************************************************
スカウト:スポーツ界・芸能界等で、有望な人材を捜し出したり引き抜いたりする事。又、其の役目の人
************************************************
球界でも、YouTubeの世界に進出する人が増えている。どんなに面白いと評判になっていても、「権力者には媚び諂う一方で、“下の人間”に対しては傍若無人な態度で接する様な、今季限りで何処ぞのチームのコーチを“実質的に”首になった様な御仁。」の動画は見る気もしないが、落合博満氏の「落合博満のオレ流チャンネル」【動画】や田尾安志氏の「田尾安志【TAO CHANNEL】」【動画】、上原浩治氏の「上原浩治の雑談魂」【動画】、小山翔平氏の「小山翔平 BASEBALL CH」【動画】は面白いので、ちょこちょこ見させて貰っている。
彼等の“裏話”を聞いていて感じるのは、「一般社会と同様、プロ野球の世界も面倒臭い人間関係に縛られているんだなあ。」という事。例えば「田尾安志【TAO CHANNEL】」に愛甲猛氏がゲスト出演された際には、「谷沢健一氏と星野仙一氏の話」【動画】や「田尾氏及び秋山幸二氏と森祇晶氏の話」【動画】なんかもそうで、野球の技術云々とかでは全く無く、言っちゃ悪いが“子供っぽい理由から来る人間関係の拗れ”が根底に在り、「馬鹿馬鹿しいなあ。」と思ってしまう。
先日の記事「遣る事を遣れよ!」で詳しく書いたが、「松坂大輔投手がドラフト会議の“目玉中の目玉”になったのは1998年の事で、此の年のタイガースのスカウト陣は、夏位迄は彼を“1位指名”する事にしていたそうだが、ドラフト会議前になって“方針転換”。其の理由は『タイガースの新監督に、野村克也氏が招聘される事になったから。』で、具体的にどういう事かと言えば『野村家、ハッキリ言ってしまうと(ノムさんの妻)“サッチー”と(松坂投手が在籍していた)横浜高校とが良い関係では無かったから。』だとか。」で、こういう話を聞いてしまうと、「必死にスカウト活動して来たのに、そんな訳の判らない“人間関係の拗れ”で、“大魚”を諦めなければならないスカウト陣って辛いなあ。」と思ってしまう。
此の手の話はタイガースだけでは無く、ジャイアンツのスカウト陣に在る様だ。「上原浩治の雑談魂」にジャイアンツでスカウト部長(2017年~2019年)を務めていた岡崎郁氏がゲストで出演した際、「ジャイアンツのドラフト1位は(スカウト陣では無く)、親会社・読売新聞社の上層部が決めている。」【動画】と暴露していたし。
「そうだろうなあ。」と思う。「1989年のドラフト会議では、野茂英雄投手が“目玉中の目玉”で、実際に12チーム中8チームが彼を“1位指名”したが、ジャイアンツは大森剛選手を単独指名。彼は慶応大学に在籍しており、当時ジャイアンツのオーナーだった正力亨氏が同大学のOBだった事から、『絶対に大森選手を1位指名せよ!』という“命令”が出ていた。」という噂が流れていたので。大森選手には申し訳無いが、自分を含めた多くのジャイアンツ・ファンは「何で大森なんか取ったんだよ・・・。」と思った筈。実際、彼は8年間の現役生活で大した成績を残せなかった。
けれど面白いのは、2006年のドラフトに付いて。ジャイアンツは堂上直倫選手を1位指名するも、指名が重複。籤引きで外したジャイアンツは“外れ1位”を指名しなければならなくなったが、当時、スカウトを務め、或る選手・Sを密着して追い続けていた大森氏は、「自分の進退を賭けるので、外れ1位は是が非でもSにして欲しい!」と懇願し、結果的にジャイアンツの外れ1位はS選手になった。単独指名でジャイアンツ入りを果たしたS選手とは「坂本勇人」。大森氏がジャイアンツ入りしていなかったら、彼がジャイアンツのスカウトを務める事は無かったろうし、そうなると“ジャイアンツの坂本勇人”は誕生していなかったろう。ジャイアンツ・ファンとしては、ぞっとする話だ。