ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

面白半分に同調すると、とんでもない事になると思う

2011年09月17日 | 政治関連

中国韓国からの理不尽極まり無い“嫌がらせ行為”には自分も憤り覚えているが、だからと言って中国人や韓国人を十把一絡げにして“尋常では無い”バッシングをしている人達には全く共感出来ない。ネット上に限らず、一般社会でも真顔で「中国人や韓国人を全て追い出せば、日本は素晴らしい国になる。」みたいな事を言う人が居るけれど、面白半分にこういった主張に同調するのは非常に危険。度を越した「排除主義者」は、仮に日本から中国人や韓国人が一切居なくなったとしても、「関東地方の人間は良いけれど、関西の人間は全て排除せよ!」等と「新たな排除対象」を捜す事に励むだろうから。「『排除の論理』に対して面白半分に同調していたら、気付いたときには自分自身が排除される立場になっていた。」なんて事にならない為にも、ヒトラー如き主張には常に留意しなければいけない。

 

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自民世耕氏、報道機関から事情聴取輿石氏を批判『言論の自由に対する重大な問題』」(9月13日、産経新聞

 

自民党の世耕弘成参院幹事長代理は13日午後の記者会見で、民主党の輿石東幹事長鉢呂吉雄経済産業相の非公式な発言を報じた報道機関幹部から事情を聴取した事に付いて報道すべき物が在ったら報道するのが当然で在り、其れを調査するというのは言論の自由に対する重大な問題だ。と批判した。

 

世耕氏は鉢呂氏の非公式発言に対し「福島県の人は放射能で子供から大人大変な苦しみを味わっている。大臣としての適格性に関わる問題で、多少プライヴェート懇談で在ったとしても当然報道されるべき発言だ。」と指摘した。

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こんな事許り続けていたら、何処が政権を取ろうと、日本は駄目になって行くだけ」という記事でも書いたけれど、鉢呂前大臣の言動に対する「辞めさせる事先ず在りき」的なマスメディアや政治家等のスタンスには強い疑問を感じているけれど、しかし其れだからと言って政治家がマスメディアの報道に対して介入するというのは、明々白々当該するメディアが違法行為をしていない限り、自分も反対だ。従って世耕氏の主張には賛成なのだが、彼が所属する自民党では次の様な動きが在った事も忘れてはならない。

 

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「自民党に報道チェック部隊、抗議や申し立ても」(7月17日、読売新聞

 

自民党は、報道機関の論調を調べ、内容に問題が在れば対抗措置を講じる「メディア・チェック」の担当議員を新設した。

 

内閣の支持率が著しく低迷しているのにも拘らず、自民党の支持率が思う様に伸びない原因の一つに報道機関の自民批判の影響が在ると見ているだが、“八つ当たり”気味の対応には党内から疑問の声も出ている。

担当するのは、中谷元情報調査局長、新藤義孝報道局長、菅原一秀副幹事長の3人。

主にテレビ報道を点検し、事実誤認や公平性を欠く内容が在れば、局側に抗議したり、放送倫理・番組向上機構(BPO)等の第三者機関に申し立てたりする方針だ。

メディア・チェックの導入は、石原幹事長が主導した。衆院の当選回数別の懇談会で、若手から「何故党の支持率が上がらないのか考えるべきだ。」との意見が提起された際、石原氏は「自民党を批判するテレビのコメンテーターが悪い。」と、テレビ報道に強い不満を示したと言う。

 

自民党は内閣末期等、党の支持率が著しく低迷した際、報道に神経を尖らせて対策を取るケースが在った。今回、対策を主導した石原氏は日本テレビ記者の出身。党内では「メディアに責任を擦り付ける様では支持回復は覚束無い。」(中堅議員)と冷ややかな声も在る。

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「他党がしたら絶対に許さないけれど、自分達がする分には全く問題無い。」と言う“ので在れば”、身勝手極まり無いと言わざるを得ない。「我々は飽く迄も報道された内容に事実誤認、又は公平性を欠く場合にのみ介入するのだから、今回とは話が違う。」という“言い訳”は通じない。民主党だって「鉢呂問題」に対する報道に対して、事実誤認や公平性を欠くスタンスを感じたからこそ介入したのだろうから。

 

高岡蒼甫氏の発言を“自身の利益の為だけに悪用”するがチラホラ散見されたのは非常に残念な事だったが、「『民放連広瀬道貞会長に対し、フジテレビへの韓流偏重批判を考慮する様に。』と党総務部会で要請した事を明らかにした。」と言っていた某議員もそんな1人だ自分は思っている。「他者がしたら絶対に許さないけれど、自分が同じ事をするのは許される。」といった思考しか感じられない彼女の過去の言動、そして上記した自民党のスタンス(、「利権先ず在りき的な原発推進」等、過去の過ち真摯に認めて反省出来ない議員が少なくない自民党には、心から信頼を置く事が出来ない。民主党も駄目だが、無反省な自民党も駄目。)を鑑みると、何やかんや理由を付けて報道に介入して行き乍ら、「自分達に少しでも不都合な報道は一切させない。」事が最終目的と思うから。

 

政権与党が自民党だろうが民主党だろうが、将又何処政党だろうが無関係に、政治家がマスメディアに介入する事を許してはいけないと思う。政治家は我々国民の生殺与奪権を握る「強大な存在」で在る以上、其の言動をマスメディアはきちんと報じなければいけないし、我々も政治家に対しては厳しい目を向けないといけないから。面白半分に「マスメディアに対する政治家の介入」に同調すれば、結果として我々に大きな不利益を齎すだけ。そして、だからこそマスメディアは、政治家の介入を許さない為にも、必要以上に「自らの身を律した上での報道」をしなければいけない。


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ネットは (AK)
2011-09-18 12:19:44
極端な人が多いと感じています。

>「中国人や韓国人を全て追い出せば、日本は素晴らしい国になる。」みたいな事を言う人が居るけれど、面白半分にこういった主張に同調するのは非常に危険。度を越した「排除主義者」は、仮に日本から中国人や韓国人が一切居なくなったとしても、「関東地方の人間は良いけれど、関西の人間は全て排除せよ!」

ネット上には「東日本は放射能で終わり。ざまあみろ」というようなのも見受けられますね。なかにはなんと「群馬大学」の教授なる人物も。群馬大といえば一時期埼玉大との統合が計画された大学。今後も予断は許さないでしょう。大学に入る人数は減るだけですから。よほど不遇なのでこんなことで憂さを晴らしてるのかと思ってしまいました。

しかし実際には深刻な電力不足が予期される関西地方には移転が進まない、オフィス移転したのが一時的で東京にすぐに戻ってるケースのほうが多いという話。
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110913/biz11091322170035-n1.htm

終わり、ざまーみろと言いたがる西の人間のルサンチマンは理解できないわけではありません。

http://www.nikkei.com/tech/news/article/g=96958A9C93819A96E2E4E2E1E18DE2E5E2EBE0E2E3E39E9693E2E2E2;da=96958A88889DE2E0E2E5EAE5E5E2E3E7E3E0E0E2E2EBE2E2E2E2E2E2
これを読むと関西は「既に終わっている地域」扱いだったのかもしれません。そして降ってわいたはずのチャンス。1923年関東大震災の後の大阪の栄光再び。
しかしどうもそういう動きは少ない。それどころか海外に移転している。そうすると次は例によって中国韓国に目が向く。どういうわけか東南アジアには大して向かない。ソフトバンクも韓国の走狗のように書く人がたまに見受けられます。
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>AK様 (giants-55)
2011-09-19 01:24:43
書き込み有り難う御座いました。

自らが不遇の状態に在ると、他者に対するやっかみの思いが出てしまうというのは、多少の程度の差は在りこそすれ、人間には在る事だと思います。しかし「人を呪わば穴二つ」という喩が在る様に、そういった卑しい心は結局の所、我が身にマイナスを生じさせるだけ。自戒しなければいけない事だと思っております。
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親の因果子に報いではないが (spade)
2011-09-20 13:37:14
阪神大震災のとき、「東京でなくて良かった」という意見が被災者の恨みを買った(しかし自分はその意見を大阪の人間、しかも中高が神戸だった者から聞いた。被災地といってもいろいろです。まあ大阪が被災地のうちに入るかは別として)

石川県出身の部下は当時高校3年生。
関西に進学する人が多い地域らしいが、教員が「関西なんか今誰も進学したがらんぞ。実を取るなら今や(嘲)」と暴言。生徒たちも大笑いだったという。

しかしその2ヵ月後に地下鉄サリンという恐ろしい事件が東京で起こり、石川県ではオウム関係者が潜伏(なんと部下の居住地に。ある旅館の女将がオウムかばったとか実はその女将の息子がオウムという真偽不明の噂が流れ、その風評被害、何年も続いたという。そして暴言教員の居住地には数年後ロシアの船の重油が漂着)。

親の因果子に報いどころかものすごい速さで人の土地を差別した報いが。

迷信と笑われそうですが、物事災難順繰りのように思う。
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>spade様 (giants-55)
2011-09-20 22:39:00
書き込み有り難う御座いました。


spade様がタイトルに書かれた「親の因果が子に報い」で、幼少時に見た「蛇女の見世物小屋」(http://blog.goo.ne.jp/giants-55/e/da77f0071eb40aee38c6005d5cae5e35)を思い出しました。こういったフレーズを知る若い人は、どんどん減って来ているのでしょうね。

「人を呪わば穴二つ」というのは、個人的に「在る。」と思っています。人を恨み乍ら人生を送るよりも、或る程度の寛容さを持って行きる方が心身共に良いのは頭で判っているのだけれど、中々其れが実践出来ないのも人間なんですよね。
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