ドラゴンズが優勝を決めた。ドラゴンズ・ファンの方々に御祝いを申し上げると共に、落合監督と選手達に御疲れ様と言いたい。
先ずは、自分の不見識さを恥じなければならない。というのも、開幕前の予想では、ドラゴンズの優勝どころか、Aクラス入りも危ういのではないかと踏んでいたからである。その理由は幾つか有るが、何よりも落合監督の”俺流”が、チームを空中分解させるのではないかと危惧していたからだ。
ジャイアンツに代表される様に、殆どのチームが大金を投じて戦力補強に走る中、落合監督は”自前戦力”に固執し、積極的な補強を行なわなかった。「現有戦力を鍛え上げれば、充分優勝出来る。」といった発言もしていた。抑えの切り札だった大塚投手が、メジャー移籍を決めても、「去る者は追わず。」の姿勢だった。これらの言動を、負け惜しみや強がりと思っていた。そして、彼が”俺流”を貫く事で、フロントやコーチ、選手達との間に様々な軋轢を生み、シーズン半ばでチームは間違いなく空中分解すると思っていた。
開幕投手に、過去3年間一軍で投げていなかった川崎投手を抜擢した事で、その思いは確信に変わった。解説していた星野タイガース前監督が、「幾ら何でもウケを狙い過ぎ。何年も投げていない投手が開幕なんて、名古屋のファンに失礼だ。」と言ったそうだが(星野嫌いの自分とすれば、「じゃあ、そんな投手をジャイアンツの”面当て”に引き抜いたのは誰なのか?」と突っ込みを入れたいところだが(笑)。)、自分の目にも晴れの舞台で”俺流”をアピールする為の奇策にしか思えなかったからだ。*1
しかし、試合を重ねる内に、落合監督の”人身掌握術”の巧みさに、「これは単なるハッタリ監督ではないぞ。」と思う様になる。絶妙の選手起用もさることながら、ミスを犯した選手を公然と責める事をせず、むしろ褒める方向で選手個々のモチベーションを上げる。打ち込まれた投手を交代させる場合でも、監督自らがマウンドに告げに行くのだが、怒気に満ちた顔ではなく”ヘラヘラ顔”とも称された笑顔で向かうのである。「ミスをクドクドと糾弾しても、選手が萎縮するだけで無意味。」という考えが根底に有るのかもしれない。だが、言うは易いが実際に押し通すのは、相当な忍耐力と自制心が必要とされる。(ジャイアンツの)堀内監督の様に、選手名を挙げて批判してしまうのが人間の性。落合監督の凄みを感じると共に、6月の段階で「もしかしたら優勝するかも。」と感じ始めた。
合併問題に端を発した球界再編成の嵐。プロ野球70年の歴史で、今年がターニングポイントの年になるであろう事は間違いない。そして、「積極的な戦力補強を行なわず、自前戦力で優勝を勝ち取ったドラゴンズ」の現実を前にして、旧来の闇雲な戦力補強の有り様も論議を呼ぶ事になろう。後世、2004年という年がプロ野球界にとって、多角的な意味でターニングポイントの年であったと言われる気がしてならない。
最後にもう一度言いたい。ドラゴンズ優勝おめでとう!そして、来年こそはジャイアンツが優勝させて貰います(笑)!
*1 いまだ以って、川崎投手を開幕投手に抜擢した意図が判らない。落合監督の手腕は素直に認めるが、あれだけは奇策としか思えないのだ(^o^;;;。
先ずは、自分の不見識さを恥じなければならない。というのも、開幕前の予想では、ドラゴンズの優勝どころか、Aクラス入りも危ういのではないかと踏んでいたからである。その理由は幾つか有るが、何よりも落合監督の”俺流”が、チームを空中分解させるのではないかと危惧していたからだ。
ジャイアンツに代表される様に、殆どのチームが大金を投じて戦力補強に走る中、落合監督は”自前戦力”に固執し、積極的な補強を行なわなかった。「現有戦力を鍛え上げれば、充分優勝出来る。」といった発言もしていた。抑えの切り札だった大塚投手が、メジャー移籍を決めても、「去る者は追わず。」の姿勢だった。これらの言動を、負け惜しみや強がりと思っていた。そして、彼が”俺流”を貫く事で、フロントやコーチ、選手達との間に様々な軋轢を生み、シーズン半ばでチームは間違いなく空中分解すると思っていた。
開幕投手に、過去3年間一軍で投げていなかった川崎投手を抜擢した事で、その思いは確信に変わった。解説していた星野タイガース前監督が、「幾ら何でもウケを狙い過ぎ。何年も投げていない投手が開幕なんて、名古屋のファンに失礼だ。」と言ったそうだが(星野嫌いの自分とすれば、「じゃあ、そんな投手をジャイアンツの”面当て”に引き抜いたのは誰なのか?」と突っ込みを入れたいところだが(笑)。)、自分の目にも晴れの舞台で”俺流”をアピールする為の奇策にしか思えなかったからだ。*1
しかし、試合を重ねる内に、落合監督の”人身掌握術”の巧みさに、「これは単なるハッタリ監督ではないぞ。」と思う様になる。絶妙の選手起用もさることながら、ミスを犯した選手を公然と責める事をせず、むしろ褒める方向で選手個々のモチベーションを上げる。打ち込まれた投手を交代させる場合でも、監督自らがマウンドに告げに行くのだが、怒気に満ちた顔ではなく”ヘラヘラ顔”とも称された笑顔で向かうのである。「ミスをクドクドと糾弾しても、選手が萎縮するだけで無意味。」という考えが根底に有るのかもしれない。だが、言うは易いが実際に押し通すのは、相当な忍耐力と自制心が必要とされる。(ジャイアンツの)堀内監督の様に、選手名を挙げて批判してしまうのが人間の性。落合監督の凄みを感じると共に、6月の段階で「もしかしたら優勝するかも。」と感じ始めた。
合併問題に端を発した球界再編成の嵐。プロ野球70年の歴史で、今年がターニングポイントの年になるであろう事は間違いない。そして、「積極的な戦力補強を行なわず、自前戦力で優勝を勝ち取ったドラゴンズ」の現実を前にして、旧来の闇雲な戦力補強の有り様も論議を呼ぶ事になろう。後世、2004年という年がプロ野球界にとって、多角的な意味でターニングポイントの年であったと言われる気がしてならない。
最後にもう一度言いたい。ドラゴンズ優勝おめでとう!そして、来年こそはジャイアンツが優勝させて貰います(笑)!

*1 いまだ以って、川崎投手を開幕投手に抜擢した意図が判らない。落合監督の手腕は素直に認めるが、あれだけは奇策としか思えないのだ(^o^;;;。
川崎を開幕にした意図ですが、川崎うんぬんと言うより、川上のローテーションを、他の球団のエースとずらしたかったようです。
これにより、川上が投げる試合の勝率を上げ、3連戦の3連敗を無くすというのが、ねらいのようです。
というようなことを、TVで落合が言うとりました。
落合は選手としては一流だったけれど
監督としては全くの未知数どころか
キャンプや開幕戦(あれは僕も驚いた)では
「名選手は名監督に非ず」を実践しちゃってるぞと思ったり…(笑)
でも、それは半分当たってたみたい。
落合監督は監督というより
ベンチに座った野球大好きオジサンだったんだ!(爆)
”人身掌握術”ですよね。現役時代の落合さんからはそんなことが出来る人とは思いませんでした。(^_^;)
巨人も例年通り強いかとは思いますが・・・来年は阪神が頑張ります!(笑)
現有戦力で勝てるというのは、今の時代にいい気がします。
赤字だ、と言って撤退した企業からすれば、こんなうらやましいことはないでしょう。補強へのお金使っていないんだから。
50年ぶりの日本一目指してがんばれ!!
でも、落合監督や選手のコメント読むうちに自分の考えが違ってた事を悟りました。
4番打者をお金でかきあつめたところで優勝できないって事を証明されたし、
選手を信頼しないといけないって事も
来年は阪神もそのへんを完全して、優勝めざしてほしいもんです。
こうすれば勝てる、こうすれば選手が乗る、こうすれば打てる…
それを妥協しないで実行してるだけ。
ただ、イチローの打撃でもそうですが、
色気を出さず、感情的にならずにシビアに実行していくことが、
どれだけ難しいことか。
だからこそ成績を収められるのかな、と思いました。
川崎の開幕投手。
私は期待して獲得したのに蚊帳の外になっている彼を表舞台に引っぱり出し、
KOの責任をすべて監督が取ることによって、
彼への批判や不満を鎮め、チームの和が乱れないようにする意図を感じました。
一中日ファンとして思うのは、落合監督の自分を抑えるかのような”俺流”というのはどうなのかなあという事。確かに、現有戦力で優勝することはすばらしいと思うのですが、感情を表に出し、演出をすることの方が実は盛り上がるのではないかと思うんです。
星野監督時代、扇風機を殴りつける様子を見て共感し、エラーをした選手を即座に引っ込めるというやり方を見て、厳しい環境の中での勝利にどれだけ感動をしたでしょうか。
イチローや松井がいう平常心は大切なのかもしれないが、見ているものを熱くさせる演出があってもいいのではないかと思う。
又、「シーズンを通して好不調の波が少なかったのは、投手力と守備力の御蔭。もし打力のチームであっても、俺は徹底的にこの野球をやらせる。巨人の様なチームでも、出来ない筈はない。巨人だって走れる選手は居るし、しっかり勝てる投手も居る。だけど、”余りにも打てるから”、その部分に手を加えなかっただけ。野球は”守り”だ。」とも。(両文章内の””は当方が付けました。)
打撃の職人だった落合監督が、守りの野球を当初から企図していたのも意外でしたが、”昔の野球”というコメントには思わず納得してしまいました。
確かに、「守る時は守る。攻める時は攻める。」といった、シンプルな野球は、古くは川上野球や藤田野球、古葉野球等に相通じているのかも。長嶋さんの目指した、”打ち勝つ華やかな野球”を否定するつもりもないし、個人的には好きでは有りますが、こういった”昔の野球”も、野球の本質的な部分を楽しむという意味では良いのかなあと思ったりもします。
唯、皆が皆こういった野球をしたら、それこそつまらないと思うし。各チーム、それぞれの”色”を出して、来シーズンはより魅力的な試合を繰り広げて欲しいと望んで止みません。
正直、プロ野球には関心が薄いのですが、そんな私でも去年の阪神快進撃や今年の各種騒動、そして今回の落合監督率いる中日の優勝などは注目する出来事でした。
今年はあまり良くない話題もありましたが、来年は落合に続けと盛り上がることで、私のような関心の薄い層への訴求が計られれば、プロ野球界の一層の発展に繋がるのではないかと素人考えながらに思ったりもしました。
以上、プロ野球に関しては外野の私ですが、うまく捕球出来たでしょうか?(^^;)
なんか、ダブって送っちゃったようなので、ひとつ消しちゃってください。
で、中日の優勝ですけど、オレ流だなんだと言われてるけど、至極基本に忠実に野球をやった結果なんですよね。
それが出来てなかった巨人をみてると、ファンとして凄く複雑でした。
川相の件もあるし。