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「巨人が福田投手を野球賭博行為で告発へ 知人が球場に『借金を取り立てに来た。』」(10月5日、デイリースポーツ)
巨人は5日、都内の読売新聞本社で会見を開き、福田聡志投手が野球賭博に関与した疑いの在る事が判明した為、野球協約に基づき、コミッショナーに告発すると発表した。
球団によると福田は今年8月初旬、税理士法人勤務という男性A氏の誘いに乗り、全国高校野球選手権大会の複数の試合で賭けを行った。其の後、プロ野球とメジャー・リーグの試合も賭けの対象になり、9月初旬迄プロ野球10試合、メジャー・リーグ10試合で賭けを行ったと言う。プロ野球では巨人戦が3、4試合含まれていた。現金の遣り取りは1度もしていないというが、最終的には福田の100数十万円の損となっていた。
9月30日、A氏がジャイアンツ球場を訪れ、「福田選手の借金を取り立てに来た。」と話した事から事態が発覚。本人に事情聴取をした上で、告発相当との判断に到り、コミッショナーに報告。一両日中に、正式にコミッショナー宛ての告発を行うと言う。
福田が巨人戦を賭けの対象とした行為は、野球協約第177条1項6号「所属球団が直接関与する試合に付いて賭けをする事」若しくは、第180条1項2号「出場しない試合に付いて賭けをする事」に違反すると見られる。福田の行為が何方に相当するのかはコミッショナー判断になるが、第177条1項6号で在れば永久失格処分、第180条1項2号で在れば1年間乃至無期の失格処分となる。
又、A氏は笠原将生投手の友人の知り合い。福田は笠原から紹介されたと言う。笠原はA氏と麻雀仲間で、A氏から野球賭博の勧誘を受けていたが、断っていた。唯、A氏が野球賭博常習者と認められた場合、A氏との交際が協約違反になる可能性が出て来る為、笠原に付いてもコミッショナー宛てに文書で概要を報告したと言う。
現在、福田と笠原は謹慎中。コミッショナーによる調査、処分等の状況を勘案し乍ら、球団として処分も行うと言う。
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ジャイアンツ・ファンとしては非常に衝撃的で、且つ怒りが込み上げて来るニュースだった。福田&笠原両投手共に、今季は結果を残せなかったというのに、「何をしてるんだ!」と腹が立つ。
笠原投手の場合、野球賭博とは関与していないという事だが、少なくともA氏から野球賭博の勧誘を受けていた訳で、そんな人物と交際を続けていただけでは無く、同僚の福田投手に紹介したというのだから呆れ返ってしまう。
又、野球賭博に関与した福田投手だが、「多くの選手達が愛し、そして命懸けで闘っている野球。」を賭けの対象にしていたとは、絶対に許せないし、自分のチームも賭けの対象にしていたというのは、最大の裏切り行為とも言える。
46年前の1969年、世間を騒がせた「黒い霧事件」。多くの現役選手が処分され、そしてプロ野球人気に大きなダメージを与えた事件だ。「こんな事件を、二度と繰り返させない。」というのが、野球人のコモン・センスではなかったのか?
今回の報道が事実ならば、両投手に厳しい処分が下されて当然。野球賭博に関与していた福田投手に関しては、永久追放処分も止む無しだ。
せめて、八百長試合はしていないことを願ってます。
続報により、今回の件の背景が、色々見えて来ました。パチンコや競馬、麻雀等、福田投手は様々なギャンブルに手を出していたとか。チーム内でも大のギャンブル好きで知られていたそうですが、合法な範囲内で行うのは問題無いけれど、野球賭博に手を出すのは言語道断。勧誘を一度は断った様ですが、結局遣ってしまったのは、ギャンブル依存症的な面が在ったのでしょうね。
先月、3番目の子供が生まれたという福田投手。今回の件で彼は球界を追われる事になりましょうが、幼い子供達の事を思うと複雑な思いになります。
税理士法人に勤務しているとされるA氏の素性に付いて、疑問に思う点も。動いている金銭が決して少額で無い事、そして球場に迄“野球賭博に関する金銭の取り立て”を行えば、自身にも司直の手が及ぶで在ろう事を考え合わせると、「本当に堅気の人間なのだろうか?」という気が。
地上波でのプロ野球中継が年々減っている中、今回の件が更なるダメージを球界に与えるのは必至。ジャイアンツ・ファンとしてだけでは無く、一野球ファンとして本当に残念な事件。コミッショナーには徹底的な真相究明と、当事者達に厳罰を科す事を望みます。