元ジャイアンツの選手・小山翔平氏がYouTube内で、「小山翔平 BASEBALL CH」という番組を放送している。ジャイアンツの内情を知っている彼が、“古巣”に忖度する事無く、其の問題点等をバシバシ指摘して行くのが、ファンとしても心地好い。
先月24日にアップされた「【巨人ドラフト査定】『投手の上位指名が全く活躍して無い』過去ドラフトを振り返ると2年連続Bクラスの原因が判明・・・」【動画】では具体的にデータを示した上で、「(少なくとも)2014年以降のドラフトで、ジャイアンツが上位指名した“投手”が全くと言って良い程に活躍出来ておらず、其の事もジャイアンツの低迷に繋がっているのでは?」と指摘している。データを見る限りでは、「確かにそうだなあ。」と納得。
大分前だと「他チームから戦力を搔き集め捲る。」と言えば、ジャイアンツの独擅場だった。「ジャイアンツ=資金力が豊かなチーム」という背景から、「マネー・ゲームになったら、ジャイアンツには敵わない。」という事で、ジャイアンツの一人勝ち状態が続いていた。
然し、近年になると、ジャイアンツの一人勝ち状態が崩れて来た感が在る。「ジャイアンツに移籍しても出場機会が中々与えられなかったり、少しでも不調になると“使い捨て”されてしまう。」といった“悪評”が他チームの選手間に広がり、ジャイアンツに魅力が感じられなくなったというのが在る。
そして、何よりも「ジャイアンツよりも、遥かに資金力が豊かなチームが現れた。」というのも大きいだろう。其れは、ホークスだ。正確に言うと、「ホークスの運営母体で在る『ソフトバンクグループ』の資金力が、ジャイアンツの運営母体で在る『読売新聞グループ本社』よりも遥かに豊か。」という事。
其の事実は知っていたけれど、「小山翔平 BASEBALL CH」で先月19日にアップされた「【巨人山崎本気獲り】此の条件で在れば巨人に来る!?若し獲得出来た場合の不安要素に付いても語る!」【動画】で“具体的な資金力の差”を知り、「そんなにも大差が在るんだ・・・。」と愕然としてしまった。
2022年通期の純利益で言うと、「読売基幹7社(読売新聞グループ本社と傘下の読売新聞東京本社、同大阪本社、同西部本社、読売巨人軍、中央公論新社、よみうりランド。)が約55億6,600万円なのに対し、ソフトバンクグループは約5,314億円と約95.47倍も在る。」のだ。比較対象が「読売基幹7社」と、「読売新聞グループ本社」だけでは無いので、実際にはもっと大差が付いている可能性も。
此れじゃあ、「マネー・ゲームになったら、仮令ジャイアンツで在っても、ホークスには敵わない。」という事になろう。FA選手を始めとして、ジャイアンツが他チームからの戦力搔き集めに苦戦している要因の1つと言って良い。
唯、興味深いのは「マネー・ゲームになると強いホークスとジャイアンツが、共に近年はペナント・レースで苦戦している。」という現実。資金面では決して豊かとは言えないスワローズやタイガース、そしてバファローズが、ペナント・レースで強さを発揮しているのは、何とも皮肉と言える。“先を見据えた的確なチーム作りの巧みさ”(「【阪神ドラフト査定】『ドラフト戦略が神過ぎる!!』過去ドラフトを振り返ると阪神の強さの要因が判明!!」【動画】)というのが、此の3チームには在るのだろう。