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「『仮面ライダー』【動画】プロデューサー、平山亨氏死去」(8月1日、読売新聞)
元東映プロデューサーの平山亨(ひらやま・とおる)氏が7月31日、心不全で死去した。84歳。
告別式は近親者のみで行う。後日、偲ぶ会を開く。喪主は次男、満(みつる)氏。
1954年に東映入社。1971年、プロデューサーとしてTV番組「仮面ライダー」を大ヒットさせ、以後も同シリーズを手掛けた。他にも「秘密戦隊ゴレンジャー」【動画】、「仮面の忍者 赤影」【動画】、「ジャイアントロボ」【動画】等多くの作品の製作を手掛け、特撮ヒーロー番組の礎を築いた。
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【平山亨氏】
少なくとも40代以上の人で在れば、其の顔は知らなくても、「平山亨」という名前を知らない人は、恐らく少ないのではないか?子供の頃に夢中で見ていた特撮番組で、OP乃至はEDに流れるクレジット・タイトルに、必ずと言って良い程記されていた名前だからだ。
プロデューサーとして関わって来た作品だけを見ても、彼が何れだけ「特撮番組」に貢献して来たか判るだろう。「彼無くして、特撮番組は存在し得なかった。」と言っても良いと思う。闘病生活を送られているのは知っていたが・・・本当に残念だ。
“おやっさん”を始めとして、多くの“仲間達”が待つ世界へと旅立たれた平山氏。「楽しい思い出を一杯与えて下さって、本当に有り難う御座いました。」という感謝の言葉を送りたい。合掌。
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賃貸形式の「グランドマンション一番館」には、灰汁の強い住民達が住んでいる。高齢率の高い此のマンションの東側に、分譲形式の「グランドマンション二番館」が建設される事となった。
そんな中、グランドマンション一番館では「日照権問題」、「騒音問題」、「幼児虐待」、「住居侵入」、「ストーカー」、「年金不正受給」、「振り込め詐欺」、「密室殺人」、「建物消失」といった出来事が次々に発生する。
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ミステリーの世界では「人物や時間等の記述を意図的に暈して記す事で、読み手にミスリードさせる手法。」が在り、其れは「叙述トリック」と呼ばれている。「『現在』に付いて語っている。」様に思わせて、実は「過去の出来事」だったり、当該人物を「女性」と信じ込んで読んでいたら、実は「男性」だったといった感じだが、此の「叙述トリック」の第一人者・折原一氏の小説「グランドマンション」を読了。
折原作品は「急に眠りに落ちてしまった。」とか、「意識が薄れて行った。」といった記述の多さが特徴。「時間の概念」を暈す意味合いが在るのだけれど、其の多さには食傷気味の感が在る。
又、「御都合主義」としか思えない展開が、此の小説でも“健在”で、初めて折原作品を読まれる人の中には、そういった点に「苦手さ」を感じる人も居られる事だろう。
「時間軸」が曖昧になったり、「此の人物は、一体誰の事なのか?」と頭の中が混乱したりもするのだが、“事実”が判明した段階で、「そうだったのか!」という“スッキリ感”を味わえる。「建物消失」に関する“事実”には、「そう来たか!」という“遣られた感”が。
総合評価は、星3つ。