ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

1950年:7,451円、2008年:31,489円

2018年04月02日 | 其の他

昭和30年代~昭和50年代位に放送されていた“ホームドラマ”が再放送されていると、ついつい見てしまう。最近で言えば、「寺内貫太郎一家」【動画】や「ゆびきり」等がそうだ。「仄々としたストーリーに心地良さを感じる。」、「今は亡き俳優存命の俳優の若かりし姿が見られ、とても懐かしい。」、「自分が子供だった頃の“風景”が登場し、何とも癒やされる。」等が視聴する理由だが、「放送されていた当時の物価が判り、非常に興味深い。」というのも在る。

 

登場人物の会話の中、又は表示物等から当時の物価が窺い知れる。「襤褸アパートで暮す親子2人の元に大家さんが遣って来て、『ガスの集金に来ましたよ。〇〇円です。』と言うシーン。」では、「44年前に○○円って、当時の物価からすると高くない?」と思ったり、「惣菜屋の壁に『コロッケ30』と書かれた張り札が在る。」のを見ては、「45年前と今とでは、そんなに大きく値段が変わらないなあ。」と思ったりした事も。

 

週刊朝日の「3月30日増大号」に、「昭和・平成の値段史」という特集記事が載っていた。各時代の物の値段を比較した内容で、総務省統計局小売物価統計調査」(主要品目の東京都区部小売価格)等をに、編集部が纏めた数字で構成されている。

 

先ずは厚生労働省賃金福祉統計室データを基にした「一般労働者の平均月収の推移(円)」から、数字を抜粋してみる。

 

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「一般労働者の平均月収の推移(円)」

 

1960年:18,458円

1965年:27,300円

1970年:52,100円

1975年:122,800円

1980年:173,100円

1985年:213,800円

1990年:254,700円

1995年:291,300円

2000年:302,200円

2005年:302,000円

2010年:296,200円

2015年:304,000円

2017年:304,300円

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1970年から1975年に掛けて、「52,100円」から「122,800円」と倍以上になっているのは、(1965年11月~1970年7月とされる)いざなぎ景気の“余波”が残っていたと考えるべきなのだろうか?

 

一方、1995年以降は伸び悩み、2000年~2010年の間では“減額”という状況が起こっている。

 

では、幾つかの物に付いて、(誌面で紹介されている中で)最も古い値段と最新の値段を取り上げてみる。

 

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「昭和・平成の値段史」

 

1.背広服(夏物。素材は、其れ其れ異なる。)

1950年:7,451円 → 2008年:31,489円約4.2倍

 

2.男子学生服(公立中学校詰め襟上下。素材は、其れ其れ異なる。)

1964年:4,030円 → 2008年:28,903円約7.1倍

 

3.米(1kg。)

1950年:99円 → 2008年:366円約3.6倍

 

4.食パン(1kg。)

1951年:68円 → 2008年:474円約6.9倍

 

5.秋刀魚(100。)

1950年:6円 → 2008年:78円13倍

 

6.牛肉(ロース。100g。)

1950年:51円 → 2008年:903円約17.7倍

 

7.牛乳(配達の瓶入り。1本<180~200ml入り>。)

1950年:12円 → 2008年:112円約9.3倍

 

8.鶏卵(10個<約600g>。)

1950年:149円 → 2008年:227円約1.5倍

 

9.家賃(民営借家。1ヶ月/3.3。)

1950年:77円 → 2008年:9,059円約117.6倍

 

10.電気代(電力量料金。1kWh。)

1975年:12円 → 2008年:17円約1.4倍

 

11.ガス代(基本料金。1ヶ月。)

1950年:139円 → 2008年:1,082円約7.7倍

 

12.水道料(基本料金。1ヶ月/基本水量当たり。)

1950年:33円 → 2008年:903円約27.3倍

 

13.テレヴィ(1964年は白黒、2008年は液晶。1台。サイズや機能は、其れ其れ異なる。)

1964年:55,500円 → 2008年:133,198円約2.3倍

 

14.ルームエアコン(1台。定格時能力や機能は、其れ其れ異なる。)

1989年:229,700円 → 2008年:188,084円約0.8倍 

 

15.トイレット・ペーパー(1パック<12個入り> 。)

1975年:480円 → 2008年:293円約0.6倍

 

16.レギュラー・ガソリン(1。) 

1975年:112円 → 2008年:155円約1.3倍

 

17.学校給食費(公立中学校。1ヶ月。)

1975年:2,275円 → 2008年:4,403円約1.9倍

 

18.大学授業料(国立大学昼間部法文系。1ヶ年。)

1950年:3,600円 → 2008年:535,800円約148.8倍

 

19.映画観覧料(1回)

1950年:65円 → 2008年:1,800円約27.6倍

 

20.理髪料(1回)

1950年:59円 → 2008年:3,712円約62.9倍

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比較し合っている“年代幅”の違いが在ったり、電気代やガス代の様に、請求時には其れ以外の金銭が発生する場合が在ったりと、単純比較は出来ないけれど、“物価の優等生”と言われるだけ在って、鶏卵の料金が58年間で約1.5倍しか上がっていないのは凄い。でも、逆に言えば、鶏卵業者は薄利多売で大変な事だろう。

 

「非常に高い。」というイメージが在る電気代、電力量料金“だけ”の比較とはいえ、33年間で約1.4倍しか上がっていなかったというのは意外。

 

ルームエアコンやトイレット・ペーパーの様に、昔よりも安くなっている物が在る一方で、物凄い値上がりを見せている物も在る。58年間で約117.6倍も値上がりした「家賃」というのも凄いが、同じく58年間で約148.8倍も上昇した大学授業料には驚く。「齧られる事で“親の脛”は、どんどん細くなって行っている。」という事だろう。


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