親から1人に付き現金50万円程を受け取り、人事課長に試験の得点の水増しを命じていたそうで、親を消防長に紹介していたのが市議会議員だったというのも併せて呆れ返ってしまう。受験倍率12倍を越える286人が受験したが、水増しの御蔭で「消防適正」試験の得点が零点でも合格した者が居たとか。
コネ採用が露見したのは、不正採用の新人達の勤務態度が余りに酷かった為、困り果てた先輩職員が警察に電話をし、警察の内偵捜査の結果。「消火活動中の指示に対して『面倒臭い。』と吐き捨てた。」、「当直勤務中に机に足を載せ、漫画を読んでいたので注意した所、『誰に向かって口きいてるんだ!』と反抗された。」等、不正採用者達の遣りたい放題さが紹介されていたが、これじゃあ先輩職員が助けを求める気持ちも理解出来る。

結果として消防長と人事課長、議員と親迄が逮捕され、18人の不正合格者は全て採用取り消しに。「何故こんな仕打ちに会うのか判らない。」と涙ぐむ不正採用者も居り、周囲が呆れ返ったとも。その後、消防長は懲戒免職となり、裁判では虚偽有印公文書作成・同行使、加重収賄、地方公務員法違反で執行猶予付きの有罪判決を、又、人事課長は「上司の指示に逆らえなかったの仕方ない。」という事で起訴猶予となったものの、定職6ヶ月の上に降格処分を受けた。
「職員の任用は、受験成績、勤務成績その他の能力の実証に基づいて行わなければならない。」と地方公務員法で定められているが、実際には議員や幹部職員のコネで採用するケースが結構在ると聞く。口利きの相場は1人に付き200~300万円とも。「口利き料を一回支払ってしまえば、子供を一生安泰な公務員にさせられる。直ぐに元が取れる。」という親の気持ちに漬け込んだ犯罪とも言えよう。
入手困難なチケットを廻して貰ったり等、自分もコネを全く使わない人生を送って来た訳では無い。

知人が良く言う言葉に、「コネも実力の内。」というのが在る。「強力なコネを持った親(乃至は親族)の下に生まれたのも、その人間が持って生まれた実力なのだ。」という事だが、この考え方はどうしても受け容れ難い。敢えて言うならば「コネも運の内。」ではないか?運としてコネを使っても実力が伴わなければ、結果的に本人が苦しみ続けるだけだと思うのだが・・・。

「コネも実力のうち」はイコール「人脈も実力のうち」と解釈すべきなのかしら。
たしかに人脈豊富な方は人間性も魅力があったりする場合がありますね
「人脈も実力の内」というので在れば、それは納得出来ます。唯、親や親族の人脈“にしか過ぎない”ケースは、当事者の実良くでは無いと思うんです。それを行使しようがしまいが個々人の勝手では在るのですが、個人的には「自分で培った人脈で無いのに、それを使ってしまうと後々自分自身が苦労するだろうに。」と感じてしまいます。その組織に入って以降、切磋琢磨して自分を高めて良く努力をすれば、それはそれで良いとは思いますが、そうで無ければ当人にとっても不幸だし、それ以上に周りの人間が不幸かと。
しかし「高校を出るのが普通」になり、「男女ともに最低でも専門学校へ進学」が多数となってきたここ15年では、高学歴者の仕事が全くない、公務員が特権階級のような地域で、息子・娘を地元に食い止めるために親が必死で教員、役所・役場の良さそうな部署、学校の事務、農協・漁協、地銀に口利きで入れてもらう、というのが普通の光景になりました。しかし、町村や農協漁協、地銀の相次ぐ合併でその口も減っているでしょうね。
自分の大学生の頃はバブルでしたが、それでも「もし良かったら口利きするよ」と議員の親族が親に言ってきたそうです。正直言って、そんな濃厚すぎる人間関係にずぶずぶと入れられてしまうのはいやだし、入ってしまえば恩着せがましい議員の後援会の足にされてしまうのは見えているし、外の世界を見たいと強く願っていたので、断りました。
まあ今は平成合併の嵐で役場はなくなってしまい、議員もとうに失職しましたけど。
しかし昔は消防・森林組合・ごみ収集・し尿処理・水道課はコネじゃなくても入れるというのが通説だったんですが…。
職業に対する世間の見方というのは時代と共に移り変わって行く物ですが、公務員に対してもそれは例外では無いのでしょうね。バブルの頃は「民間勤めの方が刺激の多い仕事が出来そう。」とか「生涯賃金は民間の方が遥かに良い。」といった思考が主流だった様に思いますが、景気が下降線に入ると“終身雇用”が保障された公務員の人気は高まりました。「格差社会」がハッキリして来た現代に在っては、その傾向は特に強いと思われ、これは数年前迄民間勤めの人気が高かったのに、今は公務員志望者が爆発的に増えたとされている中国も例外では無い様です。
さすがに実力が反映される学力試験はコネの入り込む余地はないそうですが、面接→最終合格者の絞込みのところには多少入り込んでいる臭いのです。
さて、40過ぎのこの年になりますと、コネは親に与えてもらうものではなく、今までに出会ってきた恩師や先輩、そしてかつての上司からやってくるもの。
大人のコネはある程度実力が反映されているかもしれません。
(連続して採用されるかどうか、非常勤講師や常勤講師の場合、運による面も大きいし、枠がなくなったとき次を探してくれる上司の横とのつながりによるところも大きいのです)が、ガキが親の威を借りて行使するコネは実力のうちには入らないな、と思う今日この頃です。