福岡県筑前町で中学2年生の男子生徒が虐めを苦に自殺した件で、昨日、小渕優子文部科学政務官が筑前町役場で遺族や男子生徒が通っていた中学の校長から事情聴取を行なった。伊吹文明文部科学大臣の指示で彼女が派遣されたという事だが、この場には教育再生担当の山谷えり子女史と政府の教育再生会議室長を務める”ヤンキー先生”こと義家弘介氏も参加していた。要は大きく分けると、文部科学省と政府といった2つの窓口から別々に人が派遣された事になる。
「船頭多くして船山に上る」という諺も在る様に、携わる人間が多ければ多い程、組織というのは混乱を来たし兼ねないもの。どうせ同じ事を聞くだけだろうし、少数精鋭で臨むべきではなかったろうか。何よりも自分がもし遺族の立場だったならば、こうもゾロゾロ来られては、申し訳無いが「パフォーマンス、又は物見遊山で来たのか!?」と腹立たしい気持ちになると思う。義家氏のコメントが、概してまともだったのが救いだが・・・。
スッキリしない報道に触れた時は、描き手の愛情に溢れた作品(「素晴らしい!」の一言。願わくは我が最愛のAの絵を描いて戴き、且つ家宝として頂戴したいもの。)を鑑賞したり、自身に”何か”を与えてくれる書物を読むに限る。それで魂の浄化や脳味噌のブラッシュアップが図れるのだから。
そんな訳で今日は、先日購入した「日本語どっち!?」という本を取り上げてみたい。正しい言葉の使い方や同音異義語、間違え易い漢字や諺等、基本的な日本語がクイズ形式で学んで行けるという、近年流行の”御勉強本”。幼き頃より本を読み漁っている人間故、多少は国語力に自信が在ったのだが、いやいや結構勘違いしている日本語が多いのを痛感させられた。
そこで、取り上げられていたクイズの中から何問かを下記してみたい。
*****************************
① 「やおら立ち上がる」という言葉の正しい意味はどちら?
A ゆっくり立ち上がる。
B 突然立ち上がる。
② 次の会話には一寸気になる所が在る。それは何処か?
A 「美味しそう!どれにしようかな。」
B 「シェフのこだわりランチが良いんじゃない?」
③ 次の文で、間違った言葉の使い方をしているのは何処?
「又、台風が接近中なの?今年は台風の当たり年だね。」
④ 正しいのはどちら?
A 武者修行の旅に出た宮本武蔵は、数々の苦難に襲われた。
B 武者修業の旅に出た宮本武蔵は、数々の苦難に襲われた。
⑤ 次の文章内の誤りを挙げよ。
「御自宅を新築されたそうですね。今度是非、訪門させて下さい。」
⑥ 次の文章内の誤りを挙げよ。
「何だか御気嫌斜めだね。何か嫌な事でも在ったの?」
⑦ 次の文章内の誤りを挙げよ。
「このマグロとアボガドのサラダ、凄く美味しいね!」
⑧ 次の文章内の誤りを挙げよ。
「病院に連れて行くから、犬をゲージに入れてくれませんか?」
⑨ 「おっとり刀で駆け付ける」の正しい意味はどっち?
A こせこせせずに、ゆっくりと落ち着いて駆け付ける。
B 急な用事で、取るものも取り敢えず急いで駆け付ける。
⑩ 「君子は豹変す」の正しい意味はどっち?
A 君子だと思っていた人が、急に悪人の本性を現す。
B 君子は過ちに気付けば、直ぐに行いを改め、正しい道に戻る。
*****************************
さて、貴方が自信を持って答えられたのは何問だったろうか?それでは正解を下記する。
*****************************
① Aの「ゆっくり立ち上がる。」
「やおら」は「ゆっくりと動作を始める様」、「徐に」、「そろそろと」という意味。近年では「やおら」を「突然に」、「不意に」という意味で使用する人が増えているが、これは明らかに間違い。
② Bの「こだわりランチ」
元々「こだわる」は、些細な事を必要以上に気にするという、マイナス評価に使用する言葉だった。近年は、細かな事迄気を遣って価値を追求するという、プラス評価で使われ出しているが、”本来は”正しい用法では無い。
③ 「台風の当たり年」
「当たり年」は、農作物(特に果実)の収穫が多い年、又、良い事が多くて幸運な年を指す言葉。故に台風の様な自然災害や事故等、悪い事に対して使用するのは不適当。「今年は台風の多い年だね。」等が正しい用法。
④ Aの「武者修行」
「行」には、「行い」、「道」、又「業」には「わざ」、「仕事」という意味が在る。仏道に励んだり、学問や武芸を身に付ける場合には「修行」を、技術等を習得する場合には「修業」を用いる。
⑤ 「訪門」が誤りで、正しくは「訪問」。
「門を訪ねる」のでは無く、「人を訪ねて問う」と覚えれば良いとの事。
⑥ 「気嫌」が誤りで、正しくは「機嫌」。
「機嫌」は、元々「譏嫌」と書き、「世間の人々が謗り嫌う事。」という意味の仏教語。一説に、世間から謗りを受けない為には、何を行なうにも時機や機会を見定める事が肝要という事から、「譏嫌」を「機嫌」と書く様になったとの事。
⑦ 「アボガド」が誤りで、正しくは「アボ”カ”ド(avocado)」。
⑧ 「ゲージ」が誤りで、正しくは「”ケ”ージ(cage)」。
⑨ Bの「急な用事で、取るものも取り敢えず急いで駆け付ける。」
「おっとり」は漢字で書くと「押っ取り」で、「急いで取り上げる。」という意味。「人柄や態度がゆったり落ち着いている様。」という意味の、副詞の「おっとり」とは別物。「押っ取り刀」は、「急な事態で腰に刀を差す余裕も無く、手に持ったままで在る。」という意味。
⑩ Bの「君子は過ちに気付けば、直ぐに行いを改め、正しい道に戻る。」
「それ迄の考えや態度を急に変える。」という意味で使われる事”も”在るが、本来は中国の古い書物で在る「易経」に在る言葉で、「君子(優れた教養と高い徳を備えた人格者。)は、豹の毛が抜け変わり、豹紋が鮮やかになる様に、はっきりと過ちを正す。」という意味。
*****************************
何問正解されただろうか?因みに、一昨日から開始された「携帯電話や固定電話等の電話の利用に際して、契約している電話会社(電気通信事業者)を変更しても、電話番号は変更しないまま、継続して利用出来る制度。」の事を、ずっと「ボーダーが無くなる。」という発想からボーダビリティと呼んでいた自分。正しくは”ポ”ー”タ”ビリティで在る。
「船頭多くして船山に上る」という諺も在る様に、携わる人間が多ければ多い程、組織というのは混乱を来たし兼ねないもの。どうせ同じ事を聞くだけだろうし、少数精鋭で臨むべきではなかったろうか。何よりも自分がもし遺族の立場だったならば、こうもゾロゾロ来られては、申し訳無いが「パフォーマンス、又は物見遊山で来たのか!?」と腹立たしい気持ちになると思う。義家氏のコメントが、概してまともだったのが救いだが・・・。
スッキリしない報道に触れた時は、描き手の愛情に溢れた作品(「素晴らしい!」の一言。願わくは我が最愛のAの絵を描いて戴き、且つ家宝として頂戴したいもの。)を鑑賞したり、自身に”何か”を与えてくれる書物を読むに限る。それで魂の浄化や脳味噌のブラッシュアップが図れるのだから。
そんな訳で今日は、先日購入した「日本語どっち!?」という本を取り上げてみたい。正しい言葉の使い方や同音異義語、間違え易い漢字や諺等、基本的な日本語がクイズ形式で学んで行けるという、近年流行の”御勉強本”。幼き頃より本を読み漁っている人間故、多少は国語力に自信が在ったのだが、いやいや結構勘違いしている日本語が多いのを痛感させられた。
そこで、取り上げられていたクイズの中から何問かを下記してみたい。
*****************************
① 「やおら立ち上がる」という言葉の正しい意味はどちら?
A ゆっくり立ち上がる。
B 突然立ち上がる。
② 次の会話には一寸気になる所が在る。それは何処か?
A 「美味しそう!どれにしようかな。」
B 「シェフのこだわりランチが良いんじゃない?」
③ 次の文で、間違った言葉の使い方をしているのは何処?
「又、台風が接近中なの?今年は台風の当たり年だね。」
④ 正しいのはどちら?
A 武者修行の旅に出た宮本武蔵は、数々の苦難に襲われた。
B 武者修業の旅に出た宮本武蔵は、数々の苦難に襲われた。
⑤ 次の文章内の誤りを挙げよ。
「御自宅を新築されたそうですね。今度是非、訪門させて下さい。」
⑥ 次の文章内の誤りを挙げよ。
「何だか御気嫌斜めだね。何か嫌な事でも在ったの?」
⑦ 次の文章内の誤りを挙げよ。
「このマグロとアボガドのサラダ、凄く美味しいね!」
⑧ 次の文章内の誤りを挙げよ。
「病院に連れて行くから、犬をゲージに入れてくれませんか?」
⑨ 「おっとり刀で駆け付ける」の正しい意味はどっち?
A こせこせせずに、ゆっくりと落ち着いて駆け付ける。
B 急な用事で、取るものも取り敢えず急いで駆け付ける。
⑩ 「君子は豹変す」の正しい意味はどっち?
A 君子だと思っていた人が、急に悪人の本性を現す。
B 君子は過ちに気付けば、直ぐに行いを改め、正しい道に戻る。
*****************************
さて、貴方が自信を持って答えられたのは何問だったろうか?それでは正解を下記する。
*****************************
① Aの「ゆっくり立ち上がる。」
「やおら」は「ゆっくりと動作を始める様」、「徐に」、「そろそろと」という意味。近年では「やおら」を「突然に」、「不意に」という意味で使用する人が増えているが、これは明らかに間違い。
② Bの「こだわりランチ」
元々「こだわる」は、些細な事を必要以上に気にするという、マイナス評価に使用する言葉だった。近年は、細かな事迄気を遣って価値を追求するという、プラス評価で使われ出しているが、”本来は”正しい用法では無い。
③ 「台風の当たり年」
「当たり年」は、農作物(特に果実)の収穫が多い年、又、良い事が多くて幸運な年を指す言葉。故に台風の様な自然災害や事故等、悪い事に対して使用するのは不適当。「今年は台風の多い年だね。」等が正しい用法。
④ Aの「武者修行」
「行」には、「行い」、「道」、又「業」には「わざ」、「仕事」という意味が在る。仏道に励んだり、学問や武芸を身に付ける場合には「修行」を、技術等を習得する場合には「修業」を用いる。
⑤ 「訪門」が誤りで、正しくは「訪問」。
「門を訪ねる」のでは無く、「人を訪ねて問う」と覚えれば良いとの事。
⑥ 「気嫌」が誤りで、正しくは「機嫌」。
「機嫌」は、元々「譏嫌」と書き、「世間の人々が謗り嫌う事。」という意味の仏教語。一説に、世間から謗りを受けない為には、何を行なうにも時機や機会を見定める事が肝要という事から、「譏嫌」を「機嫌」と書く様になったとの事。
⑦ 「アボガド」が誤りで、正しくは「アボ”カ”ド(avocado)」。
⑧ 「ゲージ」が誤りで、正しくは「”ケ”ージ(cage)」。
⑨ Bの「急な用事で、取るものも取り敢えず急いで駆け付ける。」
「おっとり」は漢字で書くと「押っ取り」で、「急いで取り上げる。」という意味。「人柄や態度がゆったり落ち着いている様。」という意味の、副詞の「おっとり」とは別物。「押っ取り刀」は、「急な事態で腰に刀を差す余裕も無く、手に持ったままで在る。」という意味。
⑩ Bの「君子は過ちに気付けば、直ぐに行いを改め、正しい道に戻る。」
「それ迄の考えや態度を急に変える。」という意味で使われる事”も”在るが、本来は中国の古い書物で在る「易経」に在る言葉で、「君子(優れた教養と高い徳を備えた人格者。)は、豹の毛が抜け変わり、豹紋が鮮やかになる様に、はっきりと過ちを正す。」という意味。
*****************************
何問正解されただろうか?因みに、一昨日から開始された「携帯電話や固定電話等の電話の利用に際して、契約している電話会社(電気通信事業者)を変更しても、電話番号は変更しないまま、継続して利用出来る制度。」の事を、ずっと「ボーダーが無くなる。」という発想からボーダビリティと呼んでいた自分。正しくは”ポ”ー”タ”ビリティで在る。
タイガースはまちがい。
でも阪神で使い慣れちゃってるのか「タイガーズ」っていいません。
「とりはだ」も使い方がちがうとか・・。
うーん、気をつけよ・・。
>事情聴取
まだまだ根が深そうですね・・。
正直、小学校の問題集でよく出てきた「訪問」と「機嫌」以外チンプンカンプンです。あまり本も読まない国語力のない私のような者にとっては・・・
①どっちが正しいとか以前に「やおら」ってどっかの方言?耳にしたことありません。
②③本来の意味合いを知った上で使えばニュアンス的に面白いかもしれませんね。
④「武芸を身につける」と「技術を習得する」の違いがよくわからなかったり。
⑦これは驚きです。ビビンバとかと同種ですね。
⑧そっか、英語では確かにケージですね。
⑨こういう紛らわしい言葉は淘汰されて死語へ向かうのが自然のような。
⑩「役不足」「気のおけない」等、誤用のほうが優勢の言葉は、本来の意味をふまえた上で両方認められるってことでいいかなと。
言葉は生き物ですから、本来の正しさよりも、より多くの人がする使用法・解釈のほうが正しいとされるべきなのかなとも思っています。
学生時代に古文を読んで良く意味が判らない所が少なくなかった様に、言葉は確かに時代と共に変化して行っていますね。国語学者だった金田一春彦氏も、「旧来の言葉をガチガチに守るのでは無く、時流に在った”変化した言葉”を容認しても良いのではないか。」というスタンスでしたが、こういう柔軟さは必要だと思います。
唯、基本線としては”安直に”変化した言葉を容認してしまうのもどうかとは思っています。以前にも此処で書いたのですが、「あれすげーよ。」、「そうそうばーって感じで、ガツンと来るよな。」、「ほんとこれって感じで、すげーよ。」みたいな会話が主体になってしまうと困り物かと(苦笑)。
敬語の用法って難しいです。目上の者に対しては、「御苦労様でした。」では無く「御疲れ様でした。」を用いるといった事を、社会人になって先輩から教えられて習得しましたが、未だに「この敬語は正しいのだろうか?」と躊躇する事もしばしばですから。
それにしてもマヌケ様の上司の”弾けっぷり”は凄いですね。我が愛するカネやんもビックリの言語力かと。
子供の頃に誤って覚えていた事って結構在りますよね。この手の話になると必ず挙がるケースですが、「台風一過」を「台風一”家”」と、「赤い靴」の歌詞を「偉人さん」では無く「良い爺さん」と自分も思っていましたから。
言葉は生き物であり、以前の解釈に合わせたら間違いということだってありうるわけです。もちろん、尊敬語と謙譲語を間違えて上司に不快感を与えてしまうということはあってはならないのですが、言葉が生き物である以上、その変遷で怒りをあらわにする上司もまた頭がかたいと言わざるを得ないことも事実です。
尊敬・謙譲・丁寧という分類があるのが日本語の特殊性ですから、母国を愛するならこの使い分けを忘れてはいけないとは思いますが、常用漢字から外れたため他の漢字を当てた表現を標準とする動きもあるわけで(すぐに例を思い出せないのがまた無学)、型にはまった日本語を話せればそれで良いのかという逆説的な命題があるのも事実だと思っています。
もちろん、今の乱れた日本語を肯定する者では決してないことを付け加えさせていただきます。
言葉は生き物、その通りですね。言葉が時代によって変化して行くのは仕方ない面も在りますし、「言葉はこうでなければならない!」といった硬直化した考え方だと、言葉が本来含み持っている柔軟性という魅力を殺いでしまう事にもなるでしょうし。
これだけは絶対に変えてはならないという基本線は守った上で、変化させて行くのは否定するものでは無いのですが、びすこSTi様が最後に書かれておられます様に、余りにも乱れた日本語(特に指示代名詞や擬音をやたらと並べ立てるもの。)は勘弁して貰いたいです(笑)。
中学生の最初の英語の問題で
「複数形にし、読みをカタカナで書け」という問題を作り、
そこに「tiger」を入れておくと、満点はかなり
少なくなるでしょうね・・・
「スクイズ」とは
「スクイーズ」(搾り取る)から来たのかとか
「レガース」は
「レッグガーズ」(足の保護用)とか
大人になってから気づくことも多いです。