幼少時、子供向けの雑誌には「21世紀はこうなっている!」といった感じで、「未来予想図」が良く載っていた。今からウン十年も前の話だが、「人型のロボットが各家庭に1台(1人?)ずつ置かれ、一切の家事を行っている。」、「空飛ぶ車で通勤」、「宇宙旅行の一般化」等々、「自分が大人になった時は、こんな事が実現しているんだ。」とワクワクしたもの。今になって考えると「携帯電話の一般化」というのは当たっていたものの、其の“予想”の多くは残念乍ら実現していない様に記憶している。
其処で今日は、「50年後の未来」を予想してみたい。「100年後」となってしまうと余りに先過ぎて、今一つイメージし辛いし、「20~30年後位」だと逆に近過ぎて、面白みが無い様に感じる。だから切りが良い所で「50年後の未来」を対象とし、「或る出来事が実現しているか否か?」を予想する。科学的な裏付け等全く無い、単なるおっさんが“感覚的に”予想した物なので、其の辺は御理解戴ければと。
嘗ては「不治の病」と言われた結核も、今では治療可能な病となった。結核に取って代わって「不治の病」と言われる様になった癌も、早期発見等によって必ずしも死に直結する病では無くなったものの、残念乍ら全ての癌患者が完治するには到っていない。50年後の未来、即ち「2061年」に癌は完治する病となっているだろうか?目覚ましい医学の進歩を信じ、自分は「癌は完治する病になっている。」と予想する。
では、「人類の夢」とも言われる不老不死はどうだろうか?「同一の人物が、不老不死の状態になる。」という意味では違う気もするが、クローン技術を極めて行けば将来的には可能となりそうだけれど、50年後の段階では“倫理的な面”で不老不死は実現していないと予想。「独裁者をクローン技術により、結果的に『不老不死』にしてしまう。」なんて事を考えると恐ろしいし、個人的には不老不死は実現しない方が良いと考えている。「そこそこの年齢迄生き、そこそこの年齢で死ぬ。」という、自然の法則に逆らわないスタイルが一番ではなかろうか。(手塚治虫氏の作品「火の鳥」シリーズからは、不老不死で在る事の虚しさを痛感させられたし。)
「宇宙旅行の一般化」及び「宇宙空間で多くが定住化」に関しては、恐らく実現していないだろう。技術的な問題も然る事乍ら、コスト面で(50年後の段階での)一般化は無理と考える。
技術的な面で言えば空飛ぶ車は実現していそうだが、「空中での交通整理」と「事故が発生した場合、落下物等での二次被害の大きさ。」等が問題になりそうだ。前者で言えば、信号に代わる何等かの新しい交通整理手段が生み出されている可能性は在るけれど、設置乃至整備に莫大な費用が掛かりそう。又、後者の問題解決は、非常に難しいのではなかろうか。よって、50年後に「空飛ぶ車の“一般化”」はしていないと予想する。
「我が国での女性首相の誕生」はどうだろうか?世界では続々と「女性のトップ」が誕生しているので可能性は充分在りそうだが、基本的に「大きな変化を好まない。」という我が国の国民性を考えると、「どうだろうなあ・・・。」と予想が難しい。でも世界の潮流には抗えない気もするし、50年後なら、と言うか“50年後迄には”「我が国での女性首相は誕生している。」と予想。
50年後にも「NPB」が存在している場合、其処に所属しているチームに女性プロ野球選手は誕生しているだろうか?(態々「NPB」と但し書きしたのは、以前の記事「女性プロ野球選手」でも書いた様に、NPB傘下のチームで無ければ、既に女性プロ野球選手は誕生しているからで在る。)個人的にはNPB傘下のチームで大活躍する女性プロ野球選手を見てみたいけれど、“長期に亘って”男性選手と競い合うというのは“体力的に”難しそう。
「2061年の段階で、『GNP1位の座』に中国が就いているか否か?」に関しては、可成りの確率で「否」だと予想。同国の経済発展の凄さは認めるも、余りに無理をし過ぎていて、「砂上の楼閣」が如き危うさを感じる。或る段階で、破綻を来すのではなかろうか?唯、そうは言っても「底力」の在る国なので、GNPランキングの2~3位には留まっている事だろう。何やかんや言っても、50年後もGNP1位はアメリカが鎮座し続けている様に思う。
不老不死の実現・・・臓器移植やクローン技術抜きには考えられないでしょうが、倫理観や宗教観との兼ね合いで、其処まで踏み込んでいいのか、というのが関門でしょうね。
宇宙旅行の一般化・・・夢は持ちたいけれど無理。
空飛ぶ車・・・2次元平面でもコントロールが難しく、毎年何千人もの死者が出ているのに、3次元での一般化なんて到底無理。
女性首相とNBPの女子プロ選手の誕生・・・50年も要しないでしょう。
中国のGNP1位・・・国民総生産の意味からすれば当然実現。何しろ世界1人口の多い国ですから、たぶんダントツで。共産国家を維持しているかどうかも、大きな変数になりますが。
米国は緩やかな下り坂に入っており、移民政策で保守色を強めていれば、おそらく2、3位も難しいかも。
中学の頃、社会の先生から聞いた話ですが、「文明の覇者は東から西へ」という法則? があるそうで、メソポタミア⇒ギリシャ⇒ローマ⇒中央ヨーロッパ⇒イギリス⇒アメリカ、と来て次は日本であってほしいが、国力の点でたぶん中国、その次は東南アジアかインドか・・・と。
21世紀になってもう11年目になるというのに、未だに過去の遺物と言っても良い「右だ左だ」という切り口“だけ”で批判し合っている人達が居るというのは、本当に不毛としか思えない。同様に「男女」という性別の違い“だけ”で「ああだこうだ。」と言い合うのも不毛。性別に関係無く、能力のある人間はどんどん然るべき職に就けないとおかしいと思うし、そうじゃないと結局は国益を損ねるだけではないかと。
中国に関しては「50年内に、嘗てのソ連の如く、国内が大きく分裂するのではないか?」という気がしています。顔や文化、風習等、余りに異なる人々が「1つの国家で御座い!」というのは、余りに無理が在る。中国共産党による苛烈な抑え込みが限界に達した結果、幾つかの国家に分裂し、「中国本体」が縮小化されれば、果たしてGNP1位の座は難しいのではなかろうかと。其れでも2位乃至は3位の座を死守していましょうが。
不老不死…×
(ただしクローン羊、クローン人間がそうだったように噂にはなりそう)
宇宙旅行の一般化…△
(せいぜい大気圏外に出る程度)
空飛ぶ車…×
(ガソリン食いすぎる)
女性首相…○
(50年もかからない)
NBPの女子プロ選手の誕生…△
(人口減を考えると可能性はある。ただし、スウェーデンのような国でも男子のアイスホッケーやサッカーで女子選手がいるわけではないようであるのでわからない)
中国のGNP1位…○
一時的にはあると思うが、国家体制の問題、人口減(といっても多いが)、維持できるかは不明。インドあたりが来るかもしれないが、中国憎しで美化されているこの国も問題が多い。やはり安定株は米国?
50年後の車は、ガソリンを使用しないタイプが主流になっている可能性も高そう。「電気自動車とかでは無く、奇抜なシステムでの車(空中から何等かのエネルギー源を得るとか。)が出来ていたりしないかなあ。」等と空想すると非常に楽しい。
インドが大きく躍進している可能性は高そう。個人的に興味が在るのは、「50年後、ECが一体化し得ているか?」という点。「50年後のECがどういう状態にあるか?」というのは、世界に大きな影響を与えるだろうから。