ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「京の縁結び 縁見屋の娘」

2017年06月14日 | 書籍関連

サントリードリームマッチ2017」の概要が発表された。今年は8月7日(月)18時30分、東京ドームで試合開始。との事。応募者の中から抽選で「2万組4万名」が無料で招待されるという事なので、興味の在る方は応募されては如何だろうか。過去に何度か観戦させて貰ったが、往年のスター選手達を眼前で目に出来るのは、プロ野球ファンとして喜び以外の何物でも無かった。

 

閑話休題

 

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「縁見屋の娘は祟り憑き男児を産まず、26歳で死ぬ。」。

 

江戸時代口入業営む「縁見屋」の一人娘のお輪(おりん)は、母、祖母、曾祖母が皆26歳で亡くなったという「悪縁」を知り、自ら行く末案じる謎めく 修行者・帰燕(きえん)は、秘術用いて悪縁を祓えると言うが・・・。

 

縁見屋の歴史と4代に亘る呪縛、そして帰燕の正体。息を呑む真実が全てを繋ぎ軈て全土を巻き込んで行く。

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京の縁結び 縁見屋の娘」(著者三好昌子さん)は、 第15回(2016年)「『このミステリーがすごい!』大賞」で優秀賞を受賞し、今春上梓された小説。三好さんは此の作品で文壇デビューを果たした訳だが、年齢は今年で59歳。可成り遅咲きと言える。

 

文章力が高く、キャラクター設定も上手いとても新人作家とは思えない作品だが、解説を読むと「三好さんは此れ公募小説賞で何度も最終候補に残って来た人物。」という事で、「成る程。」という思いが。ぽっと出の新人作家では無いのだ。

 

状況描写心理描写が実に巧みで、ヴェテラン作家の作品の様。作品の世界にぐいぐい引き込まれ、一気に読み終えてしまった程。形は時代小説だけれど、実態伝奇小説といった色合いが濃い。

 

非常に面白い作品だが、惜しむらくは或る程度の所で、“落ち”が読めてしまった。」事。「『戻って来る。』というのは、恐らく“こういう形”で戻って来るという事なのだろうな。」と想像したら、其の通りだった。良く在るパターンだったのが、実に残念。

 

とは言え、新人作家の作品としては、十二分及第点を与えられる。総合評価は星4つ


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