*****************************************************************
「神戸市内の公立中『部活動』終了へ 地域のスポーツ団体等のクラブ活動に移行 全面移行は政令市で全国初」(12月16日、カンテレ)
神戸市は、再来年度から公立中学校の部活動を終了し、地域のスポーツ団体等によるクラブ活動に移行する事を決めました。
平日も含めた全面移行の試みは、政令市では全国で初めてです。
神戸市教育委員会によると、市内全ての公立中学校で、2026年8月迄に学校単位での部活動を全て終了するという事です。
終了後は、地域のスポーツ団体等が運営主体と成り、学校施設等を利用するクラブ活動「KOBE◆KATSU(コベカツ)」を始めて、生徒が市内のクラブ活動を自由に選べる様にするという事です。
部活動の外部委託は、少子化で学校単位での活動が難しく成っている事や、教員の長時間労働の問題を背景に、土日を中心に各地で行われていますが、平日も含めた全面移行の試みは政令市では全国で初めてです。
【神戸市教育委員会 福本靖教育長】
「今度は色々な条件が一定在る中で、自分で選択して、自分が主体的に決めて、自分の時間を過ごして行くという形に成って行ったらと考えております。」。
教育委員会は、来年1月から運営団体の募集を始めるという事です。
*****************************************************************
「真面目に遣れば、此れ程大変な仕事は無い。でも、手を抜けば、此れ程楽な仕事も無い。」。
19年前の記事「追い詰められるスクールカウンセラー」の中でも書いたが、学生時代の親友で、ずっと教員を続けている男が言った言葉。「兎に角、必要性が感じられない様なペーパーワークが滅茶苦茶多く、真面目な教員程、そういった事に忙殺されている状況。『生徒達と、真剣に向き合いたい。』という思いが強いのに、中々思う様には成らないもどかしさ。其の一方で、当たり前の様に手を抜く教員"も"、残念乍らチラホラ存在し、彼等の本来の業務が真面目な教員に背負わされている。」という事だった。
そして、「部活動を担当しなければ成らないしんどさ。」も、良く口にしていた。「元々、生徒達と触れ合うのが好きで教員に成ったし、部活動を担当する事自体は嫌いでは無い。でも、複数の部活動(経験が全く無い物を、指導しなければ成らない事も。)を担当しなければ成らない事"も"在ったりするし、『"休日召し上げ&手弁当"で部活動を担当するのが当たり前!』という"教員のヴォランティア精神"に完全に寄り掛っている体制で成り立っている様な今の部活動は、心身共に疲弊してしまう。実際、心身を病んでしまい、給食に追い込まれてしまった同僚も居るし。」とも。
だから、「必要性が感じられない様なペーパーワークは全て廃止し、部活動も"アウトソーシング"する方向に向かった方が良いのでは?」と考えていた。今回の「神戸市内の公立中学校が部活動を完全終了し、地域のスポーツ団体等のクラブ活動に移行する。」という方針を決めたのは"時代の要請"で在り、全国的にそういう流れに成って行くだろう。
時代の流れなんでしょうね。
生徒数は減る一方で教員の負担は増える一方では。
ところで世間では部活動=スポーツ系という固定観念で語られることが多いのがどうも不思議。
確かに練習や諸大会への参加など校外活動が多く、目立ちがちなのはスポーツ系かも知れませんが、文科系の部活もあるはずでは・・・?。
それとも(少なくとも中学校レベルでは)演奏部とか生物部なんてのはもう廃部になっているのでしょうかね。
そういう文系の場合、外部に委託するにしてもそういう民間のクラブがあるとは思えないし。
私たちがやっている月例の天体観望会には、地元の高校の天文部を誘って一緒にやっています。
これは望遠鏡の操作や、具体的な天体導入知識の継承という意味も込めて行っています。
今の子たちは高校の天文部員でもデスクワークとしての知識はあっても、具体的に望遠鏡に触れる機会が少ないみたいです。
地学系の熱心な先生が顧問や部長をしている間は、それなりの活動が出来ていても、移動で抜けてしまうと生徒間で十分継承されなまま上級生が卒業して・・・という事のようです。
自分が学生だった時分もそうですが、仰る様に「部活動=スポーツ系」というイメージが非常に強かったですね。もっと言ってしまうと、「文科系の部活=日陰の存在」みたいな感じで、与えられる部室も"端っこ"の方が多かった様な。
斯く言う自分は、所属していたのが文科系の部活だった事から、そういう偏見的な見方に忸怩たる思いを感じていた物。
全国的な事象では無いのでしょうが、此方の方では「民間が行う理系の教室」みたいなのがそこそこ存在しています。所謂"受験勉強"からは一線を画した、「遊び乍ら学ぶ」みたいなコンセプトの教室で、生物やら物理やら天文やらと、結構幅広く行われている様です。見掛ける様に成ってそこそこ経ちますが、少なくとも潰れてはいない様なので、需要自体は在るのでしょうね。(親子連れでも学べる・・・みたいな遣り方も、好まれているのかも知れません。)けれど、「読書クラブ」みたいな文系の部活だと、民間に引き継いで貰うというのも、中々厳しそう。
最近、小中学校の教室を利用し、休日の夜に「大学生やリタイアした世代が、生活困窮家庭の子供達をヴォランティアで教える。」という取り組みが、チラホラ見受けられる様に成りました。家の近所でも行われており、「リタイアしたら教えたいな。」と思ったりしています。英語、国語、社会とかだったら、何とか教えられそうで、出来れば"勉強が大の苦手な子"を相手に教えてみたいです。
そんな感じで、文科系の部活も、民間のヴォランティアを利用するという手も一考の価値在りかと。勿論、ペドフィリア等の良からぬ性癖を有する人は、厳しく排除しなければいけませんが。