夫婦漫才コンビ「春日三球・照代」の照代さんが亡くなられた時、もう36年前になるが、其の葬儀に参列した内海好江さんが発した言葉が忘れられない。“滂沱”という表現がピタリと当て嵌まる程に大泣きした上で、「死んじゃあ御仕舞いよ~!」と絶叫したのだ。悲しみの深さ、そして、「死んでしまっては、何もならないじゃないの!」という思いが痛い程伝わって来た。
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「山口達也さん『死ぬ気が在るんだったら、死ぬ気でもう1回生きてみませんか。』SNSに反響続々」(5月23日、日刊スポーツ)
元TOKIOの山口達也氏(51歳)が23日、ツイッターを更新。「死ぬ気が若し在るんだったら、死ぬ気でもう1回生きてみませんか。」と呼び掛け、SNS上で大きな反響が寄せられている。
アルコール依存症で在る事を公表しており、断酒と通院を続け乍ら、講演活動を行っている。
此の日のツイッターでは、「生きる、て苦しい事かも知れないけど、死ぬ気が若し在るんだったら、死ぬ気でもう1回生きてみませんか。そんな私も弱い人間です。解決は在ると思っています。」と前向きに心境を綴った。
ツイートには更新1時間で、早くも1万件を超える「いいね」が続々と寄せられ、「素敵なメッセージを有難う。」、「凄く勇気を貰いました。」、「貴方が生きていてくれる事が、とっても嬉しい。」、「ぐっさんの優しさ、何時も感じています。」、「達也さんの活動が、同じ病に苦しむ人達の支えになると信じています。」等の反響が寄せられている。
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辛くて辛くて堪らない経験は、過去に何度もして来た。余りにも追い込まれてしまい、血便が出た事も在る。でも、自殺を考えた事は無い。残された家族の事を思うと、とても「自殺し様。」とは思えなかったし、「生きたくても、病で急死せざるを得なかった父。」が持っていたで在ろう無念さも在る。又、基本的に“臆病”というのも、自殺という行為から遠ざけさせたのだろう。
そんな自分でも、「自殺って、踏み越えるハードルが途轍も無く高いんだろうな。」と思う。「そんなにも高いハードルを踏み越えられる度胸が在るのならば、自殺を止めて、生き続ける事が出来るのではないか。」とも思うのだが、「自殺に踏み切る迄のどん底に落ちていない人間が、何を言おうと綺麗事に過ぎないし、心に響かないよ。」と言われてしまえば、其れ迄だ。
4代目・市川猿之助氏の自殺未遂を受けての山口氏の訴えだと思うが、どん底を味わい、そして今も藻掻き続けている彼の訴えだからこそ、“自殺を考えている人達の心”に深く刺さる事だろう。
「死んじゃあ御仕舞いよ~!」、其の通りだと思う。