「2012年中に、社内での公用語を英語とする。」と先月、楽天が発表。ユニクロを展開するファーストリテイリングも以前、「2012年3月から、外国人社員を交えた会議や海外店への文書を原則英語に統一する。」との方針を打ち出していた。これ等のニュースを見聞した際、記事にしようと思った事が在ったのだが、「単なるやっかみ。」と捉えられるのも癪なので、記事にするのを控えていたのだが・・・。
*****************************************
「社内で英語公用語『馬鹿な話』ホンダ社長」(7月20日、読売新聞)
「日本国内(の業務)で全部、英語なんて馬鹿な話は無い。」。ホンダの伊東孝紳社長は20日の記者会見で、社内共通語を英語にする考えに否定的な考えを示した。
国内企業では、インターネット・サービス大手の楽天が先月、2012年中に社内で英語を公用語とする方針を打ち出した。
ユニクロを展開するファーストリテイリングも、外国人社員を交えた会議や海外店への文書を原則、2012年3月から英語に統一する予定だ。
自動車業界では、仏ルノーと資本・業務提携している日産自動車が役員会等で英語を使用し、書類の日英併記等を進めている。
此れに対して、1998年から米国の研究所の副社長を務める等海外経験も在る伊東社長は、「グローバル展開する中で、必要な時は英語を使うのは当然で、(日本語と)使い分ければ良い。」と述べた。
*****************************************
社会人になって以降ずっと海外関係の仕事に従事するも英語は苦手で、“度胸イングリッシュ”で何とかかんとか誤魔化して来た自分。だから偉そうな事は言えないのだが、「英語が上手く話せる。=仕事が出来る。」とは必ずしも言えないのは経験則から感じている。「TOEICでは常に高得点を記録し、英語が上手く話せる。」という上司が嘗て居たけれど、商品知識が乏しいばかりか、客先に行っても自身の自慢話ばかりしている在り様で、客から相手にされない事が多かった。客から「御前のボスは何なんだ?」と露骨に嫌みを言われた事も何度か在ったし。
その一方で、英語が殆ど話せない技術者と一緒に海外出張した事が在ったが、知っている単語を繋ぎ合わせ、身振り手振りで必死に説明している彼は、客と上手くコミュニケーションを図れていた。「あんなに詳しく、それも一生懸命説明してくれたのは嬉しかった。」と、客から感謝されたのを今でも覚えている。
グローバリズムが進む中、英語の重要性が増しているのは確かだ。しかし「(日本企業の)社内に於ける公用語を英語にする。」というのは、個人的に行き過ぎな気がしていた。「英語が出来ない奴は全て駄目。」みたいな発想になってしまうと、「仕事は出来るのだけれど英語は苦手。」という人材が活用されないどころか、採用されない可能性すら出て来るのではないか?(英語が上手く話せて、尚且つ仕事が出来れば、そりゃあ言う事は無いのだろうけれど。)必要不可欠な時には英語を使用するも、日本企業なのだから「何もかもアメリカに倣え!」では無く、社内では「郷に入っては郷に従う」で、日本語にてコミュニケーションを図るのがベターと考える。それをアメリカで駐在した経験の在る人物がズバッと主張したのは、「良くぞ言った!」という思いが在る。
*****************************************
「社内で英語公用語『馬鹿な話』ホンダ社長」(7月20日、読売新聞)
「日本国内(の業務)で全部、英語なんて馬鹿な話は無い。」。ホンダの伊東孝紳社長は20日の記者会見で、社内共通語を英語にする考えに否定的な考えを示した。
国内企業では、インターネット・サービス大手の楽天が先月、2012年中に社内で英語を公用語とする方針を打ち出した。
ユニクロを展開するファーストリテイリングも、外国人社員を交えた会議や海外店への文書を原則、2012年3月から英語に統一する予定だ。
自動車業界では、仏ルノーと資本・業務提携している日産自動車が役員会等で英語を使用し、書類の日英併記等を進めている。
此れに対して、1998年から米国の研究所の副社長を務める等海外経験も在る伊東社長は、「グローバル展開する中で、必要な時は英語を使うのは当然で、(日本語と)使い分ければ良い。」と述べた。
*****************************************
社会人になって以降ずっと海外関係の仕事に従事するも英語は苦手で、“度胸イングリッシュ”で何とかかんとか誤魔化して来た自分。だから偉そうな事は言えないのだが、「英語が上手く話せる。=仕事が出来る。」とは必ずしも言えないのは経験則から感じている。「TOEICでは常に高得点を記録し、英語が上手く話せる。」という上司が嘗て居たけれど、商品知識が乏しいばかりか、客先に行っても自身の自慢話ばかりしている在り様で、客から相手にされない事が多かった。客から「御前のボスは何なんだ?」と露骨に嫌みを言われた事も何度か在ったし。
その一方で、英語が殆ど話せない技術者と一緒に海外出張した事が在ったが、知っている単語を繋ぎ合わせ、身振り手振りで必死に説明している彼は、客と上手くコミュニケーションを図れていた。「あんなに詳しく、それも一生懸命説明してくれたのは嬉しかった。」と、客から感謝されたのを今でも覚えている。
グローバリズムが進む中、英語の重要性が増しているのは確かだ。しかし「(日本企業の)社内に於ける公用語を英語にする。」というのは、個人的に行き過ぎな気がしていた。「英語が出来ない奴は全て駄目。」みたいな発想になってしまうと、「仕事は出来るのだけれど英語は苦手。」という人材が活用されないどころか、採用されない可能性すら出て来るのではないか?(英語が上手く話せて、尚且つ仕事が出来れば、そりゃあ言う事は無いのだろうけれど。)必要不可欠な時には英語を使用するも、日本企業なのだから「何もかもアメリカに倣え!」では無く、社内では「郷に入っては郷に従う」で、日本語にてコミュニケーションを図るのがベターと考える。それをアメリカで駐在した経験の在る人物がズバッと主張したのは、「良くぞ言った!」という思いが在る。
外国の企業が自社と取引したいのなら、向こうが日本語を勉強すればいいのです。こちらが外国の企業と取引したくば、その国の言葉をこちらが勉強すればいいのです。お互い様と考えます。
英語ができる=有能とは限らないとのこと。同感です。単に外国の言葉を理解するだけならば、これだけデジタル化が進んだのですから、いずれ実用になる電子翻訳機も開発されるでしょう。
そういうことは機械に任せて、もっと人間しかできないことで、能力を評価すべきですね。
楽天の三木谷はバカですね。こんなバカがやっているサイトからは買い物をしたくありませんね。
「日本の文化は何から何迄素晴らしく、他国の文化は卑しい物。」みたいな“国粋主義的な思考”は大の苦手で、この問題もそういった捉え方をされ勝ちなのが、記事にするのを控えていた一要因でした。今回のホンダ社長や雫石様の様に英語を完全否定するのでは無く、「あくまでも必要に応じて使い分ければ良いのではないか?」という考え方には全くの同感。「社内の公用語は英語しか認めない。」といった考え方が余りにも押し通されてしまうと、「英語が上手く話せる人間だけがまともで、そうで無い人間は排除されるべき存在。」という実に排他的な思考が罷り通ってしまう危険性を感じてしまう。記事内でも触れた様に、英語が決して得手では無くても仕事の出来る人間というのは居るのですから。
外人さんと話すために必要な全てでは有りません。
英語が上手く話せるより、話す内容がしっかりしていることのほうが、よほど重要です。
勿論出来ることに越したことは有りませんので
せめて「アレルギー」にならないように、と気をつけては居ますが・・・
グローバル化の頓珍漢な解釈をする人も、一種の「かぶれエリート」ではないでしょうか。
自国の文化を大切に出来ない人は、相手の文化にも敬意を払うことが出来ず、ただ卑屈なだけだと思いますが。
一流選手がより高いレベルでプレーをしたいという気持ちは判るけれど、日本のプロ野球選手が次々にメジャーに移籍してしまうのは正直寂しい。そんな気持ちをどうしても持ってしまう自分ですから、思考面で狭量さを自覚する事がしばしば。ですから極めて排他的な人々を一方的に批判は出来ないのだけれど、「自身を高めたいが為に仮想敵を作り上げ、何でもかんでも蛇蝎の如く批判し捲る。」という姿勢には全く共感を覚えないし、寧ろ嫌悪感を覚えてしまう。「相撲や落語に関心を持たない人間は日本人じゃない。」と主張していた方がネット上居たけれど、こうまで自国の文化を持ち上げながら、他国の文化、特に特定国の文化を詰り捲るというのは(「○○語は下品で嫌。」等。)、結局の所「こんなに自国の文化を尊んでる自分って、凄く素敵でしょ?」といった不気味な程の自己陶酔だけで、本当に自国の文化を愛しているかすらも怪しいと考えています。
「自分がされて嫌な事は、他者に対しても行わない。」、そんな事すらも理解出来ない人は、申し訳無いけれど“社会的欠陥者”だと思います。