ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

沢村賞

2008年11月04日 | スポーツ関連
今年度の沢村賞受賞者が発表された。戦前の球界で「豪速球投手」として活躍するも、太平洋戦争にて27歳の若さで戦死した伝説の名投手・沢村栄治氏(ジャイアンツ)を記念し、「その年に最も活躍した“先発完投型の”投手」に贈られる賞として、1947年に設けられたのが沢村賞。今年で62回目を迎えるが、その栄冠に輝いたのはゴールデンイーグルス岩隈久志投手だった。

今季28試合に登板して「21勝(4敗)、159奪三振、5完投(完封2)、投球回数:201回3分の2、防御率:1.87、勝率:8割4分」という成績を残した岩隈投手だけに、沢村賞受賞は当然と言える。唯、残念なのはファイターズダルビッシュ有投手“も”選ばれなかった事。同賞の審査基準は「1.15勝以上、2.奪三振150以上、3.完投数10以上、4.防御率2.50以下、5.投球回数200以上、6.登板数25以上、7.勝率6割以上」という7項目が在り、ダルビッシュ投手は全項目をクリアしているからだ。(岩隈投手は、完投数のみクリアしていない。)「5年振りの20勝投手(ダルビッシュ投手は16勝。)。」、「被本塁打が僅か3本(ダルビッシュ投手は11本。)。」、「チームの勝利数(65勝)の3分の1近い勝ち星を挙げている。」といった理由から岩隈投手の単独受賞になったそうだが、個人的にはしっくりしない。

1987年、新人投手として共に高レベルな成績を残した阿波野秀幸投手(バファローズ)と西崎幸広投手(ファイターズ)。「新人王は両名に与えられるのでは?」という世評に反して、阿波野投手だけにしか与えられなかった。(西崎投手は、パ・リーグの特別表彰を受けた。)その時のしっくりしない感覚が今回も。同年度に2人の受賞者を出した事が、過去に2度(1966年&2003年)在る沢村賞だけに、今回も岩隈&ダルビッシュ両投手の受賞で良かったのではないか?やたらめったらと賞を与える風潮は好きで無いが、凄い結果を残した選手に対してはきちんと賞を与えて欲しい。その事でその賞の価値が上がる事は在っても、下がる事は無いだ。

さて、歴史在る沢村賞に関して、幾つかクイズを作ってみた。全問正解を目指して、トライして戴きたい。

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① これ迄に延べ人数で60人が受賞している沢村賞。1964年にこの賞を受賞し、現在の所、唯一の外国人受賞者となっている人物は誰?

② 沢村賞受賞選手が所属していたチームで、その延べ数が多いベスト3は?

③ 既存の12チームで、唯一沢村賞受賞選手を輩出していないのは何処か?(消滅したチームに関しては、その流れを汲むチームにカウントする。詳細はこちら参照のこと。)

④ 歴代受賞者中、受賞年の勝利数が最も多かったのは1950年の真田重男(重蔵)投手(ロビンス)。逆に最も少なかったのは、1988年の大野豊投手(カープ)。それぞれの勝利数は幾つか?

⑤ 歴代受賞者中、受賞年の防御率が最も悪かったのは1978年の松岡弘投手(スワローズ)の3.75。逆に最も良かったのは1959年に1.19で受賞した或る投手なのだが、それは誰?

⑥ 同一人物が沢村賞を受賞した回数3回というのが、これ迄の最多記録。この最多記録を有する投手が4人居る。最多連続受賞記録(3年連続)を有する我等が“カネやん”(スワローズ)はその1人だが、残る3人は誰?

⑦ 次の名投手の内、沢村賞を受賞していないのは誰?
江川卓投手(ジャイアンツ)、鈴木啓示投手(バファローズ)、槙原寛己投手(ジャイアンツ)、阿波野秀幸投手(バファローズ)、藤田元司投手(ジャイアンツ)、山田久志投手(ブレーヴス)、稲尾和久投手(ライオンズ)、村田兆治投手(オリオンズ)、工藤公康投手(ライオンズ)、佐々木主浩投手(ベイスターズ)】

⑧ 歴代受賞者中、日本シリーズでの登板機会がゼロの投手が6人居る。権藤博投手(ドラゴンズ)に小川健太郎投手(フライヤーズ)、平松政次投手(ホエールズ)、遠藤一彦投手(ホエールズ)、今中慎二投手(ドラゴンズ)、そして後1人は誰?
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沢村賞は元々、ジャイアンツ・ファンを対象にした雑誌「熱球」による私的な表彰だったと言う。故に1950年に・パの2リーグに分裂して以降、ずっとセ・リーグ加盟チームの選手だけが選考対象となっていた。パ・リーグ加盟チームの選手が選考対象となったのは1989年から。その辺の経緯は、答えを見付け出すヒントになるだろう。

それでは、回答に移りたい。

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① ジーン・バッキー投手(タイガース)。

② 1位:ジャイアンツ(18回)、2位:ドラゴンズ(10回)、3位:タイガース(8回)。因に6回はカープ、5回はスワローズ、4回はホークス、3回はベイスターズ&ライオンズ、1回はバファローズにファイターズ&ゴールデンイーグルスとなっている。)

③ マリーンズ

④ 真田重男(重蔵)投手:39勝、大野豊投手:13勝

⑤ 村山実投手(タイガース)。

⑥ 杉下茂投手(ドラゴンズ)、村山実投手、斎藤雅樹投手(ジャイアンツ)。

⑦ 全員受賞していない。

⑧ 野茂英雄投手(バファローズ)。
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④以降は、かなり難問だったのではなかろうか。非常に意外だったのは、過去に沢村賞の選考委員長を務めていた藤田元司氏が、沢村賞を受賞していなかったという事実。又、江川卓氏が選ばれなかった理由というのも、何かしっくりしない物が在る。

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4 コメント

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良い問題です (ハムぞー)
2008-11-04 05:57:19
1と5は速攻で。
7については
「抑え投手は対象外」を
思い出しました。
8の野茂投手は、たしかパで初めてでは。

あと小林繁のとき
「アンダースローでは沢村賞にふさわしいか」
云々の議論があったように
記憶しています。
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あらためて・・ (いわやん)
2008-11-04 22:30:09
沢村賞というのは難しい賞なんだなとつくづく感じました。

クイズには正直なところ全然分からなかったのですが(思わず沢村賞を輩出していないのはタイガースでは?と思ってしまいました・・・)、⑦で稲尾和久や村田兆治が受賞していないのにはびっくり。

この賞って本当に選ばれるのは難しいんだなとつくづく実感しました。

今年の岩隈ですが、5年ぶりの20勝超え投手ということで、ダルビッシュをおさえての受賞は賞賛すべきではないでしょうか。おまけに昨年まであれだけ故障で悩んでいたことを思うと、カムバックの意味も込めて今年受賞すべき選手であったと私は考えますよ。
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>いわやん様 (giants-55)
2008-11-04 23:32:53
書き込み有難う御座いました。

「沢村賞を当然受賞している。」と多くが思うで在ろうパ・リーグの名投手達に、意外と非受賞者が多いのは、やはりこの賞がずっとセ・リーグ加盟チームの選手だけが対象だったからなんですよね。パ・リーグ加盟チームの選手“も”対象となってから、未だ20年経ってない訳ですから、それ以前の名投手達は絶対に受賞出来なかった訳です。

今季の岩隈投手がこの賞を受賞するのは、当然過ぎる程当然の事。いわやん様が書かれておられる事柄に加えて、5位のチームでその総勝利数の約3分の1を彼が担った事実は、称賛以外の何物でも在りません。

唯、ダルビッシュ投手も審査基準を全てクリアしている以上は、同時受賞させて上げても良かったのではないかと自分は思うのです。過去にも同時受賞の例は在った訳ですし。そうじゃないと「審査基準」の意味合い自体が無くなってしまう様に感じるんです。
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ウィキペディアで知ったのですが (青空百景)
2008-11-05 12:39:27
松坂が受賞した時は、茶髪がだめだの生活態度がどうだの、色々言われたそうなんですね。びっくりしました。
こういう例とか、江川さんの件とかを見ると、沢村賞とは実はとても恣意的な賞なんだなと思わざるを得ません。
そういえば去年も、成瀬にという声が委員の中であったとか……。
ファイターズファンの僻みかと思われるのは承知のうえですが、「選考委員会はダルビッシュには受賞させたくないんだ」と思えてなりません。
一部で反感を買っているらしいダル君の「これで取れなかったらやばいでしょ」という発言も、彼自身が球界のそういう「自分を疎む空気」を感じているからなのではないかとさえ思えてきます。
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