4年前の記事「SF小説」で触れた様に、幼い頃の自分はSF小説、其れも所謂「ジュヴナイルSF小説」を貪る様に読んでいた。海外の作家の作品も読んでいたが、メインは日本の作家の作品。筒井康隆氏や星新一氏、光瀬龍氏、加納一朗氏、眉村卓氏、小松左京氏等々、当時のSF小説界は百花繚乱だった。
そんな幼少期、好きなTV番組の1つに「少年ドラマシリーズ」【動画】が在った。同シリーズは1972年から1983年に掛けて全99作品が放送され、其の内容も多種多様だったが、自分が好んで見ていたのはSF作品。忘れられない作品は幾つか在るが、其の内の1つ「なぞの転校生」【動画】が現在、日本映画専門チャンネルで再放送されていて、毎回、懐かしく見ている。
今から41年前に放送されていた作品故、“時代”を感じたシーンが少なく無い。未来から遣って来た少年・山沢典夫が、同級生となる岩田広一と共にマンションのエレヴェーター内に閉じ込められ、パニックに陥った典夫が(未来から持参した)レーザー・ガンを壁に照射し、大きな穴を開けてしまう。驚いた広一が自宅で父親に「レーザーって、日本では使われているの?」と尋ねると、「海外では使われている様だが、日本では未だ未だ先の事だろう。」みたいな返事を父親が返していた。当時、レーザー自体が非常に珍しい物だった事が窺い知れるシーン。
昨年12月、フジテレビで歴代の女子アナをずらっと集めた番組が放送されていたが、其の中にも“時代”を感じたシーンが登場。誰だった忘れてしまったけれど、「海外からFAXを送信し、其れを日本のスタジオで受信。」するシーンを“生放送”していて、「うわー、本当に届くんですね!」みたいに感動していたのだ。FAXの送受信で感動するなんて、今の若い人達には笑い話としか思えない事だろう。