ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「シャイロックの子供たち」

2013年08月23日 | 書籍関連

ナルシシズム溢れる言動鼻に付くけれど、プロ野球選手として“彼”が残して来た実績の数々は、素直に凄いと思っている。

 

昨日、“彼” イチロー選手が、更なる偉業を達成した。「通算4千安打」達成とは、恐れ入谷の鬼子母神で在る。おめでとう!!

 

おめでたい話の一方、昨夜の試合に先発した某投手の情け無さは、一体何なんだろうか?毎回毎回毎回毎回毎回・・・、同じミスを繰り返し、負け数だけを積み重ねて行くというのは、「学習能力が欠如している。」と言わざるを得ない。「頭の中を、きちんと整理する。」という意味でも、二軍に落として調整させた方が良いと思う。厳しい言い方になるが、「今の彼では一軍に置いておいても、チームにとってマイナスになる。」と考えるので。

 

閑話休題

 

7月7日(日)、ブログへのアクセス数が、異常な伸びを示した。日別のランキングでは200位前後うろちょろしているのが定番なのに、其の日はベスト10入り。「毎年、“決まった日”に、“決まった記事”に対して、アクセスが集中する。」という事は在るのだけれど、「7月7日」という日は当該していない。「何でだろう?」と不思議でならなかったのだが、其の日の「人気記事ランキング」を見て、理由が判明

 

クールでは断トツ視聴率を叩き出しているTVドラマ日曜劇場 半沢直樹」の放送開始が7月7日で、此のドラマを見た人達の多くが、原作の「オレたちバブル入行組」及び「オレたち花のバブル組」を検索した結果、当ブログでのレヴューを見て下さった様なのだ。

 

去年の1月1日、「超再現!ミステリー」という番組内で原作が再現ドラマ化された事で、「屋上ミサイル」という記事にアクセスが殺到したけれど、改めてメディアの影響力の大きさを思い知らされた次第

 

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東京第一銀行長原支店で発生した「現金紛失事件」。女子行員・北川愛理(きたがわ あいり)に疑いが掛かるが、紛失した筈の100万円は見付かり、そして彼女を庇ってくれた上司失踪してしまう。

 

叩き上げ”の誇り、格差の在る社内恋愛、家族への思い、上らない成績・・・事件の裏に透けて見える、行員達の様々な葛藤。東京第一銀行長原支店内で、一体何が起こっているのか!?

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半沢直樹シリーズ」の著者池井戸潤氏が、7年前に上梓した小説「シャイロックの子供たち」。全10話から構成されており、最初は「1話完結型」と思って読んでいたのだけれど、「新たに登場する人々」と「既に登場している人々」との関係が次々に明らかとなって行き、“事件の意外な真相”と共に、“複雑な人間関係”を読者に見せ付けて行く。こういった筋立ては「相変わらず上手いなあ。」と感じたし、ストーリーに引き込まれて、一気に最後読んでしまった。

 

池井戸作品と言えば、「何れだけ不快な展開で在っても、最後の最後には爽快さを感じさせてくれる。」という、勧善懲悪型”の作品が多いのだけれど、此の「シャイロックの子供たち」は“嫌な感じ”で幕を閉じる。ブルータス、御前もか。」と裏切られた気持ちになってしまうし、「第4話 シーソーゲーム」の結びなんぞは、一寸ゾッとしてしまった。

 

とは言え、“読ませる小説”で在るのは確かで、総合評価は星4つとさせて貰う。


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2 コメント

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>マヌケ様 (giants-55)
2013-08-29 13:42:47
書き込み有難う御座いました。

「組織の歯車」となる事を「良」と捉えるか、又は「悪」と捉えるかは、人によって異なるだろうし、マヌケ様が書かれている様に、1人の人間の中ででも状況によって振れる事が在る。個人的には「悪」と感じる事が多いけれど、でも「歯車としてきちんと機能したい。」というのが凄く判るし、「寄らば大樹の陰」と「歯車」になる事に居心地の良さを覚えてしまう人が居るのも判らないでは無いです。
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Unknown (マヌケ)
2013-08-29 12:49:31
学歴のコンプレックスや貧しい家庭に育って苦労をしたことがバネとなって良い方向に向かう場合と、高学歴や裕福な家庭に育った他人を頭から偏見を持って見てしまうようになる、この作品に登場する銀行員のような場合とどちらも実際の社会で目にすることがあると思います。 そして、わが社にも似たようなことがありました。 組織の中で競争があって切磋琢磨することが良い結果を生む場合もそうでない場合もありますが、今の風潮ですと、就職しても個人の生き方を優先して、歯車になることを拒む若者はたくさんいると思います。 ただし、そのような考え方は、これまでにもあったと思いますし、あの戦時中ですら、上官の命令に逆らい正しいと思う行動をした一兵卒も存在していましたが、歴史の大波の中ではそのような存在も埋没してしまいました。 社会に、組織に歯車は絶対に必要ですが、私個人は歯車にはなりたくないという気概と歯車としてちゃんと機能したいという両方の気持ちがあります。 時にそのバランスが右左にゆれちゃいますが。
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