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「目指せ世界初の『台風発電』=ヴェンチャー、下町で技術開発」(1月3日、時事通信)
役職員3人のヴェンチャー企業「チャレナジー」(東京都墨田区、清水敦史社長)が新型風力発電機の開発に取り組んでいる。台風の強い風から電力を作る、世界初の「台風発電」だ。町工場が集まり、物作りの町として知られる墨田区の浜野製作所が、技術開発で支援。清水社長は「新しい発電機を作り、下町から世界に発信したい。」と、目を輝かせる。
風力発電は世界的に需要は伸びているが、日本では思った程普及していない。台風等の強風時に、制御が利かなくなる等の課題が在る為だ。
チャレナジーは、東日本大震災の原発事故を受け、再生エネルギー時代の到来を見越した産業機器大手「キーエンス」出身の清水氏が設立した。チャレナジーが目指す発電機は、風の力で羽根を回す一般的な物では無く、回転する円筒が風を受けた時に発生する揚力を活用する。風が何処から吹いても対応出来る様、円筒を縦に置いた。
こうしたタイプの風力発電機が実用化されれば世界初で、強風でも微風でも発電が可能となる。手始めに、大きなエネルギーを持つ台風から電力を作る実証実験を、今夏に沖縄で行う。開発が順調に進めば、2018年中にも販売を始め、「2020年の東京五輪で、世界にアピールしたい。」(清水社長)と言う。
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【ドラえもん「台風トラップと風蔵庫」より】
「ドラえもん」に、「台風トラップと風蔵庫」という話が在る。「台風の持つ強力なエネルギーを捕えて保存しておき、好きな時に好きなだけ使える様にする秘密道具。」だが、今回のニュースを読んで思い浮かべてしまった。
昔から「『台風の強力な風力』や『夏の異常な暑さ』、『大量に散って捨てられるだけの落ち葉』、『冬の異常な寒さ』等をエネルギーに変え、何とか利用出来ないものか。夏の暑さを冬に、そして冬の寒さを夏に使える様になれば、凄く良いのになあ。」なんぞと、良く夢想したもの。
風力発電と言えば、「風の力で羽根を回す形式」という凝り固まった概念が在ったけれど、今回の「回転する円筒が風を受けた時に発生する揚力を活用する形式」というのには、「頭の良い人は、発想力が違うなあ。」と脱帽。実証実験が成功し、一日も早く実用化して欲しい物だ。