立憲民主党の蓮舫議員が、東京オリンピックのスケートボード男子ストリートで金メダルを獲得した堀米雄斗選手をツイッターで祝福した所、批判の投稿が多く寄せられたと言う。「東京オリンピック開催に反対していた癖に、手の平返しだ!」というのが批判の理由らしい。蓮舫議員の事は、好きでも嫌いでも無い。又、彼女の言動が批判を呼び易いのは理解出来る。でも、今回の批判は全く意味不明だ。
自分も東京オリンピックの開催自体は一貫して反対の立場だが、だからと言って、「開催したからには、日本選手に頑張って欲しい。」と思っている。「新型コロナ感染症の感染者が急増している中で、東京オリンピック開催するのは反対。」というのと、「東京オリンピックを開催したからには、日本の選手に頑張って貰いたい。」というのは、“全く別の話”だ。一緒くたにして批判するのは、「東京オリンピック開催に、貴方達も反対すべきだ!」と“選手達”を攻撃していた連中と全く一緒ではないか?こういう状況下で“我欲”を満たす為だけに開催を強行した政府は批判されるべきだが、選手達に何の罪も無い。
で、記事「余りにも長過ぎ!」でも書いた様に、今回のオリンピックで自分が注目しているのは野球とソフトボール。其のソフトボールの決勝戦が昨夜行われ、オープニング・ラウンドを「5勝0敗」と無傷で勝ち上がったアメリカ代表チームと、「4勝1敗」の日本代表チームが闘った。日本代表チームが唯一負けたのは対アメリカ代表チームで、「大丈夫かなあ・・・。」と不安を持ってのTV観戦。
「ホームラン性の打球を捥ぎ取ったアメリカ代表チーム」、そして「大ピンチに、奇跡のダブル・プレーを成立させた日本代表チーム」といった様に、共に素晴らしい守備を見せた両チーム。先発して6回裏途中迄無失点に抑え、再び7回裏にリエントリーでマウンドに上がった上野由岐子投手(39歳)がアメリカ代表チームを無失点に抑え込み、日本代表チームは「0対2」で勝利。「2008年北京オリンピック」以来、13年振りの金メダルに輝いた。
2008年8月22日の記事「『よしっ!よしっ!よーしっ!!うわぁー、やった・・・やったぁ・・・やったっ・・・。』」で書いたけれど、当時の中継で解説を務めていた宇津木妙子さんが、日本代表チームの金メダルが確定した際、「良しっ!良しっ!良ーしっ!!うわぁー、遣った・・・遣ったぁ・・・遣ったっ・・・。」と叫んでいたのが非常に印象的で、自分も思わず涙ぐんでしまった。
今回も解説を務めていた宇津木さんだが、日本代表チームの金メダルが確定した際には「良く遣った・・・良く遣った・・・。嗚呼、皆、良く遣った・・・本当に。頑張ったなあ・・・。」と、絞り出す様な声で語っていて、思わずぐっと来た。
13年前、26歳でエースとして頑張った上野投手も、今回は39歳。「2008年北京オリンピック」の次に開催された夏季オリンピック「2016年リオデジャネイロ・オリンピック」から、ソフトボールは正式競技から外されてしまい、今回のオリンピックで13年振りに“復活”。「オリンピックで闘う。」事が叶わなくなり、モチヴェーションの維持に苦しんだ上野投手を、故障や大怪我が襲い続けた。そんな彼女が最後(7回裏)のマウンドに上がり、金メダルを掴み取った事が、堪らなく嬉しい。!日本代表チームの皆さん、本当におめでとう!!!
次回の「2024年パリ・オリンピック」では、ソフトボールは再び正式競技から外れてしまう。残念でならないし、何とか又、(野球と共に)正式競技に復活して欲しい。
理由は、東京が2020年オリピックの開催国に立候補した時、当時の安倍首相が「福島はアンダーコントロールされている」とウソを言った事と、招致委員会がIOCに提出した立候補ファイルに、7月下旬から8月上旬の気候を「温暖で、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候」とこれまた明らかなウソを言った事、さらに当時のJOC会長の竹田恒和氏がコンサルタント会社に多額の報酬を支払い、それが賄賂ではないかとの疑惑が噴出して会長辞任に追い込まれた事など、開催国決定までに、あまりに不純な事が多過ぎたからです。
開催国に立候補するなら、絶対に公明正大にやって欲しかったと思います。ウソや賄賂で勝ち取った開催国権利なんて、恥ずかしいです。たとえそれらを利用しなかった為に開催国になれなくても、それは仕方のない事だと思います。
それらを置いとくとしても、酷暑多湿に、コロナ禍が重なった今回のオリンピックはあまりにアスリートたちにとって気の毒です。PCR検査で陽性が判明した為に、泣く泣く出場断念に追い込まれた選手、暑さで熱中症で倒れた選手、「熱中症で死んだら責任を取ってくれるのか」と猛抗議する選手、と案の定選手にとって気の毒な事態が続発しています。やはりオリンピックは、選手が安心してプレー出来る環境の下でやって欲しかったと思います。
その事と、アスリートたちの素晴らしい活躍ぶりに声援を送る事とは別という意見には私も同意します。私も、女子ソフトボールで米国に勝利し金メダルが決まった瞬間には感動しました。
ただ、一歩引くと、ブルーインパルスが飛来すると大勢の人たちが集まっていたりビルの屋上に人が密集していたりすると「三密になってる」と心配になったり、卓球混合ダブルス優勝で選手二人が歓喜のあまり抱き合う姿を見ると「あ、濃厚接触!」と、そっちの方が気になってしまって(笑)、とても心から楽しめる状況じゃないですね。
なお次回のオリンピックでは野球、ソフトボールは外れましたが、その次のロサンゼルスではアメリカが野球に熱心な国なので、開催国権利で復活する可能性が高いと言われています。
Kei様が書き込んで下さった内容、全く同感です。参加している選手達に全く罪は無いし、又、彼等にとって最適な環境で競わせて上げて欲しい。
今回の大会、招致活動の段階から“嘘塗れ”で、招致の最大の御題目で在った筈の「復興五輪」が、全く影を潜めてしまった感が在る。開会式で被災地の子供達が場内の聖火ランナーとして登場したけれど、報道によれば彼等が選ばれたのは、開会式の数日前だったとか。取って付けた感が在り、本当に腹立たしいです。
「ロサンゼルス大会では、ソフトボールや野球の復活が在り得そう。」というのは、個人的に嬉しいですね。唯、開催国の“助平心”から、正式競技が決まるというのは、「何だかなあ・・・。」という思いが在りますけれど。