プロ野球の世界で“物凄い選手”が現れると、以降、有望と見做される選手に対して、“其の物凄い選手の名前を冠した異名”が付けられる事が多い。例えば「大谷翔平選手」の名前を冠して、「大谷二世」とか「〇〇(地名や学校名等)の大谷」といった具合にだ。
此方で紹介されている様に、物凄い選手の名前を冠して呼ばれたケースは本当に多い。だが、其の物凄い選手の実績を追い越すどころか、足元にも及ばない成績で終わってしまう事が殆どな気がする。「“台湾のイチロー”という異名を引っ提げ、1997年オフにジャイアンツ入りたものの、結果を残せずに僅か1年で退団したルイス・デロスサントス。」なんぞは、超ガッカリな選手の代表格と言って良いだろう。
先日、ラジオで野球中継を聞いていたら、解説はロッテオリオンズ(現在はマリーンズ)とドラゴンズ、そしてジャイアンツで投手として活躍した前田幸長氏が務めていた。今年で54歳となった“チョコ”の声を聴いていて思い出したのは、「彼と共に“同級生”として福岡第一高校時代に活躍し、“九州のバース”の異名で知られた山之内健一氏。」の事。
1988年のドラフト会議で福岡ダイエーホークス(現在は福岡ソフトバンクホークス。)に5位指名(前田氏は同会議で、ロッテオリオンズに1位指名された。)され、プロ入りした山之内氏。だが、プロの世界で「19年間」活躍した前田氏に対し、山之内氏のプロ生活は「6年間」で終わりを告げる。「1軍で、全くヒットを打てずに終わった。」ので、“九州のバース”という異名は、少なくともプロの世界では全く意味を持たなかった訳だ。
そんな山之内氏、引退後はプロレスラーへの転向を表明するも、デビューする事無く断念した後、居酒屋を経営している事は知っていたけれど、此方の情報によると「昨年、歌手デビューを果たしていた。」と言う。デビュー曲のタイトルは「東京ハーバーライト」【動画】だそうだが、CDジャケットに載った彼の写真を見ると「現役時代と比べると、随分痩せたなあ。」と、其の変貌振りに驚いてしまった。