ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

ネズミとチーズ

2006年09月10日 | 其の他
先日「ユナイテッド93」という映画に付いて書いたが、明日は9月11日という事で、アメリカ同時多発テロ事件発生から5年が経つ訳だ。多くの犠牲者を出したこの事件、昨日のニュース番組で報じていたが、今でも後遺症に悩まされている人が少なくないという。

世界貿易センタービルが倒壊した後、現場では多くの人間が救出作業等に従事した。そんな人達の間に、心肺機能に疾患を生じてしまった者が続出しているそうだ。その原因として、「ビル倒壊により飛散したアスベストや、火災発生で生じた有毒ガスを吸入した事。」*1や「心理的なショックの大きさ。」等が挙げられているが、中には体調不良から辞職に追い込まれ、今でも20数種類の薬を服用しなければならない人も居るとか。

倒壊現場で作業に当たっている際、埋もれた星条旗を発見し、”母国のヒーロー”と持ち上げられた男性も、心肺系の疾患が生じた為に辞職を余儀無くされ、今は苦しい生活を送っている様だ。インタビューに応じた彼が、国の為にと思ってやったのに、国は何もしてくれなかった。と答えていたが、こういうのを聞くと愛国心って一体何なんだろう?と改めて思ってしまう。

話はがらっと変わるが、昨日の新聞に面白い話題が載っていた。ネズミの好物と言ってパッと頭に浮かぶのはチーズだろう。「トムとジェリー」等の漫画でネズミを捕まえる為に、こんなチーズがネズミ捕り器に置かれている絵に馴染みが在る人は多いと思う。ところが、イギリスのマンチェスター・メトロポリタン大学の専門家とチーズ製造業者団体の共同研究で、「ネズミの好物がチーズというのは神話に過ぎない。」という結果が明らかになった。

同大の動物行動学者ホームズ博士等は、どんな植物が動物を惹き付けるかの研究をしており、身体の小さいネズミは体内で活発な新陳代謝を促す為、糖含有量の高い穀物や果物を常用食にしている事が判明したという。ホームズ博士曰く、「ネズミは食物の匂い、歯応え、味に反応するが、チーズを食べても体内で利用出来ない。」と。

そもそもネズミがチーズ好きという考え方は、チーズ貯蔵庫に巣を作った事等から広く定着したとみられ、19世紀の絵画にもそういった描かれ方をしているのだとか。以前「ウナギの故郷が見付かった!」という記事を書いたが、動物の世界には未だ未だ意外な事実が多いのだろう。

*1 「フォールアウト」という本に、この辺の話は詳しく書かれている様だ。

コメント    この記事についてブログを書く
« 謝罪メール | トップ | 図書館の本への書き込み »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。