小麦の価格が高騰し続けている。我が国が小麦を輸入している内の約21%がオーストラリア産(2005年時点)だが、そのオーストラリアが2006年&2007年と2年続けて大旱魃に見舞われ、小麦の収穫高が大幅に減った事。「利益面で割が良い。」と、小麦の生産からバイオ燃料用の材料の生産に切り替えた農家が世界的に増えている事。そして、経済発展が著しい中国等の国での小麦の消費量が激増している事等が高騰の原因に挙げられている。食料自給率が40%を切った我が国にとって、主食たる小麦の価格の高騰は大打撃。世界的に小麦の囲い込みが始まっている事も、我が国の今後の食料事情に大きな不安を感じさせる要因だ。
食料個々の不足も然る事乍ら、数年前より指摘されているのは「水危機」。食糧生産に欠かせない水が、世界各地で枯渇の危機に晒されているという。3月2日付けの東京新聞サンデー版(朝刊)では、「水危機と食料」という特集が組まれていた。
地球上の水は約14億立方kmで、その約97.5%が海水。更に淡水の殆どが氷や氷河、地下水として存在しており、河川や湖等人間が使い易い状態に在る水は、全体の0.01%の10万立方kmに過ぎないそうだ。現状、安全な飲み水や適正な衛生施設にアクセス出来ない人々がそれぞれ全世界の5分の1、5分の2も居り、その為に毎年180万人の乳幼児が命を失っているとも言われている。世界で使用される水は年間約4,000立方kmで、その内の7割は農業灌漑の為と推計。世界の水問題は、食糧問題に直結していると言っても良い。
その重要な水の不足が懸念されている。世界的な人口増に加え、新興国等での肉食普及で、飼料用としても穀物需要が増大。トウモロコシ等が原料のバイオ燃料ブームも、水使用の増大に拍車を掛けている。新興国の経済発展も工業用水や生活用水の増加を呼び、汚水処理が不充分な場合には水の汚染も更なる問題だ。又、自然環境の面で言えば、特定地域への旱魃や集中豪雨が増加した事で、水が大地に充分浸透する前に海へ流れてしまい、地球温暖化による万年雪や氷河、森林地帯の減少は安定的な水の供給減に繋がるとも。
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【食料1kg生産に必要な水】 (東京大学生産技術研究所・沖大幹教授等のグループ試算による。)
・ トウモロコシ: 1.9トン
・ 小麦: 2トン
・ 大豆: 2.5トン
・ 白米: 3.6トン
・ 豚(正肉): 5.9トン
・ 牛(正肉): 20.7トン
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我々人類が生きて行く為の食料に、これ程迄の水が必要としている事に驚かされる。海外から我が国が輸入している食糧をその生産に必要な水に置き換えてみると、その合計は年間で600億立方mにもなるとか。又、世界の人口予測に基づき、現状と同じ割合で水を使い続けて行くとすると、2050年には現在よりも60~90%増の水が必要になるとの事。
世界各国から食料を供給して貰わなければならない我が国は、1990年代から継続的に水と衛生分野のODAを行っている。世界最大規模の貢献をしているとされ、水危機に対して決して手を拱いている訳では無い。唯、そうは言っても、自国の食料自給率が余りに低過ぎるというのは考えなければいけない様に思う。アラメイン伯様の主張も判らないではないが・・・。
食料個々の不足も然る事乍ら、数年前より指摘されているのは「水危機」。食糧生産に欠かせない水が、世界各地で枯渇の危機に晒されているという。3月2日付けの東京新聞サンデー版(朝刊)では、「水危機と食料」という特集が組まれていた。
地球上の水は約14億立方kmで、その約97.5%が海水。更に淡水の殆どが氷や氷河、地下水として存在しており、河川や湖等人間が使い易い状態に在る水は、全体の0.01%の10万立方kmに過ぎないそうだ。現状、安全な飲み水や適正な衛生施設にアクセス出来ない人々がそれぞれ全世界の5分の1、5分の2も居り、その為に毎年180万人の乳幼児が命を失っているとも言われている。世界で使用される水は年間約4,000立方kmで、その内の7割は農業灌漑の為と推計。世界の水問題は、食糧問題に直結していると言っても良い。
その重要な水の不足が懸念されている。世界的な人口増に加え、新興国等での肉食普及で、飼料用としても穀物需要が増大。トウモロコシ等が原料のバイオ燃料ブームも、水使用の増大に拍車を掛けている。新興国の経済発展も工業用水や生活用水の増加を呼び、汚水処理が不充分な場合には水の汚染も更なる問題だ。又、自然環境の面で言えば、特定地域への旱魃や集中豪雨が増加した事で、水が大地に充分浸透する前に海へ流れてしまい、地球温暖化による万年雪や氷河、森林地帯の減少は安定的な水の供給減に繋がるとも。
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【食料1kg生産に必要な水】 (東京大学生産技術研究所・沖大幹教授等のグループ試算による。)
・ トウモロコシ: 1.9トン
・ 小麦: 2トン
・ 大豆: 2.5トン
・ 白米: 3.6トン
・ 豚(正肉): 5.9トン
・ 牛(正肉): 20.7トン
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我々人類が生きて行く為の食料に、これ程迄の水が必要としている事に驚かされる。海外から我が国が輸入している食糧をその生産に必要な水に置き換えてみると、その合計は年間で600億立方mにもなるとか。又、世界の人口予測に基づき、現状と同じ割合で水を使い続けて行くとすると、2050年には現在よりも60~90%増の水が必要になるとの事。
世界各国から食料を供給して貰わなければならない我が国は、1990年代から継続的に水と衛生分野のODAを行っている。世界最大規模の貢献をしているとされ、水危機に対して決して手を拱いている訳では無い。唯、そうは言っても、自国の食料自給率が余りに低過ぎるというのは考えなければいけない様に思う。アラメイン伯様の主張も判らないではないが・・・。

アラメイン伯様も「農水省が20ヘクタールを基準とした専業農家だけを育てる方針を掲げている」事に疑問を呈しておられましたね。その他大勢で在る筈の兼業農家(≒小規模な農家)を切り捨てていると言われても仕方の無い政策。正に数字だけを追い求め、現実を直視していない姿勢と言えましょう。
でも、自分を含めて意外とこういった実情を知らなかったりします。先日も現役の医師が「医師不足」に付いて書かれた記事を拝読したのですが、「意外と指摘されていないのが、女医が働くには決して好ましいとは言えない現場の環境。」と。これは一般社会にも言えるのですが、子育てをし乍ら医療現場に立つ事が非常に難しい状況で、そういった面“も”改善して行かないと、益々医師不足は加速して行くのではないかと懸念されていました。不勉強な自分には、「そういう現状も在るのか。」と思わされる記事。
http://www.nishinippon.co.jp/news/wordbox/display/2927/
佐世保市は人工降雨を実験しています。
http://www.nagasaki-np.co.jp/kiji/20071208/02.shtml
http://mainichi.jp/area/nagasaki/news/20080214ddlk42040324000c.html
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しかし小雨は降れども芳しい結果ではなかったようです。
佐賀県と福岡県の県境に住む知人は「井戸を利用している」とのことで、「水道はなるべく利用しないようにしている」とメールで伝えてくれました。
「四国・北部九州では渇水が深刻です。」の後に貼るリンクを間違えました(汗)
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/suido/topics/dangensui.html
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こちら、及びこのページからリンクされている香川県と長崎県の詳細情報をご覧ください。
Spa様のリンクを見て、日本は水資源が宝庫で渇水なんか無縁だと思っていましたが、そうでもないんですね。
温泉大国だし、気候も四季に恵まれており、金属、石油といった資源はないが水資源は誇れるものと・・・
道路を作る作らないでもめてる場合ちゃいまっせ~
四国&北部九州が渇水状態に在るというのは、恥ずかし乍らSpa supernova様の書き込みを拝読する迄全く知りませんでした。リンク先を拝見しましたが「丸亀市(香川県)では昨年5月から減圧給水を行っており(現在は33.3%の減圧。)、主要な水源の貯水率が約48%。」、「佐世保市(長崎県)及び平戸市(長崎県)では昨年11月から減圧給水を行っており、佐世保市のダムの貯水率が66.3%、平戸市は51.8%。」なんですね。貯水率の低さも然る事乍ら、減圧給水が“昨年から”行われていたという事実には驚かされました。丸亀市に到ってはもう10ヶ月近く減圧給水が続いている訳で、市民の方々が日常生活でどれ程大変な思いをされているか想像に難くないです。
以前に或る本で読んだのですが、世界では様々な兵器の開発が行われておりますが、特に血眼になって兵器化を急いでいるのは「気象兵器」なのだとか。雨を全く降らせなくさせて旱魃状態を作り上げたり、逆に尾雨を降らせて洪水を起こさせたりと、人間が生きて行く上で不可欠な食料を気象兵器によって“奪い取る”。実に恐ろしい話です・・・。
人間が生きて行く上で「食料」と「酸素」、そして「水」は必要不可欠な存在。「水」を重要視していたからこそ、地名には「沼」や「池」等の水に纏る物が少なくないし、水を巡ってのトラブルは太古の昔から多かったのではないでしょうか。
以前読んだ本に面白い話が載っておりました。横浜には「見花山(みはなやま)」と呼ばれる地域が在るそうなのですが、此処は大昔に水利争いが絶えない地域で、しばしば水を巡って喧嘩沙汰が起こっていたとか。余りにも喧嘩沙汰が多いので「喧嘩の多い山」から「喧嘩山(けんかやま)」と呼ばれる様になり、何時の頃からか「喧嘩山という呼称では余りにもみっともないので、“音読み”では同じ『ケンカ』となる『見花』に変えよう。」となったとか。