ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「行く事先ず在りき」では駄目

2010年01月03日 | 時事ネタ関連
「国際空手道連盟玄制流成道会」の総師範で在る成川哲夫氏が肺癌の為、元日に65歳で亡くなられた。彼の名前を御存知無い方も結構居られるだろう。特に若い方はそうだと思う。一定年齢以上の方で在っても、「誰だろう?」と思われる方が少なくないかもしれない。でも、「『スペクトルマン』(動画)で主人公・蒲生譲二(がもう・じょうじ)役を演じていた役者。」と言われれば、「嗚呼、あの人か!」と思い出す人も多かろう。

中盤からは変わってしまったが、初期の頃は当時社会問題化していた「公害」を中心テーマに据えていた「スペクトルマン」。一種変わった“重さ”を持つ子供向け番組だったが、自分は好きで見ていた。初期の頃は余り人気が無かった様だけれど、回を重ねる毎に同級生の間で話題に上がり始め、一般的な知名度もかなり高くなって行った様に思う。

記憶違いで無ければ、この番組で初主役の座を掴み取った成田氏。申し訳無いけれど、子供の目から見ても芝居は決して上手くなかった。でも、「蒲生譲二」という役にはピッタリ当て嵌まっていたっけ。1980年代の頭位はTV番組で彼の姿をちょこちょこ見掛けていたけれど、それ以降はパッタリ見掛けなくなっていたが、何年か前にネット・サーフィンしていた所、彼が空手家の道に進んでいた事を知った。1983年に芸能界から引退していたと言う。

昨年の11月頃から、マツダの「デミオ」のCMで「スペクトルマン」のOP曲がBGMとして使用されているのを知り、非常に懐かしく思っていたのに・・・。合掌

話はガラッと変わるが、「都議会 海外視察を再開」という記事が1月3日付けの東京新聞(朝刊)に載っていた。「2008年、民主党ブラジル視察と自民党ニューヨーク視察の報告書の一部が、学会誌や専門家の論文の丸写しだった事が発覚し、『視察という名前の、公費による観光旅行ではないか!』という批判が殺到した。」為、それ以降は実施されていなかった都議会の海外視察。それが1月末から、2年振りに再開されるのだと言う。

民主党の6人は1月31日から10日間、ロンドンヘルシンキを、そして自民党の5人は2月3日から7日間、シンガポールシドニーを視察予定。前者は「経済協力開発機構(OECD)の学習到達度調査で上位のフィンランドを中心に、『教育行政調査』として小学校の授業等を見学。」、後者は「国際ハブ港湾見学や物流調査。」を目的にしている。ビジネス・クラスを使い、1人当たり100~200万円の公費が支払われる見込みで、過去3年間に海外渡航歴の無い9議員には、本年度で廃止される53,900円の「支度料」がそれぞれ加算されるそうだ。

首都圏では経費削減等を理由に、神奈川県千葉県埼玉県の各県議会が海外視察を凍結している。そんな状況下、「丸写し問題」も在って、若手都議の間から「有権者の理解が得られないのでは?」と、海外視察再開に疑問の声も上がっているそうだが、各々の視察団団長は「先進事例を都政に反映させる為に調査は必要。経費は出来るだけ節減する。」(民主党)、「京浜三港(東京港川崎港横浜港)が国際競争力を持つ為に、物流の在り方を調査する。」(自民党)として、海外視察の意義を強調している。

都議会の海外視察には2009年度当初予算案で3千万円が計上されており、それを会派の所属議員数によって年間の派遣可能数が割り当てられていると言う。民主党及び自民党以外に、公明党及び共産党にも割り当てが在るけれど、公明党は「支持者の目は厳しい。うちにはどうしても必要な視察先が無かった。」と海外視察の見送りを、そして共産党は「超党派で行き先や内容を議論した上で決めるべきだ。」として辞退を決めている。

海外視察自体を悪いとは言わない。インターネットで検索したり、諸文献に当たったり、その問題に精通した人達から話を聞いたりする事で得られる情報も少なくないけれど、実際にその場に足を運ぶ事で見えて来る物も在ると思うから。海外視察で得た物を国民生活向上の為に反映させてくれるので在れば、それは高く評価出来よう。しかし国会議員にしても地方議員にしても、海外視察を無闇矢鱈としている割には、それを国民生活向上に反映させているが全く見られないのが問題なのだ。

我が国の在外公館のスタッフにとって「日本から来る議員達の持て成し」は重要業務の一つだが、その多くは「単なる観光や私的飲み食いの手配」だと言われている。中には「異性のセッティング」を求める議員も居るとか。こんなのは海外視察でも何でも無く、私的な御遊びに過ぎない。こういう馬鹿議員が居るから、公費での海外視察が問題視される訳だ。

どうしても(海外視察が)必要で在れば理解出来るが、基礎調査もしないで行く事だけを決めてしまっている。都内で起きている深刻な問題の現場にこそ足を運ぶべきだ。と東京市民オンブズマンの清水勉弁護士は元記事で主張されているが、その通りだと思う。「議員になって、これがしたい。」というのでは無く、「議員になる事が最終目的。」の様な連中が少なくないけれど、海外視察も「これをする為に行く。」のでは無く、「海外に行く事先ず在り。」という議員も少なくない気がする。

都政の場でも政権交代が起きたけれど、看板を掛け替えただけで遣っている事が従来と全く変わらないので在れば、それは笑止千万と言わざるを得ない。東京都へのオリンピック招致活動で、又候石原慎太郎都知事の公費散財が表面化したけれど、それを共産党以外の都議が余り追及していない様に感じられるのは、もしかしたら“同じ穴の狢”だからなのだろうか?

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5 コメント

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おめでとうございます (悠々遊)
2010-01-03 16:12:41
今年もよろしくお願いします。

さて・・・原因は有権者が「なって欲しい人」ではなく「なりたい人」を議員に選んでいるからでしょうね。
推薦や支持する団体も「志ある人」よりも「選挙に勝てる人」を候補に挙げてくるからでしょう。
マスコミに露出する頻度の高いいわゆる「タレント候補」がその典型かも。
まだまだ選挙民の意識が低いということなんでしょうが、即効性のある解決策はなさそうです。
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>悠々遊様 (giants-55)
2010-01-04 00:09:17
明けましておめでとう御座います。本年も何卒宜しく御願い致します。又、今回はこちらにレスを付けさせて貰いますね。

「有権者が『なって欲しい人』では無く、『なりたい人』を議員に選んでいる。」、それは在りましょうね。それに加えて政党側も、手っ取り早く票が掻き集められる候補を無節操に立てているという現状も間違い無く在ると思います。タレント議員と呼ばれる人達が全て駄目とは言わないけれど、個人的には99.99%は使い物にならない感じがしています。次期参院選挙では与野党共にタレント候補をどっさり立てる様ですが、先だって民主党が発表した顔触れを見ても、申し訳無いけれど「この人達は政治家になって何をしたいのだろう?」と思える人がチラホラ。「名前は知っているけれど、タレントとしての“旬”が過ぎた人が、名誉と金を得る為だけに立候補する。」というのだけは、本当に勘弁して欲しい。まあ、そういうのを有権者が選らばなければ良いだけの話では在るのですが・・・。
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お久し振りです。 (さのかづみ http://app.f.m-cocolog.jp/t/typecast/1128037/1149779)
2010-01-05 01:21:13
旧年中はお世話になりました。御無沙汰しておりました…。

 成川さん、亡くなられたんですね…。
 赤影・白影,草間大作,ライダーマン(山口豪さん)…。
 幼少の頃憧れたヒーローが次々と…。
 この記事を読ませていただいたの日に、南夕子が月へ帰ったので(MXテレビ)余計に感慨に耽ってしまいました…。

 話は変わりますが、喪中につき新年の挨拶は控えさせていただきます。

今年もよろしくお願いします。

さのかづみ拝

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Unknown (マヌケ)
2010-01-06 09:51:20
民間でもそうですが、エリア視察とかエグゼクティブ研修とか、ほぼ慰労出張であることが明らかなものはたくさんあると思います。 そして私自身、いつか自分も行けるんだと楽しみにしていた口です。 民間と議員さんとでは経費が税金によってまかなわれているという部分に大きな違いがありますが、よくよく考えてみれば営業さんたちが稼いでくれた大事なお金で一部の人間がいい思いをするという面は民間でも批判の対象にはあがるべきものでしょうね。 バブル以降、こういうような慰労出張は大きく見直されて、リーマン以降はわが社の場合で言えば廃止されました。 団塊の人たちだけがこぞって会社の経費で海外で馬鹿騒ぎしてきた昔話を自慢して、その後の世代の私たちはそういうことがあったのを耳にするだけ。 そして、若い世代はそんなものがあったころすら知りません。 つましい世代です。 なんでもかんでも廃止してしまうことによる悪影響が今では心配です。 どこかの経費削減はどこかの売り上げ減少なのですから。 かと言いましても税金の無駄遣いは許されませんが。
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>マヌケ様 (giants-55)
2010-01-06 12:08:11
書き込み有難う御座いました。

以前にも書きましたが、「何でもかんでも経費削減となってしまうと、社会に“潤い”が無くなってしまう。」という懸念は確かに在ります。そもそも芸術の多くは、或る意味「無駄」と考えられる物から生まれる事が多いですし。

仰る様にバブル崩壊から暫くの間は、一般企業でも無意味な出張、謂わば「慰労的な出張」が在ったのは確かですね。「一般企業の場合」と「公務員や政治家等の場合」とでは、支出先が税金か否かという面で大きな違いが在りますので、やはり税金から支出される部分に関しては無駄は許されないと思っていますが、でも一般企業の「慰労的な出張」も、煎じ詰めればその費用は「商品の値段」に加算されているとも言え、そうなると消費者への背信行為と言えなくも無い訳ですが。
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