ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

マニア向けのスポーツに

2016年01月28日 | スポーツ関連

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フジすぽると!』【動画】打ち切り決定 野球人気低迷止めに」(1月26日、日刊ゲンダイ

 

「打ち切りがスタッフに伝えられたのは、先々週の末の事です。寝耳に水の事で皆、ショックを受けていた。其の日にレギュラー解説者のプロ野球OBにも順次連絡が行き、此方呆然としていたそうです。」。(番組制作会社スタッフ)

 

フジテレビの看板スポーツ・ニュース番組「すぽると!」が、3月一杯で打ち切りになる事が、日刊ゲンダイの取材で判った。「すぽると!」は、2001年4月にスタート。平日深夜に放送される地上波唯一のスポーツ・ニュース番組として、視聴者に親しまれて来た。特に野球ファンには、前身の「プロ野球ニュース」【動画】から馴染みが深く、野球人気を側面から支えて来た存在と言って良いだろう。

 

「4月の改編後は、スポーツ情報は報道主体ニュース番組の1コーナーに“格下げ”。当然、すぽると!に与えられていた30分の放送時間は大幅に短縮されます。土曜と日曜はスポーツ主体のニュース番組になる予定ですが、1週間で扱うスポーツ情報は、此れの3分の1以下になるです。」。(前出のスタッフ)

 

局の女子アナがプロ野球の現場に取材に出る機会も激減し、選手はガッカリ・・・なんて呑気に構えている場合では無い。そうで無くても既に、プロ野球は民放地上波に見放されている。昨年の巨人戦のナイター中継は、系列局の日本テレビですらたったの5試合。フジテレビで言えば、優勝争いが本格化する昨年8月25日に中継した「ヤクルト‐巨人戦」はゴールデン帯では考えられない視聴率3.7%に沈没して、局内では此れが、「すぽると!」打ち切りの遠因になったという声も在る。

 

「地上波の画面からプロ野球の試合が消えた代わりに、例えば巨人戦は全試合がBSで放送されている。CSを含めれば、プロ野球12球団の試合は殆ど漏れ無くカヴァーされている。巨人戦というコンテンツを持っているBS日テレ業績は好調です。BS・CS放送の普及により、野球中継の視聴形態多様化したと言えば其れ迄ですが、其れで良しとしてしまえば、プロ野球も見たい人だけが見るというマニアのスポーツと化してしまう。国民的スポーツの座を維持するには、興味の無い人の目にも常に触れているという環境が必要で、民放地上波のスポーツ・ニュース番組は、其の役割を担っていた。其れが消滅してしまうというのは、大きな痛手です。」。(日本テレビ関係者)

 

球春到来を前にして、寂しいニュースには違い無い。

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ニュース番組の1コーナーとして「きょうのプロ野球から」というのが始まったのは、1961年4月1日だったとい言う。後に「プロ野球ニュース」と改題され、独立した番組として放送されたが、1965年に番組は一旦終了。そして、1976年4月1日から「スポーツワイドショー プロ野球ニュース」として、復活放送される事に。「プロ野球ニュース」を自分は、初期の頃から見ていたと思っていたが、正確に言えば復活後の1976年辺りから見ていた訳だ。 

 

佐々木信也氏がキャスター務め別所毅彦氏や西本幸雄氏、関根潤三氏、豊田泰光氏、森永勝也氏等が解説者を務めていた時代の「プロ野球ニュース」は、番組の最初から最後迄通して見ていた。其の日に行われた全試合を、其れ其れ丁寧に展開を見せた上で解説する。今じゃあ1試合を1分足らずに纏めて放送するのが一般化(試合結果しか報じない場合も在ったりするし。)している事を考えると、隔世の感が在る。同番組に出演していた解説者の人数も、全盛期には20人近くた様に思うし、プロ野球を扱うスポーツ番組の中では代表格の存在。シーズンオフに放送されていた“オフ企画”にも面白い物が多く、加藤博一氏のコーナーは大好きだった。

 

サッカー人気が上がり、プロ野球人気の低落が指摘され始めて以降、番組の内容は変わって行った。そして、2001年3月31日に「プロ野球ニュース」は地上波での放送を終了。「プロ野球ニュース」は、CSで放送される様になる。地上波では「プロ野球ニュース」の後番組として、2001年4月2日から「感動ファクトリー・すぽると!」が放送開始となるが、其の中でプロ野球は“取り扱われるスポーツの1つ”という位置付けになり、年を追うに其の扱いが軽くなって行くのが、プロ野球ファンとしては寂しかった。

 

「すぽると!」が打ち切られる事により、「プロ野球は、見たい人だけが見るというマニアのスポーツと化してしまう。」という懸念は、自分にも在る。BSは未だしも、CSとなると“特別契約した視聴者”しか原則的には見られない訳で、そうなるとプロ野球に無意識に触れられる人達の数は、大きく減るだろうから。インターネットがそういう人達を“掬い上げる”事が出来れば話は別だが・・・。


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