カネやんの勇姿

昨日は仕事を早めに切り上げて、猛ダッシュで東京ドームへと向かった。「ジャイアンツv.s.ファイターズ」の試合。今年初の野球観戦に胸の高鳴りを抑え切れなかったが、更に自分を高揚させていたのは「栄光のＶ９シリーズ」の最後を飾るべく、愛するカネやんが始球式に臨むからだ。ヴィジター用の青いＶ９時代の復刻ユニフォームに身を包んだカネやんが、のっしのっしと肩を揺らしながら登場。ハチャメチャな言動を為すおもろいおっちゃんが、ユニフォームに身を包むとこんなにも凛々しい姿に変わってしまうというのは、やはりユニフォームの魔力なのだろうか？否、それよりも４００勝を積み上げて来た男の放つ貫禄なのだろう。カネやんの勇姿を確と目に焼き付けられ、もうこれだけで大満足。＊１

肝心な試合は、ジャイアンツが初回の攻撃で相手のミスから１死満塁の大チャンスを掴むも、二岡智宏＆デーモン・ホリンズ両選手が連続三振に倒れて無得点に終わり、「これは昨日に引き続き、ジャイアンツが負けるかも・・・。」と不吉な思いが頭の中を過る。案の定、それ以降はファイターズ先発の武田勝投手が繰り出すチェンジアップにジャイアンツ打撃陣が苦しめられ、チャンスらしいチャンスは３回表の攻撃位しか無かった。（１回に続きこの回も、二岡選手が大ブレーキ。）

ファイターズの攻撃陣が押し捲くるものの、ジャイアンツの先発の金刃憲人投手が要所要所を何とか押さえ込むという感じで、８回表に２死１＆２塁のピンチを迎え、林昌範投手に交代させられる迄、「良くぞ無失点に抑え切った。」と賞賛したくなる内容。

二番手の林投手がこのピンチを救った後の８回裏、その林投手の代打として起用されたのは昨日の試合でセーフティー・スクイズを決められずに、ジャイアンツが勝てたで在ろう試合を落とすきっかけとなった矢野謙次選手。「名誉挽回を是非とも図って欲しい！」と願っていたが、カウント１－１から投じられた３球目のスライダーを彼のバットが鋭く捕らえ、打球はレフト・スタンドへと一直線に。値千金のソロホームランに、場内のジャイアンツ・ファンは総立ちで大喜び。勿論、自分もその中の一人だ。原監督に対しては批判する事の多い自分だが、前日に痛恨の”ミス”を犯した矢野選手を「自らのバットで名誉挽回して来い！」とばかりに送り出した”勇気”に拍手。願わくは今季これ程迄に結果を残し続けている矢野選手を、何とかスタメン起用して貰いたいのだが、外野を守る選手達がこれ又しっかりと結果を残しているだけに難しいのだろう。嘗て「壁際の魔術師」と呼ばれる程素晴らしい外野の守備を見せた高田繁氏を、チーム事情から内野にコンバートさせてこれ又成功させた例も在る。矢野選手に内野を守らせる方向性を、そろそろ真剣に打ち出しても良いのではなかろうか？あれだけの勝負強さ＆元気さを見せる彼を、控えとして置き続けるのは勿体無い限り。

９回表のマウンドには上原浩治投手が登場。生で”抑え投手”としての彼を観るのは初めてだったが、相手の攻撃をきっちり３人で終わらせゲーム・セット。８回表迄は胃がキリキリさせられる展開も、勝ってしまえば気分爽快なのだから、己が単純さに苦笑も。いやあ楽しかった！

＊１　プロレス・イベント「ハッスル」にプロレスラーとしてデビューするウォーレン・クロマティ選手。自分がリアル・タイムで見て来たジャイアンツの外国人選手の中では最強の選手と確信している彼が、原監督を激励する為に来場していたのを帰宅して知った。生で観られなくて残念至極。