性教育のススメ

一昨日の参院予算委員会で、こんな遣り取りが在ったという。小学校３年生向けの性教育教材で、男女の性行為が図解入りで説明されている事に関して、小泉首相は「初めて拝見したが酷い。教育の在り方は、もっと考えて欲しい。」と批判し、中山文科相も「子供達の発達段階に応じて教えるべきだ。行き過ぎた性教育は、子供の為にも、社会の為にもならない。」として、文科省による全国的な実態調査に乗り出す事を示唆したという。

自らを振り返ってみると、中学の頃に保健体育の授業で性教育もどきは受けた。でも、それは本当に触り程度でサラッとしたものだった。では、それ迄に性に関する知識が無かったかというと、小４の頃から父親が隠していたエロ本を盗み読みしたり、学校の図書館に置かれていた医学本で図示された性器を見たりしていたので、それなりの知識は在った。それ以降、上記した中学での性教育もどきは受けたものの、それ以外は”独学”で知識を得たと言っても良い。だからこそ、「Ｔｈｉｓ　ｉｓ　性教育！」という様な大上段に構えた公的性教育が必要なのか？と思う一方で、当時と今の環境とでは著しい差が在る事を考えると、より具体的な性教育を公的に行なう必要が在るのかもと思ったりもする。

何時の世も、好奇心旺盛なのが子供。ましてや、当世の様にインターネット全盛の時代に在っては、小３どころかもっと低学年ですら性情報にアクセス出来る。自分等の頃の様に、性器をおっとせいや貝に見立てた漫画程度で興奮していた時代ではなく、モザイク無しの性行為ですら見られる世の中。アダルトビデオに盛り込まれている行為が絶対的と信じ込み、”顔射”や”生”でやるのが当然と思い込んでいる若い連中も多いと聞く。又、そういった偏った情報に触れている事も在ってか、若い層の性病罹患率も急上昇している。

こんな状況だからこそ、より実際的な性教育を公的に施すのは無意味ではないと思う。「男女の性行為が図解入り」が酷いと言うが、もっと過激な情報や画像に小学生ですら安易にアクセス出来てしまう現状に敢えて目を背けていて、奇麗事に過ぎる見解だとも思う。性教育の一環として、アダルトビデオを見せていたというならば論外だが（笑）。

内容を見た訳ではないので断言は出来ないが、記事を読む範囲では今回の教材程度ならば許容範囲だと思うのだが・・・。