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「ガボン共和国ファン族『秘密結社のマスク』 世界に10体の歴史的&芸術的価値」(12月22日、東京スポーツ)
フランスの老夫婦が屋根裏部屋で見付けた木製のマスクが、国際的な騒動になっている。フランスの公共放送「TV5モンド」等が報じた。
老夫婦が2021年9月、マスクを見付け、古物商に150ユーロ(約2万3,500円)で売却した。古物商は後に其の本当の価値が判り、2022年3月、オークション・ハウスで競売に掛けた所、420万ユーロ(約6億5,800万円)で落札された。
其のニュースを知った夫婦は古物商に対し、「本当の価値を誤解させた。」として、売却無効の訴訟を起こしたが先日、敗訴した。裁判所によると、「夫婦はマスクの歴史的、芸術的価値を、もう少し評価すべきだった。許し難い過失と軽薄さが在る。」という理由だ。
此のマスクはガボン共和国のファン族の物で、世界に10体程しか存在しないと言う。ファン族内で拝火信仰をする秘密結社「ンギル」の魔術師が此のマスクを着用し、村の治安を維持する為に練り歩いたとされる。
1917年に老夫婦の親戚がガボンから持ち帰り、長年、屋根裏で埃を被っていた様だ。
オークションのカタログには、「フランス植民地総督 ルネ・ヴィクトル・エドワード・モーリス・フルニエ(1873~1937年)が、恐らくガボン訪問中に、未知の状況で1917年頃に収集された。」と明記されている。レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画よりも希少で、ピカソにインスピレーションを与えたと言う。
ガボン暫定政府は「植民地総督が、マスクを購入した証拠は無い。窃盗だ。」として、返還を求める訴訟を起こしたが、フランスの裁判所は12月10日、却下した。
2万円と6億円では大違いだ。
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「開運!なんでも鑑定団」【動画】を見ていると、「知人から、家財整理の手伝いを頼まれた。不要とされた家財が山積みで、知人から『欲しい物が在れば、自由に持って行って良い。』と言われたので、気に入った物を持ち帰った。其れから随分経つが、持ち帰った物に価値が在るのか鑑定して欲しい。」とする依頼人が番組に登場し、鑑定士が鑑定すると、滅茶苦茶価値在る事が判った・・・という様な例が“偶に”在ったりする。(実際には、二束三文と鑑定されるケースが殆どだが。)
又、海外のニュースでは時折、「蚤の市で只同然の値段で購入した古い机の引き出しに入っていた楽譜(だったか?)が、実は非常に貴重な物だった。」とか、「古い自宅の屋根裏を整理していたら、古い絵が見付かった。鑑定して貰った所、有名な画家の作品だった。」等、「“意外な御宝”が見付かり、オークションに出したら、莫大な値段が付いた。」というのが報じられたりする。
今回の老夫婦もそうだが、“物の価値”が全く判らず、二束三文で手放したりした場合は、元ザブングルの加藤歩氏のギャグ「悔しいです!!」【動画】といった気持ちだろう。
子供の頃、父が良く「押し入れに仕舞ってある掛け軸の内、3幅セットで100万円位の物が在る。」という話をしていた。自分が学生時代に父は病気で急死したが、其れから10年程して、押し入れに仕舞って在った掛け軸全てを売却した。掛け軸は全部で10数幅在ったが、如何せん保管状態が杜撰だったので可成り傷んでおり、母が「此の儘置いておいても、塵になっちゃうだけ。だったら、早い内に売って、きちんと保管して貰った方が良い。」と言ったからだ。
で、近所の骨董屋に掛け軸全部を持ち込んだのだが、付けられた買取価格は総額5万円程だったと記憶している。「亡き父が良く『3幅セットで、100万円位の掛け軸が在る。』と言っていたのだが・・・。」と店主に言うも、「そんな高額なのは、此の中には無いですよ。全体的に可成り傷んでいるし、此れ以上の買取価格は無理です。」とけんもほろろ。店主の話が本当か嘘なのか、素人の自分達には全く判らないし、何しろ可成り傷んでいたので、結局、相手の言い値で売る事に。若しも非常に安く買い叩かれていたのだとしたら・・・悔しいです!!