ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

生まれて来た子供には何の責任も無いのに・・・

2009年04月03日 | 時事ネタ関連
中国では近年、DNA鑑定で親子関係の確認を希望する人が増えており、その結果『親子関係無し。』と判断されたケースがかなりの数になっている。」という話は、以前から見聞していた。数年前のデータでは、その数字が十数パーセントに上っているというのは薄らと記憶していたのだが・・・。

TV番組でこの件に付いて先日報道していたというのを、知人からのメールで知った。それによると同じ中国でも地域によって状況が非常に異なる様で、中には「本当にこんな高い割合なの!?」と唖然とさせられる数字がメールには書かれていたのだ。「本当なのだろうか?」と思って検索してみた所、3つの記事がヒット。報道日時が新しい物から、遡って紹介したい。

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「DNA親子鑑定は年間1,000件以上、内1割が『親子関係無し』 - 重慶市」(2009年3月26日、Record China

重慶市血液センターによれば、同市ではこの10年でDNA親子鑑定を希望する人が10倍以上に増えた。1980年代生まれの夫婦に限ると、「親子関係が無い。」と判定されたケースは1割近くにも上ると言う。地元紙・重慶時報が伝えた。

同センターは1982年、市内で最初のDNA鑑定を始めた。当時は司法鑑定が主だったと言うが、2000年から親子鑑定も開始。当初は年に100件にも満たなかった依頼が、昨年は遂に1,000件を超えた。鑑定を受ける理由は「相手の不義」を疑うケースが圧倒的に多い。その多くが「80後」と呼ばれる1980年代生まれの若者だ。この内「親子関係が無い。」とされたのは1割近くにも上るという驚くべき実態も明らかになった。

改革開放以来の急速な経済発展と共に人々の道徳観も「開放的」になった中国。同センターの専門家は親子鑑定の依頼が増えた事に付いて「夫婦間、恋人間の信頼関係が希薄になった証拠。」と見ている。
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出生前親子鑑定で「別の男性の子」が8割!女性の乱れた性生活を反映 - 広東省広州市」(2009年2月28日、Record China)

2009年2月26日、信息時報によると、広州医学院第3付属医院が行う親子鑑定は1年間に約400件だが、その内の2割が「出生前親子鑑定」で在り、その7割から8割が「親子では無い。」と判断されている事が判った。

同医院の法医学物証司法鑑定所主任法医学者で在る黎青(リー・チン)医師によると、同鑑定所は1997年から親子鑑定を行って来た。当初は遺産相続や戸籍、出入国に関する司法機関からの依頼が圧倒的だったが、最近では大きな御腹の妊婦が恋人や夫を連れて鑑定に訪れるケースが全体の23%に上ると言う。

こうした妊婦の少なくとも7割から8割に不倫や乱れた性交渉の経験が在り、同様に7~8割が恋人や夫と胎児との親子関係が否定されている。これとは逆に妻の不貞を疑う夫に激怒した妻が、自分の潔白を証明する為に出生前親子鑑定を依頼するケースも在る。或る女性は、胎児は確かに夫の子供と証明されたが、その胎児を中絶したと言う。

更に「親子鑑定を何度遣っても『99.99%の確率で親子。』と言われ、100%にならない。」と泣き付く父親も居たが、黎医師は「国際的な基準では99.97%以上で親子と判定される。」と根気強く父親を説得。同時に父親に対し心理カウンセリングも行い、家族のを取り戻したと言う。
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「DNA親子鑑定で「否」、2006年は28%にも - 北京」(2007年3月8日、Record China)

2007年3月8日、北京第一遺伝子鑑定センターは3年分の親子鑑定数を公表した。それによると、2004年の鑑定件数約600件、内15.6%が親子関係の無い「否」の判定だった。2005年は約3,000件の22.6%、2006年は約4,000件の28%が「否」となった。

鑑定で親子関係が無い判断されるケースが年々増加傾向に在り、このまま歯止めが掛からなければ、何れ危険な結果を招く事は言う迄も無いだろう。

この数字は現代社会の実態を反映している。社会の開放に伴い、人々の性に対する常識や道徳心も大胆な開放路線を辿り、適齢期の男女の「逸脱」等最早珍しくも無いと言われる。しかし、その陰で無知が引き起こす望まない妊娠や出産も増えている。計画出産や性教育活動の重要性が再認識されているものの、現実の変化に対応し切れていないのが実情の様だ。
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あくまでも「親子鑑定を受けた人」の中での数字だが、それにしても全体の28%が「親子関係に非ず。」と判定されたのは凄い話だ。4人に1人以上の割合なのだから。元記事でも触れらている様に、1970年代後半から始まった改革開放政策によって、の国では「性の解放」もかなり進んでいると聞く。現在、世界に流通するアダルト・グッズの内、その70%以上が中国製という話も在るし。これ迄あらゆる面で抑圧されて来た人民だからこそ、性の面でも一気に解放が進み、その結果モラルの低下を招いたという図式なのだろうか。

唯、これ等のニュースを読んで、別の思いも浮かぶ。「ああいった国だから、敢えて衝撃的な数字を公表する事で、精神面の引き締めに利用しようとしているのでは?」、「DNA鑑定が一般化したからこそ表面化しただけで、それより以前はもっと乱れた性環境に在った可能性も在るのでは?」といった疑問だ。

以前、「オリンピックの身代金」という記事でも触れたが、「彼の国の今」と「40数年前の我が国」とでは環境的に似た部分を有していたりする。昭和初期迄、田舎では夜這い風習が在ったとも言われるし、DNA鑑定が無かったから表面化しなかっただけで、性の乱れというのは何処の国でも在った(乃至は在る)事なのだろう。又、性の乱れとは全く無関係だが、子供の取り違えというのも昔は在った様だから、中国のデータの中にもそういったケースは含まれている可能性も。まあ、それが多数を占めているとは思わないが。

何はともあれ、生まれて来た子供には何の責任も無いし、ゴタゴタに巻き込まれるのは気の毒としか言えない。

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5 コメント

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昔から (雫石鉄也)
2009-04-03 09:25:19
こんなことは、洋の東西を問わず、昔からあったのではないでしょうか。
それが、科学の進歩で事実がわかるようになって、しかもインターネット等の通信の発達で、みんなに知られるようになっただけではないでしょうか。
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Unknown (tak)
2009-04-03 13:09:33
こんにちは。
昨今急速に抑圧から解放された中華民族の乱れた意識。かの国は一人っ子政策とか何だかんだややこしいですから複雑な背景がありそうですね。
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>tak様 (giants-55)
2009-04-04 06:24:09
書き込み有難う御座いました。

法治国家とは程遠い、人治国家と言って良い彼の国ですから、その報道には為政者の思惑が色濃く反映されているケースも在ると思います。何処も彼処も独り善がりな考えを抱えた国ばかりですが、「自国上空には怪しげな物体が飛ぶのは許さないが、他国の上空なら知ったこっちゃ無い。」というのではとうかと思いますね。
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お詫びにはおよびませんよ (マヌケ)
2009-04-05 13:54:55
ミサイルも騒ぐだけで終わりましたし。 私など人生トラブルだらけ。 私以外という基準が世の中にあるかのようにトラブルのない周囲との隔絶すら感じて生きております。
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>マヌケ様 (giants-55)
2009-04-05 15:40:06
元々文章を書くのが好きでは在るのですが、それでも時々「今日は記事を書くのしんどいなあ。」と思う事が正直在りました。でも、こんなブログでも熱心に覗いて下さる方が居られるというのが凄く嬉しくて、それに励まされてほぼ毎日書いて来た次第です。

「こんな事は他人事で、自分には無関係。」と思っていた出来事が或る日突然我が身に降り掛かり、情けない事に結構なダメージを食らってしまいました。大分癒されて来ましたので、出来るだけ早く“復帰”したいと思っております。温かい御言葉、本当に有難う御座いました。
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