ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「閉鎖病棟 ~それぞれの朝~」

2019年11月22日 | 映画関連

**********************************************************
長野県と或る精神科病院死刑執行が失敗し、生き長らえた梶木秀丸(笑福亭鶴瓶氏)。幻聴に悩まされる塚本中弥(綾野 剛氏)。DVが原因で入院する島崎由紀(小松菜奈さん)。3人は家族や世間から遠ざけら乍らも、心を通い合わせる。彼等の日常に影を落とす衝撃的な事件は、何故起きたのか?其れでも、“今”を生きて行く理由とは何か?法廷で明かされる真実が、壊れそうな人生を夜明けへと導く。
**********************************************************

精神科医で在り、小説家でも在る帚木蓬生氏が「世間から蔑まれ乍らも、必死に明るく毎日を生きる患者達が暮らす精神科病院内で発生した殺人事件を巡り、患者達其れ其れの思いを描いた小説。」で在る「閉鎖病棟 Closed Ward」を上梓したのは、今から四半世紀前の1994年の事。原作をにした映画1999年に公開されたが、2度目の映画として現在公開されているのが「閉鎖病棟 ~それぞれの朝~」で在る。

「非常に個性的。」と言ってしまったら良くないのだろうけれど、そういう患者達の姿に、最初は笑ってしまった。でも、ストーリーが進む内に“彼等の置かれている状況”に、心がどんどん痛くなって行った。世間からだけでは無く、家族からも距離を置かれている様な人達にとって、同じ場で暮らす患者達が“実質的な家族”という事も在るのだ。

「心に“闇”を抱え、危うさと脆さを感じさせる役。」をさせたら、綾野剛氏は本当に上手い又、目の使い方の上手さという点で、笑福亭鶴瓶氏の演技も光っていた。「演じてやる!」という気持ちが強過ぎると、観ている側は疲れてしまったりするのだけれど、そういう所の無い、良い意味での“力の入り無さ加減”に引き込まれる。

総合評価は、星3.5個とする。


コメント    この記事についてブログを書く
« ちんちん | トップ | 最も古い記憶 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。