処女作「となり町戦争」に始まり、「バスジャック」、「失われた町」と昨年迄に3冊上梓して来た三崎亜記氏。過去の記事を読んで戴ければ御判りの様に、どれも自分の評価は芳しくない。それでも近刊「鼓笛隊の襲来」を手に取ってしまったのは、「何気ない日常生活の中に、すっと紛れ込ませた非日常空間」が魅力の彼の作風に在るのだろう。
この本は9編の短編にて構成されている。タイトルにもなった「鼓笛隊の襲来」は戦後最大規模の鼓笛隊が“この国”を襲来する事となり、その当夜の或る街の様子を描いた物。「鼓笛隊の襲来って何だ?」と読み手の好奇心が擽られた時点で、三崎氏の術中に嵌ったと言えるだろう。
「覆面社員」は「労働者の精神衛生面での権利保護」の観点から、大した議論もされないままに国会で成立した「覆面労働に関する法律」に基づき、人々が日常的に覆面を被るのが奇異では無くなった社会を、「象さんすべり台のある街」は年老いた象が滑り台として置かれた公園を、「突起型選択装置」は肉体に押しボタンが付いた女性を、「遠距離・恋愛」では「地面に固定されない事で独自の街作りを行い、地域内の経済発展を図る。」として、政府に「浮遊特区」申請をして認められた或る浮遊都市に住む男性と、普通の都市に住む女性の遠距離恋愛を描く等、「こんな突拍子も無い発想が良く浮かぶなあ。」と感心してしまう作品群。
相変わらず不思議な世界観を有しているのだが、総合評価となるとやはりそれ程高い評価は付けられない。星3つと言った所か。でも、新作が出たら間違い無く手に取ってしまう事だろう。何故か気になる作家で在る。
この本は9編の短編にて構成されている。タイトルにもなった「鼓笛隊の襲来」は戦後最大規模の鼓笛隊が“この国”を襲来する事となり、その当夜の或る街の様子を描いた物。「鼓笛隊の襲来って何だ?」と読み手の好奇心が擽られた時点で、三崎氏の術中に嵌ったと言えるだろう。
「覆面社員」は「労働者の精神衛生面での権利保護」の観点から、大した議論もされないままに国会で成立した「覆面労働に関する法律」に基づき、人々が日常的に覆面を被るのが奇異では無くなった社会を、「象さんすべり台のある街」は年老いた象が滑り台として置かれた公園を、「突起型選択装置」は肉体に押しボタンが付いた女性を、「遠距離・恋愛」では「地面に固定されない事で独自の街作りを行い、地域内の経済発展を図る。」として、政府に「浮遊特区」申請をして認められた或る浮遊都市に住む男性と、普通の都市に住む女性の遠距離恋愛を描く等、「こんな突拍子も無い発想が良く浮かぶなあ。」と感心してしまう作品群。
相変わらず不思議な世界観を有しているのだが、総合評価となるとやはりそれ程高い評価は付けられない。星3つと言った所か。でも、新作が出たら間違い無く手に取ってしまう事だろう。何故か気になる作家で在る。
giants-55さまは毎月月初めにテンプレートを変えて
いらっしゃるんですか?
自分もしょっちゅう変えたいのですが、写真のサイズ等を考えると中々大変なんです。。。
元来の飽きっぽさに加えて、月が替わると気分転換したいという気持ちも在り、御指摘の通り月初めにテンプレートを変更しております。(月内でも変えちゃう事が在りますが。)写真のサイズは確かに自分も悩まされました。オリジナルサイズの写真だとテンプレートの仕様によって、半分しか表示されなかったり(見切れてしまったり)するんですよね。ですので今は「gooブログ標準」に設定する事で、テンプレート変更の影響を受けない様にしております。唯、解決出来ない問題も。それは自分が記事内で良く使う仕切り線「*」。端から端迄この仕切り線を使ってしまうとテンプレートの仕様によっては(両サイドにバーが在る物だと)、この仕切り線が次の行に食み出してしまうという不恰好さ。記事を書く際、一行に表示出来る仕切り線の数を一定数減らす事で、最悪行跨ぎにならない様には試みているのですが・・・。