昨日、東京ドームで行われたスワローズv.s.ジャイアンツ戦を観戦して来た。今年に入って生観戦したのは1度だけだったので、何とかオールスターゲーム前にはもう1度観戦したいと思っていたのだが、思いも寄らぬ席での観戦となった。
一昨日、知り合いから「凄いチケットを譲って貰えそうなのだが要るか?」との連絡が在った。「ロイヤルJUNIOR SUITE」なるチケットだという。全く聞いた事の無い名称だったが、一も二も無く買取を依頼した。2日後、それも平日の夜のゲームという事で、スケジュール調整に追われる事は判っていたが、どうしても生観戦したいという気持ちが勝っていたのだ。
知り合いとの遣り取りの後、「ロイヤルJUNIOR SUITE」となるものの詳細が気になって調べてみた。此処の情報に拠ると年間で1,097,250円也の専用席で、シーズン・シートとしては最高額となっている。ジャイアンツ主催の公式戦全試合(東京ドーム開催試合)は全て観戦出来るという事で、今年のドーム開催試合は63試合(交流戦を含む。)だから1試合当り17,416円になるのだなあ・・・とついつい計算してしまうのは貧乏人の哀しい性(^o^;;;。場所は1塁側バルコニー階の特別席。ん?これってもしや”ナベツネ席”と同じか!?
中曽根元首相や北の湖理事長等を引き連れ、ナベツネが偉そうに踏ん反り返っている席。長嶋監督時代、ジャイアンツが勝利を決めた瞬間に単なる酔っ払いと化したナベツネが、赤ら顔でバルコニーから身を乗り出し、オレンジのタオルをグイングインと振り回していた醜態さが記憶に刻まれているあの席なのだろうか?期待と不安を胸にして、昨日は球場に向かった。*1
結果から言うと、我々が座った席は1塁側中二階に在った。この座席表でいうと1塁側指定席A(赤)の上で、丁度一塁ベースの横だった。ナベツネ席は同じ中二階の数ブロック横、指定席S(グレイ)の上だった。入場の際は専用ゲートから待たずに入れる場所に在り、肝心のシートは他の指定席と同様に狭いモノで在ったが、縦5列横4席の配置は出入りの煩わしさが全く無い。背凭れ裏のネット部には、オシボリとメニュー表等が入っていて、(売り子が巡回していないので。)後ろに控えている球場スタッフに弁当(通常価格より10%引き)や飲み物をオーダーし持って来て貰う形になっていた。
かなり昔の話になる。海外出張の際は常にエコノミー・クラスが当たり前だったのだが、航空会社の手違いでシンガポール行きの席がオーバー・ブッキングされていた事が在った。担当者は平身低頭して、「他の便に変わって貰えないか?」と言う。その便は直行便ではなく経由便で、時間も数時間長くかかるものだったが、休日移動で急ぐ訳でもなかったし、何よりも二度と座る事はないだろうと思われる席を用意してくれていたので喜んで承諾した。今は在るのか判らないが、ファースト・クラスとビジネス・クラスの間の位置付けがされた席だった。席に就くと同時にフライト・アテンダントのおねえちゃんが真横にやって来て、「○○様、本日は当便を御利用戴きまして有難うございました。」と一人一人に深々と頭を下げるわ、出て来る食事は会席料理の様な代物だわ、フリー・ドリンクのグレードがエコノミー・クラスの席と全く違うわで、こうも露骨な差別が在るのかと(^o^;;;。非常に快適な席で在ったが、廻りはどう見ても御偉いさん風情が顔を並べる中、自分の様な若造が一人座っているのはどうにも分不相応で、廻りの「この人何?」といった視線が痛い程感じられて居心地の悪さを覚えたのも事実だった。
ロイヤルJUNIOR SUITEに足を踏み入れた際にも、それと同じ思いをするのではないかと覚悟していたのだが、意外な事に廻りには若い兄ちゃんやガキんちょが何人か居た為(自分と同じ様に”ツテ”で入手したのだろうか?)、それ程迄に緊張する事はなかった。シートは狭かったもののグラウンド全体が見廻せ、観戦には最高の状態。毎回こんな良い環境で観戦していたのかと思うと、別の意味でナベツネに怒りを覚えた(笑)。
肝心の試合だが、川島投手(スワローズ)と上原投手(ジャイアンツ)の先発で試合は始まった。試合自体はジャイアンツが1対0で完封勝利を収めるのだが、投手戦という内容ではなかったと思う。川島投手の出来は決して良くなく、序盤に潰せる内容だったからだ。何度もチャンスを作るものの、ローズ選手と清原選手が大ブレーキとなって打線が分断されていたというのが実状。思うに最低でも5、6点はジャイアンツが獲れていた試合。
しかし、上原投手に目を向けた場合、14奪三振を記録する等終始一貫危なげの無い投球。6回表に唯一とも言えるピンチを迎えたが、打球を自らのグラブで叩き落として切り抜けた辺りは、今年一番の気迫が感じられた。昨年オフ、メジャー行きを巡ってのゴタゴタ劇には、彼に対して失望感と嫌悪感を抱いた自分だったが、それでも嫌いにはなれない大好きな選手。昨日の試合で、彼がエースで在る事を再認識させられ、それが又嬉しくも在った。
二度と座る機会は無いであろう最高の席で、大好きな上原投手の好投でジャイアンツの勝利を見届けられた。ジャイアンツ・ファンの自分としては、何とも言えない至福の時で在った。
「良い試合だったね。」と同行した友人と語り合いながら席を立った。友人の視線が傍の柱に止まっている。「あれ見てよ。」と友人の声。其処には次の様に書かれた紙が貼られていた。
***************************************
フリードリンク(新サービス)
5回表・裏限定でこちらにフリードリンクコーナーを設置致します。どうぞ御自由に御取り下さい。御菓子も在るよ!!
***************************************
横にはVサイン&ウインクをしているジャビット君のイラストが。迂闊だった。高い席に浮かれて廻りを良く見ていなかった為、全く気付かなかったのだ。
「もっと判り易い所に貼るなり、入場時に一言言ってくれれば良いのに・・・。」とか、「フリードリンクの中身は何だったんだろう?ドンペリという事もないだろうけど、バイオミンXや渡辺のジュースの素という事も無いだろうし。それに、御菓子って何だ?マロングラッセか?飲食出来なくて損した。一生の不覚だ・・・。」と散々嘆きまくる我々。「御菓子も在るよ!!」というフレーズと、ジャビット君のウインクすらもが馬鹿にされた様に感じられたのだが、こんな事で嘆いている我々は、やはり普通の席で観戦するのがピッタリの貧乏人なのだろうと改めて思った次第。
*1 しばしば御邪魔させて戴いているハムぞー様のブログ「ハムぞーの「職業野球研究所」」。観戦に赴かれた際、球場内のあらゆる場所を上手く撮影されていて感心させられるばかりで、自分もこういった画像を記事に付けてみたいとずっと思っていた。昨日の試合には借用したデジカメ持参で臨み、機械音痴ながらも何とか数枚撮ったのだが、PCに画像データを送るケーブルが無い事に愕然。当ブログ最初(で最後?)の画像付き記事とは相成らなかった。「御菓子も在るよ!!」の掲示は是非とも画像で見て戴きたかっただけに残念至極(笑)。ケーブル入手し次第、改めて此処にアップする予定では在るが・・・。
一昨日、知り合いから「凄いチケットを譲って貰えそうなのだが要るか?」との連絡が在った。「ロイヤルJUNIOR SUITE」なるチケットだという。全く聞いた事の無い名称だったが、一も二も無く買取を依頼した。2日後、それも平日の夜のゲームという事で、スケジュール調整に追われる事は判っていたが、どうしても生観戦したいという気持ちが勝っていたのだ。
知り合いとの遣り取りの後、「ロイヤルJUNIOR SUITE」となるものの詳細が気になって調べてみた。此処の情報に拠ると年間で1,097,250円也の専用席で、シーズン・シートとしては最高額となっている。ジャイアンツ主催の公式戦全試合(東京ドーム開催試合)は全て観戦出来るという事で、今年のドーム開催試合は63試合(交流戦を含む。)だから1試合当り17,416円になるのだなあ・・・とついつい計算してしまうのは貧乏人の哀しい性(^o^;;;。場所は1塁側バルコニー階の特別席。ん?これってもしや”ナベツネ席”と同じか!?
中曽根元首相や北の湖理事長等を引き連れ、ナベツネが偉そうに踏ん反り返っている席。長嶋監督時代、ジャイアンツが勝利を決めた瞬間に単なる酔っ払いと化したナベツネが、赤ら顔でバルコニーから身を乗り出し、オレンジのタオルをグイングインと振り回していた醜態さが記憶に刻まれているあの席なのだろうか?期待と不安を胸にして、昨日は球場に向かった。*1
結果から言うと、我々が座った席は1塁側中二階に在った。この座席表でいうと1塁側指定席A(赤)の上で、丁度一塁ベースの横だった。ナベツネ席は同じ中二階の数ブロック横、指定席S(グレイ)の上だった。入場の際は専用ゲートから待たずに入れる場所に在り、肝心のシートは他の指定席と同様に狭いモノで在ったが、縦5列横4席の配置は出入りの煩わしさが全く無い。背凭れ裏のネット部には、オシボリとメニュー表等が入っていて、(売り子が巡回していないので。)後ろに控えている球場スタッフに弁当(通常価格より10%引き)や飲み物をオーダーし持って来て貰う形になっていた。
かなり昔の話になる。海外出張の際は常にエコノミー・クラスが当たり前だったのだが、航空会社の手違いでシンガポール行きの席がオーバー・ブッキングされていた事が在った。担当者は平身低頭して、「他の便に変わって貰えないか?」と言う。その便は直行便ではなく経由便で、時間も数時間長くかかるものだったが、休日移動で急ぐ訳でもなかったし、何よりも二度と座る事はないだろうと思われる席を用意してくれていたので喜んで承諾した。今は在るのか判らないが、ファースト・クラスとビジネス・クラスの間の位置付けがされた席だった。席に就くと同時にフライト・アテンダントのおねえちゃんが真横にやって来て、「○○様、本日は当便を御利用戴きまして有難うございました。」と一人一人に深々と頭を下げるわ、出て来る食事は会席料理の様な代物だわ、フリー・ドリンクのグレードがエコノミー・クラスの席と全く違うわで、こうも露骨な差別が在るのかと(^o^;;;。非常に快適な席で在ったが、廻りはどう見ても御偉いさん風情が顔を並べる中、自分の様な若造が一人座っているのはどうにも分不相応で、廻りの「この人何?」といった視線が痛い程感じられて居心地の悪さを覚えたのも事実だった。
ロイヤルJUNIOR SUITEに足を踏み入れた際にも、それと同じ思いをするのではないかと覚悟していたのだが、意外な事に廻りには若い兄ちゃんやガキんちょが何人か居た為(自分と同じ様に”ツテ”で入手したのだろうか?)、それ程迄に緊張する事はなかった。シートは狭かったもののグラウンド全体が見廻せ、観戦には最高の状態。毎回こんな良い環境で観戦していたのかと思うと、別の意味でナベツネに怒りを覚えた(笑)。
肝心の試合だが、川島投手(スワローズ)と上原投手(ジャイアンツ)の先発で試合は始まった。試合自体はジャイアンツが1対0で完封勝利を収めるのだが、投手戦という内容ではなかったと思う。川島投手の出来は決して良くなく、序盤に潰せる内容だったからだ。何度もチャンスを作るものの、ローズ選手と清原選手が大ブレーキとなって打線が分断されていたというのが実状。思うに最低でも5、6点はジャイアンツが獲れていた試合。
しかし、上原投手に目を向けた場合、14奪三振を記録する等終始一貫危なげの無い投球。6回表に唯一とも言えるピンチを迎えたが、打球を自らのグラブで叩き落として切り抜けた辺りは、今年一番の気迫が感じられた。昨年オフ、メジャー行きを巡ってのゴタゴタ劇には、彼に対して失望感と嫌悪感を抱いた自分だったが、それでも嫌いにはなれない大好きな選手。昨日の試合で、彼がエースで在る事を再認識させられ、それが又嬉しくも在った。
二度と座る機会は無いであろう最高の席で、大好きな上原投手の好投でジャイアンツの勝利を見届けられた。ジャイアンツ・ファンの自分としては、何とも言えない至福の時で在った。
「良い試合だったね。」と同行した友人と語り合いながら席を立った。友人の視線が傍の柱に止まっている。「あれ見てよ。」と友人の声。其処には次の様に書かれた紙が貼られていた。
***************************************
フリードリンク(新サービス)
5回表・裏限定でこちらにフリードリンクコーナーを設置致します。どうぞ御自由に御取り下さい。御菓子も在るよ!!
***************************************
横にはVサイン&ウインクをしているジャビット君のイラストが。迂闊だった。高い席に浮かれて廻りを良く見ていなかった為、全く気付かなかったのだ。
「もっと判り易い所に貼るなり、入場時に一言言ってくれれば良いのに・・・。」とか、「フリードリンクの中身は何だったんだろう?ドンペリという事もないだろうけど、バイオミンXや渡辺のジュースの素という事も無いだろうし。それに、御菓子って何だ?マロングラッセか?飲食出来なくて損した。一生の不覚だ・・・。」と散々嘆きまくる我々。「御菓子も在るよ!!」というフレーズと、ジャビット君のウインクすらもが馬鹿にされた様に感じられたのだが、こんな事で嘆いている我々は、やはり普通の席で観戦するのがピッタリの貧乏人なのだろうと改めて思った次第。
*1 しばしば御邪魔させて戴いているハムぞー様のブログ「ハムぞーの「職業野球研究所」」。観戦に赴かれた際、球場内のあらゆる場所を上手く撮影されていて感心させられるばかりで、自分もこういった画像を記事に付けてみたいとずっと思っていた。昨日の試合には借用したデジカメ持参で臨み、機械音痴ながらも何とか数枚撮ったのだが、PCに画像データを送るケーブルが無い事に愕然。当ブログ最初(で最後?)の画像付き記事とは相成らなかった。「御菓子も在るよ!!」の掲示は是非とも画像で見て戴きたかっただけに残念至極(笑)。ケーブル入手し次第、改めて此処にアップする予定では在るが・・・。
是非「ナベツネ気分」の味わえる写真も見てみたいです。
お褒めいただき、恐縮です。
デジカメは銀塩フィルムと違い、フィルム代を気にせずバシバシ撮れます。
すぐに慣れますので、「これおもしろいなあ」と思ったものをドシドシ撮って見てください。
>パソコンへ
デジカメを貸してくれた方が、おそらくケーブルを持っておられると思いますので、「パソコンへ写真を送って欲しい」とお願いしてみましょう(もしくはケーブルとソフトを借り出しするかです)
パソコンへ取り込めれば、あとは何とかなるものですよ。
折角の機会ですので、頑張ってくださいね。
関西で言う「急いて急かん」で楽しみに待っておきます。
文面からすると古戸無向けですかね。
大学時代の英文法の授業担当の教授が大の日ハムファンでその席を家族で買っていると自慢していました。自慢好きのいけ好かないヤツで「披露宴で1時間は演説する立派な私」を自慢していたときは本当に呆れました(2時間演説したときは来賓の都議会議員が怒り出したそうです。「あんな議員が当選するとは!」と怒っていました)。が、巨人ではなく日ハムというのが大変意外だったのを覚えています。
普通の席の場合は真ん中あたりだと、なかなか席を立ちにくいですからね;自由に席を立てるという点でも良いですね~。
フリードリンクの画像、気になりますね~。もしブログで貼ることができたら楽しみにしてます