「1番の『お化けに学校も 試験も何にも無い♪』と3番の『お化けは死なない 病気何にも無い♪』は知っていたが、2番が『お化けにゃ会社も 仕事も何にも無い♪』という詩なのは全く知らなかった。それにしてもウエンツ瑛士ヴァージョン及び吉幾三ヴァージョンも悪くは無いが、やっぱり熊倉一雄ヴァージョン(動画)に優る物は無いなあ。」映画「ゲゲゲの鬼太郎」の冒頭で、ウエンツ瑛士君が歌う御馴染みの主題歌を耳にした際の感想。
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ゲゲゲの森で父親の目玉のおやじ(声:田の中勇氏)、猫娘(田中麗奈さん)、子泣き爺(間寛平氏)、砂かけ婆(室井滋さん)等の仲間達に囲まれてのんびり暮らす鬼太郎の元に、或る日、人間の少年から一通の手紙が届く。小学生の三浦健太(内田流果君)が鬼太郎に助けを求めて、妖怪ポストに投函した手紙。彼が父・晴彦(利重剛氏)と姉・実花(井上真央さん)と暮らす団地ではテーマ・パーク建設の為、裏山の稲荷神社の解体工事が開始されてからというもの、連日の様に不気味な妖怪達が現れて立ち退きを要求し、住民達を恐怖と混乱に陥れていたのだった。人間達を救うべく、人間界に赴く鬼太郎。
その一方、妖怪界でも大事件が起こっていた。嘗て平将門や織田信長、天草四郎等の歴史を揺るがす大事件を引き起こして来た人間達の邪心、そして滅ばされた悪しき妖怪達の幾千年もの怨念が合わさり宿った「妖怪石」が忽然と消えてしまったのだ。修行を積んだ妖怪が手にすれば巨大な力を得る事が出来るが、心の弱い者が持つとその強大にして邪悪な力に取り憑かれてしまうスーパー・ストーンは地下深く厳重に封印されていたのだが、其処に偶然迷い込んでしまったねずみ男によって盗み取られ、光り輝く妖怪石を宝石と勘違いした彼によって質屋に売り払われてしまっていたのだった。
質屋に居合わせていた晴彦は、その魔力に魅入られて思わず妖怪石を盗んでしまう。ハッと我に返った晴彦は、息子の健太に「この石の事を誰にも言ってはいけない。男と男の約束だ。」と言って、妖怪石を預ける。
邪悪な狐の妖怪・空狐(橋本さとし氏)は強大なパワーを手に入れる事で妖怪界のみならず人間界をも支配しようと目論み、妖怪石の行方を血眼になって捜し始める。やがてその魔の手は、実花&健太姉弟に迫り・・・。
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今回の映画にて初めて知ったどうでも良い事柄。
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・ 実花の通う学校を訪れた鬼太郎に、教師が「君は何処の生徒だ?」と尋ねるシーンが在る。「墓の下中学中退です。」と答える鬼太郎。「鬼太郎は墓の下中学に通っていて、其処を中退していたんだ。」と豆知識取得を喜びつつ、「でも主題歌では『お化けにゃ学校も 試験も何にも無い♪』と思いっ切り歌っていなかったっけ?」という疑問が。
・ 恋心を抱いた実花から「年は幾つ?」と尋ねられ、「350歳。」と答える鬼太郎。「350年前と言えば1657年。この年に鬼太郎が生まれたとすれば、徳川光圀(水戸黄門)が『大日本史』編纂に着手した年かあ。」と妙に感心。
・ 「漫画やアニメの鬼太郎は左目が無かった筈なのに、”ウエンツ鬼太郎”は両目が在る。左目を前髪で隠しているのは、今頃チェッカーズの真似をしているという事か?」
・ 空狐の陰謀により、妖怪石を盗んだ疑いで妖怪大法廷にかけられてしまう鬼太郎。「妖怪大法廷にかけられるのは『妖怪憲法の103条』に基づいてとの事だったが、日本国憲法の全条文数と同じ103条というのは芸が細かいなあ。」
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近年の「ゲゲゲの鬼太郎(アニメ版)」はどうだったか知らないが、自分が幼児期に触れた「ゲゲゲの鬼太郎」は、漫画もアニメも共におどろおどろしい不気味さが魅力だった。残念ながら今回の作品にはそういった点が欠落していた様に思う。目玉のおやじの声を田の中氏が担当していたのは嬉しかったし、砂かけ婆の室井滋氏も良かったのだが、その他のキャスティングがどうなのかなあと。ウエンツ君の鬼太郎は賛否両論在ろうが、そんなに悪いとは思わなかったが、子泣き爺の間氏が全く駄目。間寛平氏が間寛平氏を演じているとしか見えなかった。*1
そして何よりもシナリオに捻りが無さ過ぎなのが致命的欠陥。言いたくは無いが、「豪華な顔触れを選び、鬼太郎に登場するキャラクター達に似た特殊メークをすればOKだろう。」といった製作者の甘さが果たして無かったか?子供向け作品という事で、安直なシナリオを用意した”とするならば”、これは非常に失礼な話だと思う。好きな漫画(アニメ)だけに、敢えて厳しい意見を吐かせて貰う。
シナリオの駄目さが大きく響き、総合評価は星2つ。
*1 冗談半分で、自分なりにキャスティングを考えてみた。妖怪達が主役の作品故、物故者を含め、ベスト・チョイスのつもり。
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鬼太郎: きたろう氏という冗談はさて置き、えなりかずき氏がベストでは?ウエンツ君では綺麗過ぎて・・・。
目玉のおやじ: 「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」の”全身黒タイツおばちゃん”こと浅見千代子さん。
ねずみ男: 胡散臭さからいって大泉滉大先生以外に優る人物は居ないだろう。百歩譲って三谷昇氏という所。
猫娘: 山田花子さん。
砂かけ婆: 清川虹子さん。
子泣き爺: 誰が何と言おうと桂小金治師匠以外には考えられない。ノー・メークで子泣き爺を演じられるのは貴重。
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ゲゲゲの森で父親の目玉のおやじ(声:田の中勇氏)、猫娘(田中麗奈さん)、子泣き爺(間寛平氏)、砂かけ婆(室井滋さん)等の仲間達に囲まれてのんびり暮らす鬼太郎の元に、或る日、人間の少年から一通の手紙が届く。小学生の三浦健太(内田流果君)が鬼太郎に助けを求めて、妖怪ポストに投函した手紙。彼が父・晴彦(利重剛氏)と姉・実花(井上真央さん)と暮らす団地ではテーマ・パーク建設の為、裏山の稲荷神社の解体工事が開始されてからというもの、連日の様に不気味な妖怪達が現れて立ち退きを要求し、住民達を恐怖と混乱に陥れていたのだった。人間達を救うべく、人間界に赴く鬼太郎。
その一方、妖怪界でも大事件が起こっていた。嘗て平将門や織田信長、天草四郎等の歴史を揺るがす大事件を引き起こして来た人間達の邪心、そして滅ばされた悪しき妖怪達の幾千年もの怨念が合わさり宿った「妖怪石」が忽然と消えてしまったのだ。修行を積んだ妖怪が手にすれば巨大な力を得る事が出来るが、心の弱い者が持つとその強大にして邪悪な力に取り憑かれてしまうスーパー・ストーンは地下深く厳重に封印されていたのだが、其処に偶然迷い込んでしまったねずみ男によって盗み取られ、光り輝く妖怪石を宝石と勘違いした彼によって質屋に売り払われてしまっていたのだった。
質屋に居合わせていた晴彦は、その魔力に魅入られて思わず妖怪石を盗んでしまう。ハッと我に返った晴彦は、息子の健太に「この石の事を誰にも言ってはいけない。男と男の約束だ。」と言って、妖怪石を預ける。
邪悪な狐の妖怪・空狐(橋本さとし氏)は強大なパワーを手に入れる事で妖怪界のみならず人間界をも支配しようと目論み、妖怪石の行方を血眼になって捜し始める。やがてその魔の手は、実花&健太姉弟に迫り・・・。
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今回の映画にて初めて知ったどうでも良い事柄。
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・ 実花の通う学校を訪れた鬼太郎に、教師が「君は何処の生徒だ?」と尋ねるシーンが在る。「墓の下中学中退です。」と答える鬼太郎。「鬼太郎は墓の下中学に通っていて、其処を中退していたんだ。」と豆知識取得を喜びつつ、「でも主題歌では『お化けにゃ学校も 試験も何にも無い♪』と思いっ切り歌っていなかったっけ?」という疑問が。
・ 恋心を抱いた実花から「年は幾つ?」と尋ねられ、「350歳。」と答える鬼太郎。「350年前と言えば1657年。この年に鬼太郎が生まれたとすれば、徳川光圀(水戸黄門)が『大日本史』編纂に着手した年かあ。」と妙に感心。
・ 「漫画やアニメの鬼太郎は左目が無かった筈なのに、”ウエンツ鬼太郎”は両目が在る。左目を前髪で隠しているのは、今頃チェッカーズの真似をしているという事か?」
・ 空狐の陰謀により、妖怪石を盗んだ疑いで妖怪大法廷にかけられてしまう鬼太郎。「妖怪大法廷にかけられるのは『妖怪憲法の103条』に基づいてとの事だったが、日本国憲法の全条文数と同じ103条というのは芸が細かいなあ。」
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近年の「ゲゲゲの鬼太郎(アニメ版)」はどうだったか知らないが、自分が幼児期に触れた「ゲゲゲの鬼太郎」は、漫画もアニメも共におどろおどろしい不気味さが魅力だった。残念ながら今回の作品にはそういった点が欠落していた様に思う。目玉のおやじの声を田の中氏が担当していたのは嬉しかったし、砂かけ婆の室井滋氏も良かったのだが、その他のキャスティングがどうなのかなあと。ウエンツ君の鬼太郎は賛否両論在ろうが、そんなに悪いとは思わなかったが、子泣き爺の間氏が全く駄目。間寛平氏が間寛平氏を演じているとしか見えなかった。*1
そして何よりもシナリオに捻りが無さ過ぎなのが致命的欠陥。言いたくは無いが、「豪華な顔触れを選び、鬼太郎に登場するキャラクター達に似た特殊メークをすればOKだろう。」といった製作者の甘さが果たして無かったか?子供向け作品という事で、安直なシナリオを用意した”とするならば”、これは非常に失礼な話だと思う。好きな漫画(アニメ)だけに、敢えて厳しい意見を吐かせて貰う。
シナリオの駄目さが大きく響き、総合評価は星2つ。
*1 冗談半分で、自分なりにキャスティングを考えてみた。妖怪達が主役の作品故、物故者を含め、ベスト・チョイスのつもり。
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鬼太郎: きたろう氏という冗談はさて置き、えなりかずき氏がベストでは?ウエンツ君では綺麗過ぎて・・・。
目玉のおやじ: 「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」の”全身黒タイツおばちゃん”こと浅見千代子さん。
ねずみ男: 胡散臭さからいって大泉滉大先生以外に優る人物は居ないだろう。百歩譲って三谷昇氏という所。
猫娘: 山田花子さん。
砂かけ婆: 清川虹子さん。
子泣き爺: 誰が何と言おうと桂小金治師匠以外には考えられない。ノー・メークで子泣き爺を演じられるのは貴重。
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なるほど~子泣き爺は桂小金治ですか~観ていると確かに泣きそうになりますね。ババアが清川さんですか。。そりゃ絵的にかなりキツそうですね。
っていうかベストキャスティングしちゃうゲゲゲの鬼太郎っていうより「リアル・妖怪大戦争」にスケールアップしそうですw
自分は「バベル」観にいきました。かなり良かったですよ。
即「泣きの小金治」を思い出しました。
ものがありました。 よくできた作品です。
水木しげる氏が貸本漫画の作品の一つとして手掛けたのが「墓場鬼太郎」で、この作品の中での鬼太郎は人間に災いをもたらす存在として描かれていたそうです。その後、「週刊少年マガジン」で連載開始となった「墓場の鬼太郎」がそれ迄の作風とは異なり、正義の味方として妖怪達と戦うという形になった事で人気沸騰。その流れでアニメ化の話が持ち上がったそうです。しかし「墓場」というタイトルにスポンサー筋から強い抵抗が出た為、みずき氏(本名:武良 茂)が幼少時に自分の名前を「しげる」とは言えずに「げげ」と発音していた事から、「ゲゲゲの鬼太郎」というタイトルに決まったという話を以前彼自身がされていました。(漫画の「どろろ」も、手塚治虫氏の知り合いの子供が泥棒を「どろろ」と発音していた事にヒントを得たとか。)
「ゲゲゲの鬼太郎」、吉幾三氏が主題歌を歌っていたヴァージョン(アニメ)はチラッと見た事が在りますが、スッキリした感じでピンと来ませんでした。何と言っても鬼太郎の魅力はおどろおどろしさ。マヌケ様が「バリとかカンボジアのアートと何処となく似ている様な、暗い森とかを想像してしまう様な漫画のタッチ」と書かれておられますが、正しくこれに当てはまる「猫又」(http://blog.goo.ne.jp/giants-55/e/3e3bac50772ac03552a17e14d1cc7c78)という話が自分は一番好きです。
「時をかける少女」見られたんですね。青春時代のほろ苦さを思い出させてくれる様な良作だと思います。