先日、車の給油に行ったら、料金が175円/リットルだった。最近、給油価格が上がり続けているのは判っていたけれど、記憶違いで無ければ3ヶ月程前は155円/リットルだったので、20円/リットルも値上がりした事になる。「9月末に“ガソリン補助金”が打ち切られれば、200円/リットル近く迄値上がりするのでは。」という話も在り、車に乗る機会がそんなに多くは無い自分でも厳しい状況なのだから、車依存度の高い人は本当に大変だと思う。
兎に角、何から何迄値上がりラッシュの御時世。一昔前だと「売り手は値上げにとても及び腰で、値上げしたとしても数円単位が漸と。」という感じだったのに、最近は「当たり前の様に数十円単位で値上げ、其れも酷い場合は短期間で何度も。」という状況になっている。「“生活防衛”の為、可能な限り無駄を省き、1円でも安く物を買う。」という消費者の努力だけでは、最早対応出来ないレヴェルだ。
売り手の側が値上げせざるを得ない状況ならば仕方無いのだが、中には便乗値上げとしか思えないケースも在り、非常に腹立たしい。「今年6月に電気料金を大幅に値上げした電力会社が、軒並み“大幅黒字”を出している。」事に不平&不満の声が上がっている様だが、少なからずの消費者が「便乗値上げの匂いを感じてしまっているから。」だろうし、当然の反応だと思う。
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「『金返せ。』、『何の為の値上げ。』電力9社の10兆円黒字にネット打ち切れ・・・過去最高益の会社も」(8月3日、女性自身)
8月2日、東京電力ホールディングスが’2023年4~6月期決算を発表。1,362億円の大幅黒字となった事が明らかになった。
又、日本経済新聞は、7月31日に「北海道、東北、北陸、中部、関西、中国、四国、九州の大手電力8社の連結最終損益は計9,405億円の黒字になる。」と報じている。例えば東北電力の場合、燃料価格の下落や電気料金の値上げ等により、経常利益は前年より3,992億円多い2,000億円に。過去最高益の黒字決算となった。
黒字化を手助けしたのが、電気料金の値上げだ。今年6月には、電力大手10社の内、中部、関西、九州電力を除く7社で、15%から39%の値上げが行われた。
「電力会社は、石炭や天然瓦斯等、発電の燃料価格の変動を電気料金に反映する事が認められています。然し、『規制料金』の場合、値上げ出来る上限額が決まっており、此の上限を変更するには、国への申請が必要です。2022年はロシアのウクライナ侵攻や円安の影響で、燃料価格が高騰。其れに伴って、電力会社は料金を上げて来ましたが、多くの会社で規制料金が上限に到達。燃料の高騰分は、電力会社が負担する事となり、電力大手10社の2023年3月期連結決算では中部電力と関西電力を除く8社が赤字を計上、規制料金の引き上げを申請したのです。」。(全国紙記者)
6月の値上げによって、電気料金は使用料260kWhの家庭で、881円~2,771円の負担増に。此の金額は、政府の「電気・瓦斯価格激変緩和対策事業」による1kWh当たり7円(同家庭の場合、1,820円)の補助を含んでいるが、此の補助は9月で終了の予定だ。
其の後、燃料価格の下落を受け、7月の電気料金は値下がり。沖縄電力は1,173円の下げ幅となったが、他は177円から304円の値下げに留まった。8月、9月に付いても電気料金は値下がりの傾向に在る。
電力会社には此れ迄の赤字計上によるダメージが在り、今後の再び燃料価格の高騰や円安の進行する可能性も在る。とは言え、此処1年の電気代値上げが消費者に与えたインパクトは大きかった。昨今は食品等、様々な値上げも相次いでおり、家計が苦しいという人は少なく無い。猛暑でも電気代節約の為、エアコンの使用を控え様とする人も居る中で、SNS上では大幅な黒字報道に怒りを感じる人が相次いだ。
「じゃ、電気代上げる必要全く無かったねんで、金返せ?」、「巫山戯るな。エアコン点ける御金が無くて、人死んでるんだけど。」、「此の猛暑でも電気料金高騰で、エアコンも入れない高齢者多数居る。」、「行き成り黒字回復。当たり前か。電気料金見直して欲しい。」、「一体、何の為の値上げだったの?大幅黒字なら、使用者に還元しろよ!」。
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