“昭和の怪物”と呼ばれた江川卓氏。“平成の怪物”と呼ばれた松坂大輔氏。そして、「“令和の怪物”と呼ばれる事になるのでは?」と言われた或る投手が、遂に覚醒した様だ。其の男とは佐々木朗希投手。3年前のドラフト会議でマリーンズに1巡目指名されてプロ入りした、20歳5ヶ月の若武者。
昨日行われた対バファローズ戦に先発した彼は、物凄い記録を幾つも樹立。「初回2死から、NPB新記録となる『13者連続三振』(此れ迄のNPB記録は、1957年に阪急ブレーブスの梶本隆夫氏、そして1958年に東映フライヤーズの土橋正幸氏が其れ其れ記録した『9者連続』。)。」、「バファローズの野田浩司氏が持つ、NPB記録に並ぶ『毎回の1試合19奪三振』。」、そして何と言っても凄いのが「1994年にジャイアンツの槙原寛己氏が達成して以来28年振り、史上16人目となる完全試合を達成した。」事。通算「14試合目」での達成は史上最速、「20歳5ヶ月」での達成は史上最年少記録というのだから、もう怪物だ。
***********************************************
ノーヒットノーラン:野球、ソフトボールの試合に於ける記録の1つで、1試合で投手が相手チームに1本も被安打を受けなかった事を指す。
完全試合(パーフェクト・ゲーム):野球やソフトボールの試合に於ける記録の1つで、相手チームの打者を1度も出塁させずに勝利する事。
***********************************************
日本プロ野球の歴史は、1920年に「合資会社日本運動協会」が設立された事に始まるとされている。だが、現在の様なペナント・レース(公式戦)が始まったのは、16年後の1936年から。以降、今季で「87年目」を迎えた事になる。
87年の日本プロ野球の歴史で、ノーヒットノーラン達成は「83人が合計94回(3回達成者は2人、2回達成者は7人。)」との事。「1年で1回以上達成されている。」という計算になる。
一方、完全試合達成は「僅か16人」だけ。複数回達成者は存在せず、「約5.4年に1人が達成。」という実に狭き門。其れを20歳5ヶ月の若武者が達成したというのだから、如何に驚異的な事か判ろう。
令和の怪物の今後が、プロ野球ファンの1人として楽しみだ。