第44回衆議院議員総選挙が一昨日投開票された。予想はしていたものの、投票率が現行制度になって以降最高の67.51%を記録したというのは、如何に今回の選挙への関心が高かったかを表しているだろう。政治に無関心だった層が、どういう形で在れ政治に目を向ける様になったのは良い事だと思う。
衆議院を解散して以降ずっと自民党に追い風が吹いていたので、自民党の躍進と民主党の落ち込みも予想は出来たが、まさかあれ程迄の大差が付くとは思ってもいなかった。自民党が公示前を84上回る296議席を獲得(造反議員として無所属で出馬し当選した者の中から、早速自民党への居座り宣言が出たり、離党して当選した者が復党を匂わせたり、又、無所属で当選した者の中にも自民党へ色目を使っている者も少なからず居る事から、議席数は今後もっと増えると思われるが。)し、単独で絶対安定多数ラインを軽くクリアし、公明党の31議席を併せると与党としては327議席となり、衆議院定数の3分の2を軽くクリアするのだから、「自民党の歴史的大勝利」というのも頷ける。対して民主党の場合は、公示前から64議席減の113議席という結果では大惨敗と言わざるを得ないだろう。政治の世界を見続けて来たが、これ程迄の大勝利&大惨敗は自分の記憶にはない。*1
この様な結果に相成った要因は幾つか在ろうが、自民党の場合は小泉首相が「郵政民営化の可否を問う国民投票。」と連呼した事で、本来は全体の政策を吟味すべき所を、郵政民営化だけが争点で在る様に”すり替えた事が最大要因ではないか。又、郵政民営化に反対した所謂造反議員に対して党としての公認を与えないばかりか、公認の対立候補を擁立する事で、悪代官を懲らしめる水戸黄門といった感じの実に判り易い勧善懲悪的対立構図を”作り上げた”事も大きかったと思う。要は、稀代の喧嘩上手である小泉首相の戦略勝ち。
逆に民主党は郵政民営化に反意を示す等、民意を読み誤ったのが致命傷になったと言える。方法論として決して好ましくはないが、テリー伊藤氏が「小泉さんが郵政民営化だけが争点と目眩しを図ったんだから、岡田さんも『うちは社会保険庁をぶっ潰します!』位の事をぶち上げないと、国民の支持を得られないよ。」と語っていたのも一理在る気がする。結局は、小泉マジックにやられたままの状態で選挙戦を終えた事が、今回の大惨敗に繋がったのではないか。
投票に当たって、事前に各党のマニフェストに目を通してみた。自民党と民主党に限って言えば、その実現性と方法論には疑問を感じる部分が在るものの、概して民主党の方が数値目標等の明確さが在る様に思えた。又、チェック&バランスの観点から二大政党の方向に進むのが好ましく思えるので、その意味でも今回は民主党及びその候補者に票を投じた。唯、当ブログで今回の選挙を取り上げた際に、多くの方から「郵政民営化は賛成だが、自民党の他の政策に反対の場合には、どの様な投票行動を採れば良いのだろうか?」といった御意見が寄せられた様に、実に悩ましい決断では在った。
今回の結果が民意で在る以上、それは尊重すべきだと思う。しかし、ここ迄与党が強大化してしまった事に懸念も覚える。何度か書いているが、個人的に郵政民営化自体は賛意を持っているが、小泉首相の人間性には一貫して信頼を置く事が出来ないでいる。「郵政民営化に当たり、郵便局員のリストラを断行する。」と語っていたのにも拘らず、選挙戦後半のTV番組では「郵便局員のリストラは考えていないし、すると言った覚えもない。」と平然と言える彼。話のすり替えが日常茶飯事で、対外的に勇ましい事を言う割には、その先の展望(落とし所)が全く無い様にしか思えないといった点が、どうしても彼を信じる事が出来ない原因なのだ。
懸念するのは、「今回の選挙は郵政民営化の可否を問う国民投票。」と語っていた小泉首相が、今回の大勝利によって「私の政策全てに対して、国民は全面的な信託を置いてくれた。」として独断専行に走るのではないかという事。公示前(恐らく選挙後も大差無いとは思うが。)の彼の支持率は、決して今回の結果をもたらす程の圧倒的な高さではなかった。つまり、「郵政民営化は賛成だが、必ずしも小泉首相の掲げる政策全てに賛成している訳ではない。」と考えている。しかし今回の結果を受けて、自民党内どころか野党の側にも小泉首相に逆らい難い状況が出来上がって行くとしたら、それは非常に危険な事だと思う。
唯でさえ何でもかんでもといった感じで、様々な法案を通し続けてきた小泉政権。今後はその姿勢に拍車が掛かるのではないか。あれだけ明言していた以上、よもや在任中に安直な消費税アップをする事は無いと思うが、手を変え品を変えての大増税の可能性は極めて高いと思われる。時の為政者に好都合な法案、例えば様々な問題が指摘されている人権擁護法案といった悪法(現状のままではという意味で。)がガンガン可決される可能性も否定出来ないし、逆に議員達にとって不都合な事柄(議員数の削減や議員年金改革等。)が片隅に追い遣られるのではないだろうか。又、衆議院で与党が3分の2を超えた事で、憲法改正論議が本格化するだろう。*2
今回、自民党及びその候補者に票を投じた有権者のどれ程が、そういった”可能性”を頭の片隅にでも置いていたか気になる所だ。とは言え、与党がこれ程迄に強大化した事実(宗教団体の集票力の凄さを改めて思い知らされもしたが(笑)。)を冷静に受け容れた上で、是々非々の姿勢で今後の政局を見守って行くべきだろう。
それにしても、今回も「小選挙区では落選したものの、比例区で”救済”当選」となった所謂ゾンビ議員が増産されていた。好い加減、二股かけての擁立は考え直す必要が在るのではないだろうか?これでは、有権者を愚弄しているだけだと思うのだが。
*1 今回の選挙で印象に残った事が幾つか在った。「比例で自民党が獲得した1議席が、名簿登載者が不足してしまった為に社民党に廻された。」というのも、自民党が想定外の大勝利を収めたが故の大椿事と言えよう。「備え在れば患い無し」という事か。
旧態依然とした思考回路には全く支持するものが無い静香ちゃんだが、台風到来で横殴りの雨が降り続く中を傘どころかレインコートすらも身に着けずに、びしょ濡れの背広姿&落ち武者の如きザンバラ髪で支持を訴え歩く姿を目にした時は、それが計算で在る事は重々判ってはいたものの、”不覚にも”「可哀相。」と思ってしまった自分を少し恥じたりも(笑)。
そして、無駄に元気の良い”ハコ乗り”のおっさんが議員に返り咲いた事に抵抗を覚えたものの、「国会では個人情報保護法の改正の他、政党助成金と官僚の天下りの廃止を訴えて行きたい。」とする彼の言葉には、人間的な好き嫌いを超えて賛意を覚えた。子飼いと思っていた外務省から裏切られた私怨が背景に在るとは思うが、「毒を以って毒を制する」の喩えに従って不条理な事柄を少しでも排除出来るので在れば、それはそれで彼の存在意義を認めても良いかとも思ったり(笑)。
*2 何処ぞの党の様に、「何が何でも憲法改正反対!」なぞと主張するつもりは毛頭ない。自衛の為の軍隊をも持たない独立国家は在り得ず、自衛隊の違憲性を取り除く意味では第九条の見直しもタブー化する事はないと思っている。
しかし、武器売買を従来以上に活発化させ、これ迄にはない程の巨大利権に与ろうとする輩が跋扈する様な方向にさせる改正で在ってはならないと思うし、妙に愛国心を煽ったり、皇室を邪な連中が利用し出す方向への改正も論外に思う。
衆議院を解散して以降ずっと自民党に追い風が吹いていたので、自民党の躍進と民主党の落ち込みも予想は出来たが、まさかあれ程迄の大差が付くとは思ってもいなかった。自民党が公示前を84上回る296議席を獲得(造反議員として無所属で出馬し当選した者の中から、早速自民党への居座り宣言が出たり、離党して当選した者が復党を匂わせたり、又、無所属で当選した者の中にも自民党へ色目を使っている者も少なからず居る事から、議席数は今後もっと増えると思われるが。)し、単独で絶対安定多数ラインを軽くクリアし、公明党の31議席を併せると与党としては327議席となり、衆議院定数の3分の2を軽くクリアするのだから、「自民党の歴史的大勝利」というのも頷ける。対して民主党の場合は、公示前から64議席減の113議席という結果では大惨敗と言わざるを得ないだろう。政治の世界を見続けて来たが、これ程迄の大勝利&大惨敗は自分の記憶にはない。*1
この様な結果に相成った要因は幾つか在ろうが、自民党の場合は小泉首相が「郵政民営化の可否を問う国民投票。」と連呼した事で、本来は全体の政策を吟味すべき所を、郵政民営化だけが争点で在る様に”すり替えた事が最大要因ではないか。又、郵政民営化に反対した所謂造反議員に対して党としての公認を与えないばかりか、公認の対立候補を擁立する事で、悪代官を懲らしめる水戸黄門といった感じの実に判り易い勧善懲悪的対立構図を”作り上げた”事も大きかったと思う。要は、稀代の喧嘩上手である小泉首相の戦略勝ち。
逆に民主党は郵政民営化に反意を示す等、民意を読み誤ったのが致命傷になったと言える。方法論として決して好ましくはないが、テリー伊藤氏が「小泉さんが郵政民営化だけが争点と目眩しを図ったんだから、岡田さんも『うちは社会保険庁をぶっ潰します!』位の事をぶち上げないと、国民の支持を得られないよ。」と語っていたのも一理在る気がする。結局は、小泉マジックにやられたままの状態で選挙戦を終えた事が、今回の大惨敗に繋がったのではないか。
投票に当たって、事前に各党のマニフェストに目を通してみた。自民党と民主党に限って言えば、その実現性と方法論には疑問を感じる部分が在るものの、概して民主党の方が数値目標等の明確さが在る様に思えた。又、チェック&バランスの観点から二大政党の方向に進むのが好ましく思えるので、その意味でも今回は民主党及びその候補者に票を投じた。唯、当ブログで今回の選挙を取り上げた際に、多くの方から「郵政民営化は賛成だが、自民党の他の政策に反対の場合には、どの様な投票行動を採れば良いのだろうか?」といった御意見が寄せられた様に、実に悩ましい決断では在った。
今回の結果が民意で在る以上、それは尊重すべきだと思う。しかし、ここ迄与党が強大化してしまった事に懸念も覚える。何度か書いているが、個人的に郵政民営化自体は賛意を持っているが、小泉首相の人間性には一貫して信頼を置く事が出来ないでいる。「郵政民営化に当たり、郵便局員のリストラを断行する。」と語っていたのにも拘らず、選挙戦後半のTV番組では「郵便局員のリストラは考えていないし、すると言った覚えもない。」と平然と言える彼。話のすり替えが日常茶飯事で、対外的に勇ましい事を言う割には、その先の展望(落とし所)が全く無い様にしか思えないといった点が、どうしても彼を信じる事が出来ない原因なのだ。
懸念するのは、「今回の選挙は郵政民営化の可否を問う国民投票。」と語っていた小泉首相が、今回の大勝利によって「私の政策全てに対して、国民は全面的な信託を置いてくれた。」として独断専行に走るのではないかという事。公示前(恐らく選挙後も大差無いとは思うが。)の彼の支持率は、決して今回の結果をもたらす程の圧倒的な高さではなかった。つまり、「郵政民営化は賛成だが、必ずしも小泉首相の掲げる政策全てに賛成している訳ではない。」と考えている。しかし今回の結果を受けて、自民党内どころか野党の側にも小泉首相に逆らい難い状況が出来上がって行くとしたら、それは非常に危険な事だと思う。
唯でさえ何でもかんでもといった感じで、様々な法案を通し続けてきた小泉政権。今後はその姿勢に拍車が掛かるのではないか。あれだけ明言していた以上、よもや在任中に安直な消費税アップをする事は無いと思うが、手を変え品を変えての大増税の可能性は極めて高いと思われる。時の為政者に好都合な法案、例えば様々な問題が指摘されている人権擁護法案といった悪法(現状のままではという意味で。)がガンガン可決される可能性も否定出来ないし、逆に議員達にとって不都合な事柄(議員数の削減や議員年金改革等。)が片隅に追い遣られるのではないだろうか。又、衆議院で与党が3分の2を超えた事で、憲法改正論議が本格化するだろう。*2
今回、自民党及びその候補者に票を投じた有権者のどれ程が、そういった”可能性”を頭の片隅にでも置いていたか気になる所だ。とは言え、与党がこれ程迄に強大化した事実(宗教団体の集票力の凄さを改めて思い知らされもしたが(笑)。)を冷静に受け容れた上で、是々非々の姿勢で今後の政局を見守って行くべきだろう。
それにしても、今回も「小選挙区では落選したものの、比例区で”救済”当選」となった所謂ゾンビ議員が増産されていた。好い加減、二股かけての擁立は考え直す必要が在るのではないだろうか?これでは、有権者を愚弄しているだけだと思うのだが。

*1 今回の選挙で印象に残った事が幾つか在った。「比例で自民党が獲得した1議席が、名簿登載者が不足してしまった為に社民党に廻された。」というのも、自民党が想定外の大勝利を収めたが故の大椿事と言えよう。「備え在れば患い無し」という事か。
旧態依然とした思考回路には全く支持するものが無い静香ちゃんだが、台風到来で横殴りの雨が降り続く中を傘どころかレインコートすらも身に着けずに、びしょ濡れの背広姿&落ち武者の如きザンバラ髪で支持を訴え歩く姿を目にした時は、それが計算で在る事は重々判ってはいたものの、”不覚にも”「可哀相。」と思ってしまった自分を少し恥じたりも(笑)。
そして、無駄に元気の良い”ハコ乗り”のおっさんが議員に返り咲いた事に抵抗を覚えたものの、「国会では個人情報保護法の改正の他、政党助成金と官僚の天下りの廃止を訴えて行きたい。」とする彼の言葉には、人間的な好き嫌いを超えて賛意を覚えた。子飼いと思っていた外務省から裏切られた私怨が背景に在るとは思うが、「毒を以って毒を制する」の喩えに従って不条理な事柄を少しでも排除出来るので在れば、それはそれで彼の存在意義を認めても良いかとも思ったり(笑)。
*2 何処ぞの党の様に、「何が何でも憲法改正反対!」なぞと主張するつもりは毛頭ない。自衛の為の軍隊をも持たない独立国家は在り得ず、自衛隊の違憲性を取り除く意味では第九条の見直しもタブー化する事はないと思っている。
しかし、武器売買を従来以上に活発化させ、これ迄にはない程の巨大利権に与ろうとする輩が跋扈する様な方向にさせる改正で在ってはならないと思うし、妙に愛国心を煽ったり、皇室を邪な連中が利用し出す方向への改正も論外に思う。
小泉さんは、年金一元化を目指すとおっしゃってましたが、どうなることか・・。北海道のあの、ちっちゃいおじさんや、大阪のあの女性も当選しましたね。主人は、「なぜこの2人は当選するのか?それより、まずなぜ立候補できたのか?」と不満と疑問でいっぱいの様子でした。お二人の様子は、以前議員を辞めたときのあの事件を全く忘れてしまったかの様なすがすがしい様子をしておりましたっけね。
増税、郵政、憲法などきちんと考えてもらいたいことはたくさんあるのに、それらの結末はどれも民意に添ったものにはならないような気がするのは私だけなんでしょうか・・。
恐ろしいといえば、「ちっちゃいおじさんの犯罪」に関する有名で興味深い本を読みました。佐藤優著「国家の罠」
多分、みんな頭の片隅にあって、でも、仰るとおり、
「郵政民営化は賛成だが、自民党の他の政策に反対の場合には、どの様な投票行動を採れば良いのだろうか?」と悩んだ結果だと思うのですよね~。
危惧するところは、giants-55さんと同じです。
さて、これからの小泉さんの言動を
ハラハラしながら見守っていく事になるのでしょう。。。
もし本当に国民が馬鹿であるならば、各政党はその馬鹿程度に合わせて選挙対策をしていく必要があるし、逆にもし国民がちゃんとマニュフェストもこの4年間も今後のこともちゃんと考えて選択したのならば、尚更「戦略」の差ではなく、「中身」の差を考えていく必要があるということではないかと思います。
某国営放送で今日、党首(自民だけは幹事長)がでて討論してました。
この結果が出ても尚、現実を見てないなぁともとれる発言がありました。
僕も正直この結果、不安がないわけではありません。
与党で3分の2を超えてますから、ご指摘のとおり憲法改正以外の全ての法案を、参議院を無視して可決可能なんですね。
参議院不要論再燃!って言う人もいましたが、僕はこんな状況だからこそより存在意義がでてくると思います。
そしてより、有権者の厳しい目が必要になると思います。
自民党や首相の暴走を懸念する声もありますが、仮にそうなったとしても、それを止める事ができるのは、『世論』しか、事実上なくなってしまったと思うからです。
野党の力が、参議院の力が以前より弱められたのですから、そう言わざるを得ないですね。
でも、その世論を国会に正確に伝えられれば、野党や参議院の存在意義が明確になってくると思います。
僕は、マスコミがその使命を、やってくれているとは思ってませんので。
この選挙結果にいろいろ言いたい方がいるかと思いますが、国家の方向性を決めるのは有権者だと思うのです。
結果が出た以上、その結果を尊重するのが民主主義だと思います。
もちろん、今後の当選議員のやり方次第によっては、バンバン批判しますけどね。
以前、giants-55様が書き込んで頂いた「特定郵便局の世襲制」というお話ですが、私の知り合いでもいました。父親は局長で1人息子は、40過ぎても独身。周りがいくら騒いでも結婚せず、結局、局長になれなかった人が。確か、40歳だか45歳までに結婚出来ないと郵便局を継ぐことが出来ない決まりでした。
今考えれば、やはり世襲制って反感を買いますよね。
また悪名高い財政投融資も“新規”は既に廃止されている。
郵政公社は多額の上納金を国に納めていて、それは公社が民間企業だった場合納める所得税よりも多く、つまり民営化すると国の収入は減る。
選挙前、CS放送でこれらの事が取り上げられていた時無知な私は驚きました。一つ目と二つ目は存じていましたが3つ目の上納金の事は全く知りませんでした。
マニフェストに書いてあったでしょうか。少なくともテレビや街頭演説では言っていなかった筈です。
私も自民党が勝つだろうとは思っていましたがよもやここまで…といったところです。選挙日夜八時の出口調査結果を目にした時は目が点になりました。
これで郵便局は民営化されることになりましたが果たしてどうなるのでしょうか。“超超超”巨大企業が誕生するわけですが経営の見通しは立つのでしょうか。
過疎地の郵便局も局自体は残すと言います。それで郵貯や簡保など収入が計算できる部門は切り離し、順次縮小。
パソコンや携帯によるメールがこれ程普及した現在、郵便事業はジリ貧、衰退事業です。
企業では取引先への案内もパソコン、ファックスが主流だと聞きます。
私も郵便局を利用するのは年1回、正月の挨拶位です。
電報のように「消滅はしないが殆ど使わない」通信手段になるのではないでしょうか。そんな事業が黒字を見込めるのでしょうか。
今回の自民の圧勝により自民は公約や様々な政策を粛々と実行する事でしょう。
「教育基本法の改正」、「障害者自立支援法」、「防衛“省”誕生」、「消費税値上げの論議」、「サラリーマン増税」などなど。
小泉総理は靖国神社へ参拝するでしょう。これは総理の信念ですから誰も止められません。
国民、有権者は増税などに「そんなの聞いてない!」と言うかもしれませんが政権を選んだのは他でもない有権者です。
公約違反などは別にして自民党が公約に掲げた事案に反対する権利はない筈では。自民党以外の政党に入れた人も国民の下した審判を尊重するより他ないでしょう。
当たり前の事ですが、「それだけの」判断を今回国民はしたのです、した筈なのです。
実刑判決を受けた中村喜四郎氏の復帰は驚きました。
自民優勢があまりにも伝えられていたので、
逆に意外と票が伸びないのでは?なんて思っていましたけれど、
結局大勝利だったですね。
全てはあの岡田氏の顔のせいでしょうか。
だいたい民主党は『マニフェスト!』なんてポスタを貼って、
世の中をバカにしすぎだと思います。
マニフェスト!っていう言葉には全然意味がなくて
重要なのはその中身なのに、何を勘違いしているのでしょうか。
小泉さんて、どうも2時間ドラマとかに出てくる、良い人だと思っていたら実は犯人だった・・っていうキャラクタに見えて仕方ありません。
今回の選挙では小泉政権の郵政民営化法案の是非について検討しましたがとうとう結論がでませんでした。
結局「小泉さんに全幅の信頼がおけるか」ということと、選挙戦終盤の自民党優勢の報道で今回は自民党には投票しませんでした。
今回の審判の結果は民意として郵政民営化支持の結論が出たと思いますが、その判断基準はスローガン&ブランドではなかったかと思います。
閉塞した社会状況で「自民党をぶっ潰す」と総裁・総理になった小泉さんが「改革を止めるな」とスローガンを掲げれば郵政民営化が実現すれば、何かいいことがあるのではないかと考えるのは人情ではないかと思います。
また中央から予算と利権を取ってくれる「自民党」ブランドは地方で健在でしたし、「セレブマドンナ」、「二世」、「エリート官僚」といったブランド力も威力を発揮したと思います。
最近記事にした関係で、どうも今回のブームが満州事変とダブってしまいます。この後国会が「小泉大政翼賛会」化し、郵政民営化に引き続いて、憲法改正、対外強硬政策、国際的孤立・・・といったシナリオが杞憂であることを祈るばかりです(小泉さんは意外にぎりぎりのところでバランス感覚を持った人だとは思っているのですが、後に控えるAさんがどうも・・・)。
私も郵政民営化には賛意を示しましたが、その他の点の説明についてももっと詳しく割いて欲しかったですね。
その点では大敗したとは言え野党側の主張も頷ける面がありました。
これからも不安は残ります。小泉氏がしきりに仰っていた改革は改善たり得るものなのか。
国民による圧倒的支持という結果を今は受け入れ、与党を信じるだけです。
不安の方が先行してしまってはいますが。
一方通行にならない様ただ願うばかりです。