週刊朝日(7月29日号)に、「トップ女優のギャラは『白菜価格』 日本人“破格の安値”に中国人驚愕」という記事が載っていた。
海外では「安い日本」というイメージが広がりつつ在ると言う。日本で暮らしていると「物価が高いなあ。」と屡々思うのだが、以前、池上彰氏のTV番組で「海外のランチ料金は、日本と比べて格段に高い。」という事が紹介されて、非常に驚いた。一般的なランチ料金が数千円なんて国は決して珍しく無く、日本の様に「ワンコインで食べられる。」なんていうのは、海外の人からすると信じられない様だ。
で、最近中国では、「日本の芸能人のギャラ」に関する記事が話題になっているそうだ。中国メディア「捜狐新聞」(4月16日)は「日本の俳優のギャラは何れ程安いのか?中国と比較すると、其の違いに驚愕する。」というタイトルで、1位の西田敏行氏に関し「過去13回に亘り大河ドラマに出演し、VIP待遇で在る筈の彼のギャラが、1話当たり3.7万元(約70万円)で在る事は予想外だ。」と伝えた。
又、「澎湃新聞」(2021年12月21日)は、「日本のトップ女優のギャラは何故、“白菜価格”なのか?」というタイトルで、日本の週刊誌が伝えた米倉涼子さんや松嶋菜々子さんのドラマの推定ギャラ報道を引用。「白菜価格」とは、「破格の値段」という意味合いだそうだ。そして、「網易新聞」(1月5日)も、「日本のトップ女優のドラマ1クールのギャラは、中国のトップ女優の2日分のギャラにも届かない。」と伝えたとか。
一方、中国の芸能界は近年、ギャラの高騰が社会問題化している。中国事情に詳しいライターの広瀬大介氏は、「2018年に放送された連続ドラマ『如懿伝~紫禁城に散る宿命の王妃~』の主演女優・周迅のギャラは約30億円だったと報じられています。国家新聞出版広電総局が2月に新たな基準を設け、『ギャラは制作費の40%を超えてはならず、最大4千万元(約8億円)以下にする事。』としました。其れでも日本と比べると、未だ随分高いですよね。」と話している。
ジャーナリストの周来友氏は、「中国のエンタメ業界は10年位前迄、視聴率や話題作りの為、高額な海外タレントを招聘して、番組を制作していました。然し、今は逆に国内の芸能人のギャラが高過ぎるので、海外タレントを呼んで来る流れになっています。日本の芸能人も、出稼ぎに行く時代が来るでしょう。但し、向こうのTVに出たければ、中国政府に媚びる様なリップ・サーヴィスをしなければいけないので、其の覚悟を持って中国進出し様とする日本の芸能人は、未だ少ないかも。」としている。
随分前になるが、日本で一時期人気が在ったものの、“彼の人は今”的な存在になっていた某俳優が、台湾で人気者になっている事を知った。恐らくは日本よりも高いギャラで出演していたのだろうけれど、台湾で在っても今や、中国と似た様な状況になっているのかも知れない。考え方は色々在ろうが、個人的には「日本の芸能人のギャラは概して適正で(「高過ぎる。」と感じるケースも在るが。)、海外は高過ぎる。」と思っている。
“通常の芸能活動”では食えなくなった(又は収入が減った)芸能人が、次々とYouTuberデビューしている我が国の現実。「選挙等の時に役立つから。」という理由で、問題の多い宗教団体ともずぶずぶの関係を構築している政治家が少なく無いのだから、中国政府に媚び諂っても、中国進出を図る芸能人が現れてもおかしくは無いだろう。
中国の芸能人の高額ギャラは凄まじいですね。さらに所得隠しや脱税に走り摘発される女優もいたりで、人間の欲に限りはないものだと呆れていましたが。
中国は政治は社会主義、経済は資本主義という方針になってから、驚異的な経済発展をしましたが、その影響で極端な格差社会になってしまい、もはや政治も社会主義ではなく全体主義国家になってしまったように思います。
日本でも大卒の初任給が3万ぐらいだったかの時代と思いますが、三船敏郎さんのアリナミンへのCM出演料が5000万円だと人づてに聞いたことがあり、びっくりたまげたもの。
世界的に著名な俳優の起用で宣伝効果抜群とはいえ、職業についての適正な報酬って何なんでしょうかね。
タレントの小島瑠璃子さんが、来年から活動拠点を中国に移す事を明らかにしました。指示された通りの事しか出来ない“ジャリタレ”が多い中、彼女は良くも悪くも“自分の意見”を言えるタレントと思っていましたが、まさか中国に活動拠点を移すとは・・・。
彼女の場合、中国の歴史に興味を持った事が発端の様ですが、今回の記事でも書いた様に、彼の国で活動する為には、中国共産党に“媚びる姿勢”を見せなくてはならないだろうし、「其の辺を理解しているのだろうか?」という懸念が。
「大卒の初任給が3万位の時代に、CM出演料が約5千万円。」ですか。昔の芸能人って破格のギャラを貰っていたというのは良く見聞する話ですが、其れにしても凄いですね。
「才能が在る人は、巨額の対価を得ても良い。巨額の対価を得ている事を知り、若い人達が発奮するのも悪くは無い。」とは思うけれど、其れにしても限度が在るでしょうね。