ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」

2020年11月08日 | 映画関連

昔から「此の漫画(又はアニメ)が流行っている。」という話を見聞すると、取り敢えずは読む(又は見る)事にしている。実際に読んで(又は見て)みて思いっ切り嵌まる場合も在れば、「面白さが全く理解出来ない。」と読む(又は見る)のを止めてしまう場合も。前者で言えば「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」や「DEATH NOTE」等、そして後者は「Dr.スランプ アラレちゃん」や「進撃の巨人」等がそうだ。

「『鬼滅の刃』という漫画が面白い。」という記事を読んだのは、半年位前だったか。「大正時代を舞台に、主人公の少年・竈門炭治郎(かまど たんじろう)が、化した妹・禰󠄀豆子(ねずこ)を人間に戻す方法を捜す鬼殺隊剣士となって戦う姿を描く和風剣戟奇譚。」で、「家族の情愛が描かれている。」という事だった。「面白そうだな。」とは思ったものの、実際に漫画を読む機会が無い、先にアニメを見たのは3ヶ月程前。見て、すっかり嵌まってしまった。嵌まった理由は後述する。

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蝶屋敷での修業を終えた炭治郎達は、次なる任務の地「無限列車」に到着する。其処では、短期間の内に40人以上もの人が行方不明になっていると言う。禰豆子を連れた炭治郎と我妻善逸(あがつま ぜんいつ)嘴平伊之助(はしびら いのすけ)一行は、鬼殺隊最強の剣士で在る“”の1人、炎柱煉獄杏寿郎(れんごく きょうじゅろう)と合流し、闇を往く無限列車の中で、鬼と立ち向かうのだった。
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現在公開中の映画劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」は、アニメ「鬼滅の刃」(全26話)其の後を描いている。先月16日に公開開始となってから1ヶ月も経たないのに、「興行収入は約157億、観客動員数は約1、100万人に達した。」というのだから、「もう社会現象になった。」と言って良いだろう。

「鬼滅の刃」にすっかり嵌まってしまった理由は幾つか在るけれど、大きいのはテーマが良い。減り張りが利いている。、そして何よりも登場人物達が皆キャラ立ちしており、非常に魅力的。という事だ。

「鬼滅の刃」のテーマが“家族の情愛”と上記したけれど、“正義と悪”というのも付け加えたい。「正義の存在が、悪の存在を倒す。」という単純な構図では無く、初期の「ウルトラ・シリーズ」で良く描かれていた「悪とされる側にも“存在理由”が在り、『100%悪い!』と取り除かれてしまうのはどうなのか?」と同じ匂いが「鬼滅の刃」には在る。鬼となってしまった者にも家族は在り、其処には情愛が存在する場合も。

鬼が人を食らったり、鬼を倒す場面等は、描かれ方が残酷。でも、そういうシリアスな場面が在る一方で、腰砕けしてしまう程にギャグ調の場面が結構登場。此の減り張りの利いた演出は、見ている者をストーリーの中にどんどん引き込んで行く。

そして、一番の魅力は、登場人物達が皆、実に魅力的な事。「普段は非常にクールな人物が、一転して間抜けな部分を見せたり、逆に普段は実に情け無い人物が、一転して無双の姿を見せる。」といったギャップが実に良い。愛らしいキャラクターが多いけれど、個人的には我妻善逸が一番好き

「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」も、3つの魅力が最大限に引き出されている。独特な背景の描かれ方も美しく、強く印象に残る。結末はとても悲しい物だけれど、「強い者は、弱い者を守るのが責務。」という亡き母親の教えを守る事が出来た“彼”の姿は、多くの観客の胸を打つ事だろう。

総合評価は星4つ


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