ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

奇跡の馬も奇跡は起こせず

2006年07月05日 | スポーツ関連
ラムタラが9月にイギリスの生産者に売却される事となった。と書いても、競馬に全く興味が無い方にはチンプンカンプンな話かもしれない。ラムタラとは馬名で、アラビア語で「見る事が出来ない(程速い)」という意味。この馬はドバイの王家が嘗て所有していたのだが、史上初めて無敗で"ヨーロッパ三冠を達成したばかりか、4勝4敗の戦績で引退、即ちこれだけの実績を残しながら無敗で現役を終えた凄い馬なのだ。

”奇跡の馬”や”神の馬”等、美名に彩られたラムタラが引退した際、種牡馬としての期待は非常に高かった。「G1馬を大量に輩出しているサンデーサイレンスを凌ぐ種牡馬になるのではないか。」といった声も在った。だからこそ、その競り落としは苛烈さを増し、1996年に北海道新ひだか町の生産者グループが競り落とした金額は、当時の日本競馬史上最高額の3,000万ドル(当時のレートで約33億円)という破格なものだった。

競馬は大好きなものの血統等の詳細は全く判らない自分ですら、このニュースには心を時めかせ、彼の産駒がレースに出始めた頃は期待して買い続けていた。しかし・・・。

サンデーサンレインスがダンスパートナーバブルガムフェロースペシャルウィークゴールドアリュールスティルインラブ、そして今や”向かう所に敵無し”とさえ言われているディープインパクト等の数多くのG1馬を輩出したのに対し、残念ながら現在の所ラムタラはG1馬を輩出していない。重賞レース優勝馬も僅か2頭だけとか。奇跡の馬も、種牡馬としては奇跡を起こせなかったという事か。父親は凄かったが息子は・・・というのも、どこぞのプロ野球チームで「球団代表特別補佐」なる訳の判らないポジションに居るJr.を思わせる話だ。

産駒の成績が振るわないという事で、競り落としから10年目にしてイギリスの生産者に売却される事となった訳だが、その売却額は24万ドル(約2,730万円)と購入額の100分の1を下回るものだとか。彼に泣かされた競馬ファンは自分を含め結構居るとは思うが、イギリスに渡って何とか名誉挽回を図って貰いたい。

コメント (6)    この記事についてブログを書く
« ”血笑鬼”グレート・東郷 P... | トップ | 逆境に強い王さんだからこそ »

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (久保課長)
2006-07-05 16:30:41
ラムタラ産駒と言われても、浮かぶのはメイショウラムセスくらいですかねぇ。(ラムセスロードってのもいたかな?) 当時はラムタラが種牡馬として日本に来ると大騒ぎになりましたが、その産駒が話題になることはほとんどありませんでしたね。

3000万ドルで購入して24万ドルで売却ですか・・・競馬界には馬券とは別のところで、こういう生産者サイドの「ギャンブル」が存在してるんですね。
返信する
Unknown (かんさいや)
2006-07-05 22:00:36
ラムタラが買われた頃、ちょっと競馬やってましたねえ。

サクラローレルが私のお馬さんだったんですけど、勝ちすぎてオッズ低くなってやめましたね(笑)

ディープインパクトもサンデー産駒とは知らんぐらい疎くなってしまいました。

ラムタラの強さが子供に遺伝しなかったことは残念です。ほんまどこかのJrとかどこかの監督のゲフゲフン

ディープが凱旋門賞行きますが、勝ってほしい希望とその後がどうなるのか楽しみであります。
返信する
えてして起こること (破壊王子)
2006-07-05 23:55:09
ザグレブという種牡馬がいました。さして産駒の成績が上がらずに海外に再び出したのですが、その途端にコスモサンビームとコスモバルクが登場しました。買い戻そうという話が出たらしいのですが、そうとう吹っ掛けられたらしいです。サンビームは予後不良になってしまったため、後継はバルクのみ。道営の星には頑張ってもらいたいです(ちなみに馬券の相性は良くありません)



ラムタラもこれからとんでもない産駒が出てきたら面白いです。
返信する
>久保課長様 (giants-55)
2006-07-06 01:53:08
書き込み有難うございました。



サンデーサイレンス産駒と言えば幾らでも思い浮かぶのに、ラムタラ産駒では本当にパッと浮ばないですよね。



約33億円という破格の購入値で北海道新ひだか町の生産者グループが競り落とした訳ですが、この資金調達として約46億円(1億1,300万円x41株)という、これ又前代未聞のシンジケートが組まれたというのも当時かなり話題になりました。ギャンブルと言うには余りにリスキーだなあと思っていたのですが、やはり・・・。
返信する
杞憂が当たってしまった… (Ryo Ueda)
2006-07-07 13:26:44
いつもコメント、TBありがとうございます。



ラムタラの輸入が決まった当時、大騒ぎのなかでかき消されてしまった観があるのですが、専門家の間では

「ノーザンテースト系の血が濃すぎるのでは」と心配する声がありました。実際に血統が産駒の成績にどう影響するのか、そしてしたのか、詳しいことは分かりませんが、杞憂が当たってしまった点もあったのでしょうか。

ちょっと前までは種牡馬として失敗すると「処分」

された名馬がかなりいたのですが、最近は欧米の競馬関係者も目を光らせているので、欧州で新たな可能性が開けたのはいいことです。今後の産駒に注目したいですね。
返信する
そうだったんですか・・・ (shoegirl)
2006-07-12 21:40:42
ラムタラのニュース、

懐かしく拝見しました。

当時大ニュースでしたよね。

それでも3000万近くにはなるのですね。

もしかして隔世遺伝ですごいのが出るかもしれない、

なんて思ったりしますが、

33億も出してるのですもの、

そんな余裕はないかもしれないですね。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。