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一体、誰が殺ったのか━。解放運動と不可解な捜査の闇に翻弄された「狭山事件」。事件直後に少年が謎の自殺を遂げた「3億円事件」。戦後最大のリドル・ストーリー「下山事件」。謎解きが新たな謎を呼ぶ「世田谷一家殺害事件」等、戦後犯罪史の迷宮に「置き去り」とされた謎に、今、新しい光が当てられる。
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文庫「戦後未解決事件史」(別冊宝島編集部)の裏表紙に記された文章だ。「第1章 戦後10大事件史」、「第2章 平成未解決事件」、そして「第3章 昭和未解決事件」と3つの章及び2つのコラムから構成されている。上記した以外に「グリコ・森永事件」や「帝銀事件」、「『赤報隊』事件」といった若い人でも知っているで在ろう超有名事件から、「藤田小女姫事件」や「アナタハン事件」、「青酸コーラ殺人事件」といった一定世代以上ならば「嗚呼、そんな事件が在ったなあ。」と感慨を覚えるで在ろう事件迄、35の“未解決事件”(コラムで扱われている事件は除く。)が取り上げられている。
各事件の全貌と共に、「真犯人X」の推測が載っているは興味深い所だが、中でも「『赤報隊』事件」の“犯人”に接触したとする新右翼「一水会」の顧問・鈴木邦男氏の証言は衝撃的だった。右翼にも左翼にもシンパシーを持たない自分だが、鈴木氏の主張にはしばしば正当性を感じている。そんな彼の証言だけに、かなりの信憑性を感じるのだが・・・。
又、電話ボックスの中等に置かれていた青酸ソーダ入りコカ・コーラを飲み、2人が亡くなった「青酸コーラ殺人事件」。亡くなったのは16歳の男子高校生と46歳の男性作業員で、その他にも放置されたコカ・コーラを飲もうとして舐めたものの、余りに苦かった為に飲むのを止めたという人が複数人居たという。事件が発生したのは1977年の事だが、街中に放置されていたコカ・コーラを平気で飲んでしまうという事が僅か31年前に起こっていたというのに改めて驚かされる。
勿論、自分はこの事件報道をリアル・タイムで見聞していたし、「何で放置されていた物を平気で飲めるのだろうか?」という思いが在った。当時の世間の反応も、「呆れた。」という物が多かった様に思う。唯、その呆れ度合いも、今の感覚からすると低かった気も。31年という月日は、人々の感覚もかなり変えてしまうのかもしれない。
未解決事件が生み出される要因は幾つか挙げられ様が、「初動捜査のミス」に「警察組織のセクショナリズム」、「先入観に基づく捜査」というのがかなり大きいと、この本を読んで改めて思った。「スチュワーデス殺人事件」や「八海事件」という自分にとっては初めて知った事件も載っている等、なかなか読み甲斐の在る本だ。
一体、誰が殺ったのか━。解放運動と不可解な捜査の闇に翻弄された「狭山事件」。事件直後に少年が謎の自殺を遂げた「3億円事件」。戦後最大のリドル・ストーリー「下山事件」。謎解きが新たな謎を呼ぶ「世田谷一家殺害事件」等、戦後犯罪史の迷宮に「置き去り」とされた謎に、今、新しい光が当てられる。
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文庫「戦後未解決事件史」(別冊宝島編集部)の裏表紙に記された文章だ。「第1章 戦後10大事件史」、「第2章 平成未解決事件」、そして「第3章 昭和未解決事件」と3つの章及び2つのコラムから構成されている。上記した以外に「グリコ・森永事件」や「帝銀事件」、「『赤報隊』事件」といった若い人でも知っているで在ろう超有名事件から、「藤田小女姫事件」や「アナタハン事件」、「青酸コーラ殺人事件」といった一定世代以上ならば「嗚呼、そんな事件が在ったなあ。」と感慨を覚えるで在ろう事件迄、35の“未解決事件”(コラムで扱われている事件は除く。)が取り上げられている。
各事件の全貌と共に、「真犯人X」の推測が載っているは興味深い所だが、中でも「『赤報隊』事件」の“犯人”に接触したとする新右翼「一水会」の顧問・鈴木邦男氏の証言は衝撃的だった。右翼にも左翼にもシンパシーを持たない自分だが、鈴木氏の主張にはしばしば正当性を感じている。そんな彼の証言だけに、かなりの信憑性を感じるのだが・・・。
又、電話ボックスの中等に置かれていた青酸ソーダ入りコカ・コーラを飲み、2人が亡くなった「青酸コーラ殺人事件」。亡くなったのは16歳の男子高校生と46歳の男性作業員で、その他にも放置されたコカ・コーラを飲もうとして舐めたものの、余りに苦かった為に飲むのを止めたという人が複数人居たという。事件が発生したのは1977年の事だが、街中に放置されていたコカ・コーラを平気で飲んでしまうという事が僅か31年前に起こっていたというのに改めて驚かされる。
勿論、自分はこの事件報道をリアル・タイムで見聞していたし、「何で放置されていた物を平気で飲めるのだろうか?」という思いが在った。当時の世間の反応も、「呆れた。」という物が多かった様に思う。唯、その呆れ度合いも、今の感覚からすると低かった気も。31年という月日は、人々の感覚もかなり変えてしまうのかもしれない。
未解決事件が生み出される要因は幾つか挙げられ様が、「初動捜査のミス」に「警察組織のセクショナリズム」、「先入観に基づく捜査」というのがかなり大きいと、この本を読んで改めて思った。「スチュワーデス殺人事件」や「八海事件」という自分にとっては初めて知った事件も載っている等、なかなか読み甲斐の在る本だ。
警察のミスもあったけど衝撃的だったのが捜査責任者の人が自殺したことです。
責任感が強いというか若かった僕には衝撃的でしたね。
「キツネ目の男」
スーツにG帽子という不自然さ。
関西では丸首シャツに阪神帽子のオッサンは散見しますが、
この組み合わせはありえないです。
>三億円事件
犯人に真相の本を書いて欲しいです。
勿論、フィクション小説の
形式でいいから・・
事件の事等、よく理解できないはずの小学校低学年の僕なのに、お菓子を食べる度に、
「これグリコ?」
って聞いて、グリコじゃなかったら安心して食べていましたね。
社会的反響の大きい事件なのに、迷宮入りしてしまったのは、本当に残念でした。
他者の命を奪い取る行為が許し難いのは言う迄も在りませんが、「『赤報隊』事件」は自分も犯行の卑劣さに憤りを覚えました。新右翼「一水会」の顧問・鈴木邦男氏も、「『朝日新聞は売国的な主張を繰り返している。→許せないから社員を殺し、他の社員達の見せしめにする。』という発想で為した事ならば、これは全く道理的では無い。現場で働いている社員を殺害するなんていうのは、もし自分が事前に知っていたら絶対に阻止する。」といった趣旨のコメントをされていました。これは全くその通りだと思います。
現場で働いている警察官達の多くは、必死で働いていると思うんです。でも「警察」という組織を考えると、残念乍らセクショナリズムの弊害がかなり出ている様に感じます。それと最新の操作方法に注力する余り、基本に忠実な捜査というのが置き去りにされ、結果的に事件解決を難しくしているとしたら、これは悲劇ですね。