[訂正] 此の記事を書いた時点で、一部メディアでは「甲斐拓也選手はホークス残留を決断。」と報じていた事からそう書いてしまったが、12月17日付けのスポニチによると「甲斐拓也選手、ジャイアンツ入り決断。」と報道された。結果的に誤った情報を書いてしまった事を御詫び申し上げると共に、一部記事内容を訂正させて貰う。
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「FA権を行使してジャイアンツに移籍した選手達(1993年~)」
1993年:落合博満氏
1994年:川口和久氏 / 広沢克己氏
1995年:河野博文氏
1996年:清原和博氏
1999年:工藤公康氏 / 江藤智氏
2001年:前田幸長氏
2005年:野口茂樹氏 / 豊田清氏
2006年:小笠原道大氏 / 門倉健氏
2009年:藤井秀悟氏
2011年:村田修一氏 / 杉内俊哉氏
2013年:大竹寛氏 / 片岡治大氏
2014年:相川亮二氏 / 金城龍彦氏
2015年:脇谷亮太氏
2016年:山口俊氏 / 森福允彦氏 / 陽岱鋼選手
2017年:野上亮磨氏
2018年:炭谷銀仁朗選手 / 丸佳浩選手
2020年:梶谷隆幸氏 / 井納翔一氏
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NPBでFA制度が導入されたのは1993年オフからなので、今オフで32年目を迎えた事に成る。昨年(2023年)迄で言えば、我がジャイアンツにFAで移籍した選手は合計「28人」なので、移籍頻度は「約0.9人/年」と成る。感覚的に言えば、「毎年の様に、FA権を行使してジャイアンツに誰かが移籍している。」という感じ"だった"。
「だった」と過去形で書いたのには理由が在り、「2021年以降、ジャイアンツはFA権を行使した選手にアタックするも、悉く断られて来た(とされている)。」からだ。そして、「セ・リーグで4年振りの優勝を果たすも、CSのファイナル・ステージでベイスターズに敗れ、日本シリーズ進出を逃した。」事から、「今オフ、大々的に戦力を補強する。」と"宣言"していたジャイアンツは、「FA権を行使したタイガースの大山悠輔選手、ホークスの石川柊太投手及び甲斐拓也選手という3人を、全力を挙げて獲得する!!」としていたのだが、「大山選手はタイガースに残留、石川投手はマリーンズへの移籍、そして甲斐選手はホークスに残留の可能性濃厚。」という事で、「今年"も"ジャイアンツは、FA戦線で惨敗。」という結果に成りそうだ。
3人共良い選手なのは確かだが、個人的には「石川投手が獲得出来れば良いなあ。」と思っていた。今月2日の記事「プロ野球に関する雑記」の中で詳しく書いたが、「大山選手は、タイガースに残留した方が良い。」と、そして甲斐選手に関しては「ジャイアンツとしては、獲得するメリットが余り無いのでは?」と考えていたからだ。だから、石川投手が獲得出来なかったのは非常に残念では在るけれど、此れ許りは"縁"なので仕方無い。同じジャイアンツ・ファンの中には「ジャイアンツを"振る"(又は振ろうとしている)なんて、とんでもない奴だ!!」みたいに怒りを表している人も存在するけれど、「FA権を行使した選手に"横恋慕"したのはジャイアンツで在り、振られた(又は振ろうとしている)からといって、『ああだこうだ。』と非難するのは見苦しい。」事を理解して貰いたい。
で、驚いたのは「矢張りFA権を行使したカープの九里亜蓮投手のバファローズ移籍が決まった。」という事。「海外FA権を行使し、MLB移籍を目指していると許り思っていた。」ので、国内、其れもバファローズへの移籍とは想像だにしていなかった。体力も在る良い投手なだけに、獲得出来るものならば、ジャイアンツも獲得したかったに違い無い。
嘗ての「FA権を行使した名選手の殆どは、ジャイアンツに移籍する。」という時代を思うと、近年のジャイアンツの惨敗振りは物凄い物が在る。ジャイアン移籍を断る選手が多く成っているのには色々理由が在ろうけれど、端的に言ってしまえば「移籍という"大決断"を下す迄には、ジャイアンツというチームに魅力を感じられなくなった。」というのが大きいのだろう。
冒頭に記した「FA権を行使してジャイアンツに移籍した選手達」の顔触れを見ると、「獲得して大成功だった。」と思えるのは数える程しか居ない。移籍してくれたのにこんな事を書くのは申し訳無いのだけれど、「余り活躍出来なかった。」、又は「全く活躍出来なかった。」という選手の方が圧倒的多数。で、「三顧の礼で迎えた選手なのに、結果を残せなかったら、あっさり放出する。」という姿を見ていたら、幾ら「プロは、結果を残せて何ぼの世界。」とはいえ、「こんな非情なチームには入りたく無い。」と二の足を踏む選手が出て来るのも当然だろう。(そういう雰囲気を察してか、今オフの梶谷隆幸選手の引退記者会見後、"サプライズ"という形で同期の坂本勇人等が乱入し、温かく送り出すという"演出"がされたのだろうけれど。)
又、最近はどうだか知らないけれど、嘗ては「交渉時、ジャイアンツというネームヴァリューに胡坐をかいたジャイアンツのフロントから、『ジャイアンツに来たけれど、取っても良いよ。』みたいな物言いをされた選手も居た。」そうで、そんな横柄なジャイアンツの態度の付けが回ったとも思う。
「FA権を行使した選手が、悉くジャイアンツに移籍する。」というのは決して正常な状況では無いので、色んなチームへの移籍という事自体は喜ばしいのだけれど、「ジャイアンツ・・・行きたくないなあ。」という選手が増えているのだとしたら、ジャイアンツ・ファンとしては非常に残念だ。
観客入りの悪かった広島も横浜も人気球団になり、今や巨人ブランドに何の強さもない。
御指摘、全く同感です。補強するならば、計算出来る先発投手と岡本選手を安易に敬遠させない強打の5番打者の筈。ドラフト戦略は概して的を射た物に成って来ているというのに、FA戦略は迷走し捲っている感が在るジャイアンツ。長嶋元監督も結構な"欲しい欲しい病"が在りましたけれど、原前監督の場合は更に上を行き、尚且つ切り捨てる際のドライさが際立っていた。此れじゃあ、ジャイアンツに来たがらない選手が増えるのも当然。ジャイアンツというネームヴァリューに胡坐をかき、札束で頬を張る様な遣り方は、最早通用しません。
今後とも、何卒宜しく御願い致します。