年末に放送された池上彰氏の番組で、驚いた事が幾つか在った。「『キャッシュレス決済と言えば、若い人程、多く利用している。』というイメージが在ったのだけれど、意外にも『年齢が上がる程、利用している割合が高い。』。」というのも、そんな1つだ。「年齢が上がる程、自由に使える御金が増え、尚且つ高額になるので、延いてはキャッシュレス決済利用の割合が高くなる。」という事なのだろうか?
“若い人達の情報入手手段”というのにも、驚かされた。「今時の若い子は新聞を取っていなかったり、TVを所有していないケースが結構在る。」というのは、何年か前から聞き及んでいた。「ニュース等、新しい情報はインターネットで得る。」という事も。
「新聞やTV番組と比べると、深く掘り下げた情報は得られ難いだろうけれど、メディア系のニュース・サイトや検索エンジン系のニュース・サイトで新しい情報を得るというのも、新しい形なのだろうな。」という思いが、自分には在った。
でも、「新しい情報を、“個人が運営している”ツイッターやインスタグラム等から得ている。非常に速く情報が得られるので便利だから。」という若者の声(1人だけでは無い。)が紹介されていたのは、とても驚きだった。
全部が全部とは言わないが、基本的に“匿名”で垂れ流されているツイッターやインスタグラムの情報。「非常に速く情報が得られる。」というのは、裏返せば「マス・メディアとは異なり、“裏取りされていない情報”だから。」とも言えるだろう。抑、其の情報が事実かどうか、極めて怪しいケースも結構在る。
大昔、落合信彦氏の本に「“情報”というと日本人は、“インフォメーション”という英語に置き換えるけれど、『インフォメーションは事実で在るかどうかは無関係の、あらゆる情報を意味する。』一方で、『きちんと精査した上での正しい情報は、インテリジェンスと呼ぶ。』。」と書かれているのを読み、「そうなんだ。」と思った事が在る。
「匿名で垂れ流された、真偽も判らないツイッターやインスタグラムの情報“だけ”に触れ、自身で精査せずに鵜呑みする。」というのは、非常に危うい事。「関東大震災朝鮮人虐殺事件」の様な事件を、再び生み出し兼ねない。
「様々な情報、其れも匿名で発信されていない物に数多く触れ、自分の頭で精査して、インフォメーションでは無く、インテリジェンスとして取り入れる。」事が重要ではなかろうか?
実は私もTwitterを見ていてその危惧を感じています。
マスコミ情報を「マスゴミ」と称しているツイートなんかを見ていると、どんどん過激な書き込みになっているようで。
以前は「信頼できる情報源」の新聞・テレビに対し、「興味本位で怪しさがぬぐえない情報源」として週刊誌を捉えていましたが、今はそれがネットメディアに置き換わって、怪しさ倍増という印象です(苦笑)。
おそらく「陰謀論」の温床にもなっているのでしょう・・・知らんけど。
「地下鉄サリン事件」等を起こした“テロ組織”のオウム真理教。此の組織の事を思い返す時、一部メディアの“バックアップ”の悍ましさに怒りを覚えます。
勿論、事件を起こす前では在りますが、とんねるずの番組を始めとして、ヴァラエティー番組では此の組織の事を面白おかしく取り上げていた。麻原彰晃を呼んで“空中浮遊”をさせる等、「特定の宗教組織を、こんな風に興味本位で“宣伝”して良いのか?」という疑問が、自分には在りました。
又、オウム真理教の被害者救済に取り組んでいた弁護士・坂本堤氏が、オウム真理教を批判するインタヴュー映像を、TBSが放送前にオウム真理教幹部に見せていたという事実にも、強い怒りを覚えた。
TV番組や新聞等、基本的には“信頼を置けるメディア”とされる物でも、「正しく報道する。」というスタンスが、必ずしも守られていなかった訳です。
某週刊誌では毎号、定番の様に「〇〇をしてはいけない!」という特集が組まれている。でも、例えば「〇〇を食べてはいけない!」というのを、其の通り実践していたら、何でも彼んでも「いけない!」としているので、食べる物が無くなってしまう。
巨大メディアですらそんな感じなのですから、匿名で無根拠に“情報”を垂れ流すツイッター等には、「本当なのか?」という疑いを持った上で接し、自分の頭で精査しないといけない。