ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

法定の罰を受け、罪を償うべし。でも、プロへの道は閉ざさないで欲しい。

2012年12月10日 | スポーツ関連

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大谷 日本ハム入り表明 功を奏した説得力在る交渉」(12月9日、スポニチ

 

日本ハムがドラフト1位指名した、岩手花巻東高の大谷翔平投手(18歳)が9日、岩手県奥州市内のホテルで日本ハム入りを表明した。

 

10月21日に大リーグ挑戦を公言した大谷は、指名後に日本ハムと話し合いを重ね、今月3日の交渉で契約金1億円プラス出来高払い5,000万円の条件や、レンジャーズに移籍したダルビッシュが付けていた背番号「11」を用意する事を提示されていた。

 

ドラフトで強行指名した日本ハムは11月10日の交渉で25にも及ぶ資料を持参。若い内から海を渡る事のリスク等を示した。他球団では考えも及ばない、10代韓国選手の米国挑戦の実例挙げた内容には説得力も在った。

 

12球団でトップクラスの育成システムの確立、高卒7年目のダルビッシュをポスティング・システムでメジャーに送り出した実績。両親の思いも理解した上で、交渉を重ねるに「日本ハム経由のメジャー挑戦」の選択肢が、現実的になった。

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メジャー挑戦を公言していた大谷投手が、一転してファイターズ入りを決めた事に関して、非難の声も無い訳では無い。中には「ファイターズ入りの確約が、最初から在った上での出来レース。」という声も。

 

事実は当事者のみぞ知るな訳だが、自分としては「出来レースでは無かった。」と思っている。昨年のドラフトではジャイアンツ入りを熱望する菅野智之投手を1位指名するも、結果的に断られたファイターズ。「其の年に1番良い選手を、1位指名するだけ。」という此のチームのスタンス揺らぎ無く、「今年1番良い選手は大谷投手で在り、誠心誠意交渉すれば、入団の可能性はでは無い。」という考えがフロント首脳陣に在ったからこそ、毅然と1位指名しただけの事だろう。説得力の在る交渉を行ったファイターズ、実に天晴れ

 

メジャー在籍経験の在る日本OBからは、ファイターズを経由してのメジャー挑戦を薦める声が圧倒的多数だった。「肉体的にも技術的にも、或る程度出来上がった選手なら別だが、高卒ルーキー行き成りメジャーに挑戦するのは危険。メジャーの場合、日本の様な育成システムが確立されておらず、“二軍”は基本的に調整の場で、高卒ルーキーを指導する体制は脆弱だから。」というのが、其の理由。自分も「ファイターズを経由してのメジャー挑戦がベター。」と考えていたので、大谷投手の決断は良かったと思う。「多くの野球ファンが彼の決断を非難する事無く、温かい目で見守ってくれれば。」と願っている。

 

ドラフト指名選手を巡っては、嬉しくない報道もされた。一部報道では当該選手の実名が挙げられていたけれど、年齢等を考慮して、此処では何ヶ所かで仮称を使わせて貰う。

 

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西武2位指名の“房総のダルビッシュ”が暴走! 無免許運転スピード違反で入団取り消しも」(12月8日、リアルライブ

 

“房総のダルビッシュ”の異名を持ち、ドラフトで西武に2位指名されたA高のB投手(18歳)が、12月4日に道交法違反(車の無免許運転と速度超過)の疑いで千葉県警摘発されていた事が判った。

 

7日にA校が明らかにした物で、会見にはC校長(48歳)と野球部・D監督(67歳)が出席。一連経緯とB投手の反省文を読み上げ、C校長とD監督が陳謝した。反省文には「周りの沢山の人の思いを裏切ってしまった。ドラフト指名された事で満足してしまった。指名された事によって、ホッとして気持ちが緩んでしまいました。段々と野球が大好きな本来の自分を見失って行き、此の様な問題を起こしてしまいました。僕は野球を取ったら何も残らない人間です。」等と書かれていた。B投手は6日に学校側から、無期限の謹慎処分を通達されている。

A校によると、B投手は3日午後8時、同県君津市内の自動車教習所へ通っていた。其の後、既に免許取得済みの野球部3年の同級生と、東京スカイツリーへドライブに出掛けた。其の帰り道で、仮免許を取得していたB投手は「運転を代わってくれ。」と願い出た。車を所有する同級生は止めたが、制止を振り切って運転した。

 

首都高速湾岸線から東京湾アクアラインを運転し、木更津金田料金所1.5km手前で千葉県警の覆面パトカーにより、4日午前0時42分に摘発された。アクアラインの制限速度(80km)を29kmもオーヴァーする時速109kmで運転しており、無免許も発覚した。摘発された際、B投手は「此れで、もう駄目だ・・・。」と落胆していたと言う。

 

西武とB投手は11月15日に、契約金7,000万円、年俸700万円で入団に合意しているが、正式な契約は交わしていない。事態を重く見た球団は13日の新入団発表会見に出席させない事を決め、入団手続きを凍結する方針を示した。入団取り消しの可能性に付いて、飯田則昭専務は「今は否定出来ない。」と発言。「無免許運転が何の程度重かったのか、色んな情報がきちんと判って、確り本人と話をした上でという事になって行くと思います。本人がどう反省して行ってくれるのかというのが、非常に重い判断材料になると思います。」と飯田専務。球団では渡辺久信監督(47歳)が現役時代に付けていた背番号「41」を与える等、大きな期待を寄せていただけにショックも大きい。

 

今ドラフトでは中日に3位指名されたE外野手(22歳=F大)が、未成年だった2010年8月に、自転車の飲酒運転SNS内の日記で告白していた事が、ドラフト直後に発覚。既に、大学側が2年前に反省文を提出させる処分を科していた事から、球団は不問にした。

過去には2009年のドラフトで、ロッテがG商工から3位指名したH内野手(21歳)がドラフト後の12月に居酒屋で飲酒。沖縄県警補導され、学校から2週間の停学処分を受ける不祥事が在った。此の際、ロッテは仮契約を白紙に戻したが、翌2010年1月に契約。年俸は仮契約時から減額されるペナルティーを科された例が在る。

 

、今回のケースはEやHの飲酒程度とは次元が違う。無免許運転、スピード違反となると、事態は深刻だ。18歳の少年が起こした事とはいえ、其れ相応のペナルティーや反省する時間も必要だろう。安易に入団させるようなら、西武球団の良識が問われる事になる。

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ドラフトで上位指名され、間も無く入団する人間としては、余りにも軽率な行動。其の意識の低さには呆れる許りだし、B投手には法定の罰をきちんと受け、罪を償うべきなのは言う迄も無い。

 

しかし、今回の事でプロへの道が閉ざされる事は、在って欲しくない。無免許運転&スピード違反は大事故を招き兼ねない行動で在るのは確かだが、18歳という年齢を考えると、きちんと罰を受けて猛省すれば、プロで活躍する機会を与えて良いと思うので。

 

B投手がドラフトで指名された夜、TV番組で彼の複雑な生い立ちを知った。「何とかプロで結果を残し、同様に恵まれない境遇の子供達に夢や希望を与えて欲しい。」と強く思ったもの。だからと言って、今回の行動が許されたり、罪が減じられる事が在ってはならないが、罰を受けた上でプロで頑張って欲しいという気持ちは在る。

 

プロ入りすれば良からぬ人間が擦り寄って来たり、怪しげな話が持ち込まれたりと、「道」を踏み外してしまう機会は多い事だろう。実際に「道」を踏み外し、消えて行ってしまった“先人”は少なくない。プロ入り前に「自らを律する事の大事さ」を痛感させられたで在ろうB投手。「2度目の失敗は絶対に許されない。」事も胆に銘じ、猛省すべし。

 

そしてライオンズ然る可きペナルティーを科した上で、B投手をプロの世界に迎えて上げて欲しい。


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4 コメント

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Unknown (ぷりな)
2012-12-10 22:05:24
大谷投手について、「熟考して結論を出してほしい。どちらを選ぶにしても、すべての人を納得させることは難しいし、一貫性を見せる義理やかっこつけなんて不要だから」と思いながら経過を見ていました。私としては、「メジャーおよび下部リーグは日本のように育成システムが整っていないらしいから、NPBを経由した方が良いのではないか」と思っていたので、ファイターズ入団が決まってよかったと感じています。ファイターズは、普段の練習や調整、試合本番においてやるべきこと・やってはいけないことを選手に身に着けさせるという点では定評がありますし。

私としても、今回のファイターズと大谷投手との間に密約はなかっただろうと見ています。「このポイント」という部分を突いて粘り強く交渉したファイターズの勝利だと思います。ニュース9で一部が紹介されていた配布資料を通しで読んでみたいものです。しかし、これにヒントを得て、「意中の選手にメジャー挑戦を表明させて、他球団にその選手から手を引かせて単独指名、カムフラのために交渉を数回行っておもむろに入団発表を行う」という球団が出てこないとも限らないと思いました。

B投手については、飲酒や喫煙と異なり、一歩間違えば大惨事になりうる行為であり、法定の罰則を受けた上でプロ入りしてほしい。ドラフト指名を受けたのはスタートラインに立つための資格を得ただけであって、ほっとして羽目を外している場合ではありません。「その程度のメンタリティだったんだ」と言われないためにも、頑張って活躍してほしい。
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>ぷりな様 (giants-55)
2012-12-11 01:27:50
書き込み有難う御座いました。

カープもそうですが、ファイターズも色んな面で確固たる、そして一貫した考えを持ってチーム作りを行っているのが窺え、好感が持てます。

近年、良く用いられる用語に「ガラパゴス化」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%A9%E3%83%91%E3%82%B4%E3%82%B9%E5%8C%96)というのが在りますよね。顧客のニーズを顧みず、メーカーが「高い技術力を追い求め、そして其れを提供しさえすれば、ユーザーは絶対に商品を買ってくれる。」という奢りが、結局はユーザー離れを招いてしまい、世界的な競争力の無い商品許りを生み出してしまっている訳ですけれど、今回のファイターズはユーザー、即ち大谷投手サイドのニーズを的確に把握した上で、各々の選択に於けるメリットもデメリットも確りと提示し、不安等を取り除いていった事での勝利だと思います。

プロ選手になった(又はなれる)という事で、誘惑に陥落し、そして身を持ち崩してしまった先人は枚挙に遑が無い。自分が大好きな野球人・掛布雅之氏が監督になれない要因の1つには「現役時代の飲酒運転での逮捕歴」というのが在ると言われていますし、今回のB投手には本当に猛省して欲しい。そしてプロで活躍する事で、後輩達の見本となって貰いたいです。
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別件で検索中に (通りがかり)
2012-12-30 15:43:56
たまたま立ち寄ったのですが、ちょっと気になる行りがあったので。

>10代韓国選手の米国挑戦の実例迄挙げた内容には説得力も在った。

「他球団では考えも及ばない」どころか 、大谷投手の先輩の菊池雄星投手がMLB挑戦を表明した際に、巨人の清武球団代表が同じ韓国球界の話を出して説得してますし(長野指名を表明していたのに面談に行ったので様々な憶測を呼んだ)、

さらにその前年、田澤投手がMLB挑戦をした際に、当時連載していた週刊ベースボールのコラムで「MLBのスカウトがやりたい放題なので韓国のドラフトが崩壊状態」なこと、「ほぼ全員が数年で帰ってきている」ことなども書いてます。

なので、日ハム以外の球団も強硬指名にいくとなったら同じデータを出したと思いますよ。
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>通りがかり様 (giants-55)
2012-12-30 17:53:13
初めまして。書き込み有難う御座いました。

清武前球団代表の話、初めて知りました。情報有り難う御座います。

退団に到るゴタゴタ劇(彼の主張自体は間違っていなかったと思うのですが、手法が間違っていた様に思っています。)は戴けなかったものの、清武氏のチーム改革自体は評価しています。そんな彼だからこそ、系統立てた主張を行ったで在ろう事は想像出来ますね。

今後とも、何卒宜しく御願い致します。
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