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「認知症不明1.5万人超=4年連続で最多更新-死者は471人・警察庁」(6月15日、時事通信)
昨年1年間に認知症の行方不明者として全国の警察に届け出が在った人は、前年から3,224人増え、1万5,432人に上った事が15日、警察庁の纏めで判った。2012年の統計開始以降、4年連続で最多を更新した。
警察庁によると、昨年の内に所在が確認されたのは、其れ以前に行方不明になっていた分を含め1万5,314人。第三者からの通報等を含め、警察活動で発見されたのは9,756人、自力で帰宅したり家族が発見したりしたのは4,950人。発見時に死亡していたのは471人だった。
届け出の受理当日に所在が確認されたのは、7割以上の1万1,095人。見付かった人の98.4%に当たる1万5,069人は、1週間以内だった。
認知症以外の人を含む全体の行方不明者数は8万4,850人で、過去10年間略横這いで推移。年代別で最も多かったのは10代の1万7,118人で、原因や動機が確認出来た人の半数以上は親子の不和等、「家庭関係」だった。
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7年前の記事「介護」で触れた様に、父方の祖父は認知症に罹患していた。60代半ばと、体力が比較的在る年齢で発症したので、祖母達が徘徊を引き留めるのは大変だったと言う。其れでも、外を徘徊してしまう事が在ったそうだが、家族や近所の人が早い段階で見付けてくれたので、大事には到らなかった。「徘徊中に事故に巻き込まれ(又は事故を起こしてしまい)、莫大な損害賠償を求められる。」なんて事が無かったのは、運が良かったとも言える。
そんな訳で、我が家では「認知症の行方不明者の捜索依頼を、警察に届け出る。」という事態にはならなかったのだけれど、「我が国では昨年1年で1万5,432人も、認知症を罹患した行方不明者の捜索依頼が出された。」というのは、全く他人事に思えない。1日平均で約42人、1時間に約1.7人の割合で、捜索依頼が出されている計算だ。超高齢社会に突入した今、其の数は急速に増えて行くに違い無い。