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「高齢者の『孤独死』、今年1月~6月で2万8,330人・・・警察庁が初めて集計」(8月28日、読売新聞)
警察庁は28日、「今年上半期(1月~6月)に自宅で死亡しているのが見付かった一人暮らしの人が、全国で計3万7,227人(暫定値)に上り、此の内約8割の2万8,330人が65歳以上の高齢者だった。」と発表した。政府は「孤独死・孤立死」の実態把握を進めており、同庁が初めて集計した。
発表によると、全国の警察が1月~6月に扱った遺体(自殺を含む)は10万2,965人で、此の内3割近くが独居の高齢者だった。
自宅で1人で死亡した人の年齢別では、85歳以上が7,498人と最多で、75歳~79歳5,920人、70歳~74歳5,635人と続き、65歳以上の年齢層が76%を占めた。
一方、65歳未満も8,826人に上った。中高年だけで無く、30歳代が512人、20歳代が431人居り、15歳~19歳の若者も42人居た。
死亡推定から遺体発見迄の経過日数は、当日~1日以内が1万4,775人で全体の約4割だったが、1ヶ月以上も3,936人と約1割に上り、周囲との交流が乏しい現状が浮かんだ。
都道府県別では、東京の4,786人が最多で、大阪3,146人、神奈川2,346人、埼玉2,270人と続いた。北海道は1,654人、福岡は1,604人だった。
政府は昨年8月、「孤独死・孤立死」の実態把握に向けたワーキング・グループを開催。孤立した人を支援する孤独・孤立対策推進法が、今年4月に施行された。内閣府の担当者は、「有用な資料で在り、ワーキング・グループで議論を深めて行きたい。」としている。
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「今年上半期(1月~6月)に自宅で死亡しているのが見付かった一人暮らしの人が、全国で計3万7,227人(暫定値)に上り、此の内約8割の2万8,330人が65歳以上の高齢者だった。」という事で、1日当たりの平均発見数は「自宅で死亡しているのが見付かった一人暮らしの人:約204.5人/日、其の内、65歳以上の高齢者:約155.6人/日」という計算になる。想像以上に、多い人数だ。
先日の記事「“今”は全く判らない」の中で「現在住んでいる地に引っ越して、もう40年は軽く経つ。大型開発分譲住宅地の中の一軒家で、引っ越した当初は近くに山や川が在り、野外で雉や狸等の動物を目にする事は珍しく無かった。」と記したが、此の付近が大々的に開発され始めたのは、もう半世紀近く前になる。最初は団地群が建設され、初期に入居した人達は高齢者、其れも後期高齢者(75歳以上)となっている。なので、独居老人も非常に多く、残念な話だが「孤独死の形で発見された。」という話を、近年良く耳にする様になった。中には「亡くなってかっら数ヶ月経って、一部白骨化した状態で見付かったらしい。」というケースも在り、何とも痛ましく感じてしまう。
今回の集計により、高齢者の孤独死の実態がリアルに浮かび上がって来た訳だが、「核家族が当たり前となり、尚且つ“超高齢社会”に在る我が国では、今後、孤独死が増え続けて行くのは明々白々で在り、政治家達が自身の名前を歴史に刻みたいが為“だけ”にワアワア騒ぎ立ている憲法改正なんぞよりも最優先されるべき喫緊の問題。」だと思っている。