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「貝殻使って漁する海豚=仲間内で広まる?-豪大学研究」(9月3日、時事ドットコム)
オーストラリア西部シャーク湾に生息する海豚の群れに巻き貝の貝殻を使ってユニークな漁をする海豚が存在し、しかも其の漁が学習によって仲間内で広まりつつ在る可能性が在る事が此の程、豪マードック大学の研究で判った。
研究によると、海豚は細長い口を使って貝殻の穴の中に小魚を追い込んで閉じ込め、其れを海面上に持ち上げて水を抜き乍ら魚を口に落とし込んでいる。研究は未だ初期段階だが、同大学鯨目研究室のラーズ・バイダー室長は「新しい捕食方法と考えている。」と話している。
海豚のこうした行為は1996年に初めて観察された。以降、2009年迄に確認されたのは計7回だったが、今年は4ヶ月間だけで7回も観察されており、行動を共にする海豚の間で広まっている可能性が在ると言う。
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自分が一番好きなSF映画は「『猿の惑星』シリーズ」(1968年~1973年)で、此の5作品は各々10回近く見返していると思う。第3弾の「新・猿の惑星」辺りからは遣っ付け仕事的な感じがしなくも無いけれど、少なくとも第1弾の「猿の惑星」及び第2弾の「続・猿の惑星」に関しては実に斬新な内容で、不朽の名作と思っている。
「『猿の惑星』シリーズ」は「猿が人間を支配する惑星に不時着した宇宙飛行士を描いた作品」だが、「其処が未知なる惑星と思いきや、実は未来の地球だった。」という意外性が面白かった。「人間が支配していた地球が、何故猿によって支配される様になったのか?」は過去に遡って明らかにされて行くのだけれど、第4弾の「猿の惑星・征服」では「地球上の犬や猫等のペットが原因不明の疫病によって死滅した事で、人間は猿をメインのペットにする様になり、ペットとなった猿は人間とより近く接する事で、徐々に進化の度合いを増して行く。」という過程が描かれている。軈て人間は、進化した猿をペットとしてでは無く、奴隷として扱う様になって行くのだが、今回の海豚のニュースを目にした時、「『猿の惑星』シリーズ」での猿の進化をついつい思い浮かべてしまった。
「貝殻を使って漁をする海豚が増えており、其れもどうやら仲間内で学習し合った結果。」という事で“在れば”、海豚にとって進化の過程と言えなくも無い。様々な道具を使い熟して行った事で、“表面的には”どんどん進化を遂げて来た人類。遠い未来、海豚はどう進化している事だろうか?