先日、女子プロ・ゴルファーの古江彩佳選手がアムンディ・エビアン選手権で優勝し、自身初&日本人4人目のメジャー制覇を果たした。ゴルフには全く興味が無い自分なので、プレーに関してどうこう書く事は出来ないのだが、優勝インタヴューで古江選手が語った或る言葉が、とても印象に残った。
「(映画の)『スター・ウォーズ』が好きなんですけど、『メイ・ザ・フォース・ビー・ウィズ・ユー(May the Force be with you.(フォースと共に在らん事を。)」って言葉が在って、自分も其れを言い聞かせて、ラウンドしたのが、其れも良かったのかなと思います。」。
映画大好き人間なので、彼女が此の言葉を“座右の銘”にしていたというのは嬉しかった。思い返すと、昔の映画には“忘れられない名台詞”が多かった。
Kei様のブログ「お楽しみはココからだ~ 映画をもっと楽しむ方法」では、7月8日に「映画本『カサブランカ』 偶然が生んだ名画」という記事をアップされている。ハンフリー・ボガート氏とイングリッド・バーグマンさんの主演で、1942年にアメリカで公開された恋愛ドラマ映画の「カサブランカ」。10年前の記事「見ずに死ねるか!」で“名作洋画ベスト10”を選んだ際、自分は此の作品を10位内に選ばなかったけれど、でも、何度も見た名作で在り、一般的にも高評価を受けている作品だ。
そして、「カサブランカ」と言えば、此方で紹介されている様に、“名台詞が多い作品”としても知られている。オリジナルの英語での台詞と、日本語に翻訳(乃至は意訳)された台詞とでは、微妙にニュアンスが異なったりもしているが、飽く迄も日本語に翻訳(乃至は意訳)された台詞という事で言うと、「君の瞳に乾杯。(Here’s looking at you, kid.)」は、「何と御洒落な台詞なんだろう。」と感心してしまう。
他にも“忘れられない映画の名台詞”は数多く在るが、パッと頭に浮かんだだけでも「風と共に去りぬ」の「明日は、明日の風が吹くわ!(After all, tomorrow is another day!)」、「殺人狂時代」の「戦争や紛争、此れは全てビジネス。1人の殺害は犯罪者を生み、100万の殺害は英雄を生む。数が、(殺人を)神聖化する。(Wars, conflict ― it’s all business.One murder makes a villain; millions a hero.Numbers sanctify.)」、「カサブランカ」の「『昨日は何処に?』→『そんな昔の事は覚えていない。(That’s so long ago.I don’t remember.)』→「今夜会える?』→『そんな先の事は判らない。(I never make plants that for ahead.)』」、 「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3」の「人間の未来は、全て白紙っていう事さ。(It means your future hasn’t been written yet.No one’s has.)未来は自分で作るんだ。だから、君等も良い未来を作りなさい。(Your future is whatever you make it, so make it a good one, both of you.)」、「ある愛の詩」の「愛とは、決して後悔しない事。(Love means never having to say you’re sorry.)」等が在る。
先日の懐メロ関連の記事に続き、今回の映画関連の記事にも食い付いて戴き、書き手冥利に尽きます。
先ず、「カサブランカ」の誤記、御指摘有難う御座いました。「明日は何処に?」→「そんな昔の事は覚えていない。」では、時制が全く合いませんね。失礼しました。早速、訂正させて貰いました。
で、此の台詞がベスト100に入っていないのは、自分も不思議でなりませんでした。他にランキングした台詞を見渡すと、「何で、此の台詞が良いんだろうか?」と疑問に感じたりする物も在り、国民性の違い等が在るのかも知れませんね。
今回の記事では洋画に限定しましたけれど、邦画にも名台詞は少なく無く、書かれておられる「七人の侍」のセリフも、自分は好きです。
いやー、これは私が食いつきたくなる記事ですね(笑)。
「カサブランカ」は私が大好きな映画ですが、名台詞が多い事でも知られています。ご紹介の本にも書かれていますが、アメリカ映画協会が選んだ「アメリカ映画の名セリフ・ベスト100」にも、なんと6つも選ばれていて、これは最多記録なのだそうです。
「君の瞳に乾杯」は5位で、映画の中では4回も出て来て、ラストのボガートとバーグマンの最後の別れ際に出て来た時には泣けましたね。
その他では「ルイ、これが美しい友情の始まりだな」(20位)、「あれを弾いてサム。『時の過ぎ行くままに』を」(28位)、「僕たちには、パリの思い出があるじゃないか」(43位)、「世界には星の数ほど店はあるのに、彼女は俺の店に」(67位)などがあり、どれも本当に素敵な名台詞ですね。なおgiants-55さんの記事の中の「そんな昔の事は覚えていない…」云々は私も名台詞だと思いますが何故かベスト100には入っていません。あ、それと「明日は何処に?」ではなくて「昨日は何処に?」です。
その他、私が大好きな映画の名台詞を思いつくままに。
「ジャズ・シンガー」の「「待ってくれ、待ってくれ、お楽しみはこれからだ!」(Wait a minute, wait a minute. You ain't heard nothin' yet!)
「君の瞳に乾杯」もそうですが、字幕担当者の名意訳で映画史に残る名台詞となった好例ですね。この台詞は和田誠さんの映画の名台詞ばかり集めた本のタイトルにも使われました。実は私のブログのタイトルも、これの借用です(笑)。
「マルタの鷹」でハンフリー・ボガート扮するサム・スペードが語る「夢のかたまりさ」(The stuff that dreams are made of)。「夢が詰まってるのさ」と訳される場合もありますが、和田さんの著書では「夢のかたまりさ」と紹介されています。
これもボガート主演の「脱出」で、後にボガートと結婚するローレン・バコールが呟く「用があったら口笛を吹いて」(You know how to whistle, don't you, Steve? You just put your lips together and blow) 直訳すれば「口笛は吹ける? 唇を突き出して吹くのよ」ですが、字幕ではこうなってました。こっちの方がカッコいいですね。
それにしてもハンフリー・ボガート主演作には名台詞が多いですね。
1933年の「キング・コング」のラスト、「飛行機ではない、美女が野獣を倒したのだ」
(it wasn't the airplanes. It was Beauty killed the Beast)。
「地獄の黙示録」のキルゴア中佐が呟く「朝のナパームの匂いは格別だ」(I love the smell of napalm in the morning)。
日本映画もちょっとだけ。いずれも黒澤明監督作品です。
「七人の侍」のラスト。「勝ったのはあの百姓たちだ。わしたちではない」。
「椿三十郎」のラスト。「こいつ(室戸半兵衛)は俺にそっくりだ。鞘に入ってねえ刀だ、よく切れる。だがな、本当にいい刀は鞘に入っているもんだ。お前たちもおとなしく鞘に入っていろよ」。